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麒麟の国  作者: 馬之群
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エピローグ

その後、俺は王太子として様々な政策を推し進めるために奮闘した。


まずは歌を広めるために、地方の役人を通じてお触れを出した。そして、織物の技術指導者を育成するために多額の資金を投じた。外国との友好関係を築くべく、和平を結び、貿易を盛んに行った。また、外国人との婚姻を推奨し、俺自身も他国の姫を妃に迎えた。


遠い未来、この国が水没するから避難しなければならないと分かった時に、少しでも多くの人々が他国で暮らしていけるようにしなければならない。


それから数十年が過ぎた。俺の政策は時には失敗し、時には成功した。全体としては悪くなかったのではないかと思う。俺は、玄武の加護を受けた者ではなくなったが、多くの人々がただのイスルにもついてきてくれた。


コンナムが死んだ。病死だ。一時期は殺そうとまで思っていたのに、彼が死んで涙を流すとは思わなかった。


今日は俺の即位式だ。多くの人々が王宮前に詰め掛けている。


ふと、一羽の鳥が王宮に舞い降りた。金色の羽をしたその鳥は、妙に神々しかった。鳥と目が合った。梔子色の目に不思議と懐かしさを覚えた。俺が手を伸ばすと、鳥は力強く羽ばたき、天高く舞い上がった。それと同時に鈴を転がすような美しい声で一声鳴いた。そのまま彼方へと飛び去って行く鳥を、多くの人が目で追った。それほど印象的な鳥だった。


「不思議な鳥でしたね、陛下。美しい鳴き声の。」


放心状態の俺にテジが話し掛けてきた。


「そうか、お前、生まれ変わっても人々に歌声を届けてくれたんだな。」


俺は目頭を拭った。


「ありがとう、サン。」

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