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プロローグ
あの子は人前で歌うのが夢だった。彼女の歌声は天女のように美しく、聴いていると心が洗われた。俺は彼女の夢を応援していた。
しかし、彼女の夢はもう叶うことがない。
せめてこれが病死や事故死であったなら、俺も多少は諦めがついただろう。彼女は殺されたのだ。
相手の立場上、復讐することは難しい。しかし、それ以上のことが可能になる機会を与えられた。
だから俺は、何としてもこの機会を逃す訳にはいかない。たとえ人道に悖るとしても、この道を進むしかない。
これは俺が、妹を甦らせるまでの物語だ。




