表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
伯爵令嬢は僻地で子供達と戯れたい!  作者: イブ
序章 繋がれた者たち
9/26

9.伯爵令嬢とアランと古代遺産

遅くなりました!


この次で序盤は終わりになります!

11話からのお話では廃棄の村に行ったりドラゴンにあったりするかもしれません。


次までは早めに投稿しますが11話からは更新を遅くなります。

自分なりに努力はしてますがまだまだ文を書く事は難しいです。

少しでも皆様の読みやすい様に指摘も減らせる様に時間をかけて書きます。

ですが、沢山のアドバイスのおかげで文章は前より多少は良くなったと思います。

更に良くなる様に頑張ります!

「……これが、私の……新しい、お家?」



目の前にある鉄の塊を見て、私は呆然と眺めながら言葉が漏れる。見ていると鉄板を連想し暑く感じます。周りも同じ感想を持つでしょう。



「……暑い」



ルーリーは暑さに耐えきれず、一言呟くとそのまま影へ移動して、ちょこんと座りました。

舌を出してぐったりしてます。心なしか耳もペタンとヘタレてしまってます。

うん、そんな行動も可愛らしいルーリーは今日も私の癒しです。



「あの行為は犬の体温調節ですね」



アイシャがポツリと呟くと私はそう言えばと納得します。暑さに耐性のないルーリーは子供ですから余計に体力を消費してしまうでしょう。



「アイシャ、ルーリーが暑いみたいですから涼しくして……あ……げ、いや、私が眺め飽きるまで待って欲しいわ」



ルーリーのハァハァと舌を出して呼吸している姿に私はうっとりと頬に手を当てて、眺めてしまいます。

そんな姿に呆れたアイシャは溜息をつきます。



「……いつまでですか?」



ルーリーのこの姿は……いつまでもイケるわ。



「そうね、大体一日中眺められるわね」



私の言葉にアイシャは無言でルーリーの近くに行くとーー



「……クール」



アイシャの魔法で涼しくなったルーリーは舌を引っ込めて気持ち良さそうにしますが、あぁ私の至福の時が!



「あぁ!私の癒しが!」



「……お嬢様ってナチュラルに鬼畜な時がありますね」



しかし、気持ち良さげにだらんとするルーリーも可愛らしいです。あぁ、もう堪りません!


アラン様の視線も痛くなって来ましたので現実に戻りましょう。現実逃避を辞めて、もう一度確認します。辺り一面何も無い荒野にぽつんとある鉄の塊。

アイシャが言っていた目的の場所にたどり着き、確かに建物はありました。


……ですが私はアラビアンナイトに出てくる様な建物を想像していたのですけど。


これって要塞かな?

建物もずっしりと普通のお家より大きいですが思っていたのと違いますね。

大砲を撃ち込まれても頑丈そうですね。

私は暑さに耐性があるので気付かなかったのですが目の前の鉄の塊は良い感じで熱が通ってるみたいでアラン様も護衛達も目の前の建物に顔を引きつってます。

アラン様が何かを呟くと水の塊が現れ、鉄の塊にぶつけるとジュッと音をたてて、蒸発してしまいました。

その様子にアラン様は目を見開きます。

……うん。ルーリーも居ますし日中は住めませんね。



「……これからどうするんだい?」



アラン様は建物を見ながら私に尋ねます。私も言葉に出来ないのでアイシャに目を向けると逸らされます。

……何かの押し付け合いは終わりましょう。

ここから廃墟の村までそう遠くはないので本当に住めないと判断したら、また別の場所に移動してしまえばいいだけです。



「日が落ちてから考えます。竜車の中で眠る事は出来ますので」



しかし、私の言葉にアラン様は違うと言います。そして、思い詰めた表情で話し出します。



「君と旅をして一月の付き合いだが貴方がどういう人間か分かったよ。罪人ではないと確信している。冤罪である事を後は証明するだけだ。貴方はこの様な僻地で過ごす様な女性ではない。王都で華やかに社交場で輝く女性だ。だから、私と共にまた戻らないか?私が証明するまで貴方を匿うよ」



私は静かに横に首を振ります。アラン様に困った私の微笑みを向け答えます。



「私の出来事は私自身がよく存じてます。そして、この選択をしました。これでも最善は尽くしましたよ?もう王都に未練はありません。ですから終わった事件の真相を解明して欲しくありません。終わった事より未来の事をお願いします。今の殿下はアラン様の言う通り王の器ではありません。ですが、アラン様やお父様や沢山の良き家臣がいます。きっと殿下を良き王へ導いて戴けると思っています。私はもうその役目を出来る立場ではありませんので」



「……何故あの方に拘るのだ?他にも王族は居るではないか?」



アラン様はまた私に淡々と尋ねてきます。私の拘る理由を話してもアイシャ以外理解出来ないのでしょう。だから、もう一つの理由を伝えます。



「そうですね。私が初めてお慕いした殿方と言う理由ではダメでしょうか?これでも私の見る目は間違って無かったと思っています。今でも殿下が国を治める器だと信じてます。ですから私は私の出来る事をしてきました。元より私と殿下との縁は無かったのでしょう。私の無実より国の行く末をお願いします」



私の言葉を目を瞑り、アラン様は聞きます。ですが私の話しを聞いて首を横にふります。



「……私は1人の女性を不幸にする者が王の器だとは思えない。だが貴方は望んでこの選択をしたと言った。それが貴方の出来る事と言うなら私は間違っていると反論しよう。何故なら男爵令嬢より貴方の方が国母に相応しいからだ。しかし、貴方の中で決意が固まっているのは分かった。これ以上の言葉は無駄であろう。だから、これだけは言わせて貰おう。その事実を知らずにのうのうと生きている者が幸せに生きることは決してない。自分の罪を背負わずして他人に背負わせる者にこの国の全てを背負う事は出来るだろうか?貴方が殿下を想っているならば罪を背負わせ、共に歩むべきだった。貴方は罪を言い訳に物事から逃げたのだよ」



アラン様は珍しく言葉を荒げ話します。それに反応したのはアイシャです。アイシャはすぐに短剣を出し、アラン様に向けます。周りの護衛達も剣を抜きアイシャの間合いに入ります。場は殺伐としてしまいます。



「……貴様はお嬢様の苦悩も知らずに何を言う。正しい事を言っているつもりですか?貴様の言う通りに出来るのならお嬢様が望まずしてもグラウザム家の力を使ってでもやっていた。それすらも分からずしての言葉ならば、私はココで貴様らを斬り捨てますよ?」



普段見せないアイシャの剣幕に私は急いで止めます。アイシャは私に悔しそうな表情を見せますが私は首を横に振ります。



「アラン様の言う通りです。図星で何も言い返せません。私は理不尽な運命に立ち向かう事を放棄した身です。逃げたのです。それが私の罪です。この僻地の生活は私に相応しい罰なのです。ね?だから、私はここに残ります」



アラン様は私が作り笑いをして話すと悲しそうな表情を作ります。



「……確かにあの学園の出来事全てが不自然だった。……そうだな、私が悪かった。今更ながら殿下の婚約者だからと近づかずに貴方の現状を知らなかった事。そして、味方してやれ無かった事を後悔している。」



「アラン様、私は平気ですよ。住めば都と言いますし、私はこの地で幸せに暮らします。こう見えても私は幼い頃はお転婆でしたの。それに帝国兵に誘拐されたり、森で遭難してビッグベアーに襲われかけたりとしましたのでこの様な場所の生活もへっちゃらです。それにアイシャが居てくれますから。心配して下さりありがとうございます」



私のこの言葉を聞いたアイシャは短剣をしまい、周りの護衛達も剣をしまいました。護衛達に目が行きましたので気がつきましたが尋常じゃ無い程の汗びっしょりです。脱水症状は大丈夫かしら?



「アラン様、ご無礼申し訳ありません。ですが、コレだけは覚えて戴きたいです。お嬢様が許そうとも私は許しません。お嬢様の害になるモノ全てが私の敵であります。例外無く誰で有ろうともです。そして、王都と言う場所はお嬢様を追い出しました。……この意味はご理解頂けますね?私から以上です」



空気がおかしいままなので私は話しを変えます。



「アラン様、一つ頼まれ事をお願いしてもよろしいですか?」



アラン様はなんだい?と尋ね返してくれます。私は休憩中の竜車で書いた手紙を複数取り出し渡します。



「この手紙をそれぞれの主に送って欲しいのですが頼めますか?」



アラン様は確認の為に目を通すと手紙の送り主を見て不思議そうにします。



「貴方の実家と教会と商会か。しかもグラウザム家の紋章付きの公式の手紙。商会は個人宛で教会にも送るのか?」



「破門されたからと言って、領民には関係ありませんよね?それに破門されたからこそ、送るのですよ。教会からの破門は想定外なので公式の記録で破門はされても信者の心はありますとアピールしていないと後々が面倒になると思いますの」



信仰は時として脅威になりますので早い段階で手をうって損はないです。

それに破門はした側ではなく、された側だという事が後々、重要になりますので公式の記録として、残して置くのも手です。



「話の内容からして、この僻地で街でも作る気か?ならば、準備をしてないのに送るのはマズイのではないか?」



アラン様の言う事はご尤もです。しかし、この利益もない場所に来る事はないでしょう。

だからこそ、送る価値があるのです。



「それで良いのです。逆に聞きますが罪人の領主の土地で商売をしたいですか?しかも利益のない土地です。私ならすぐに断りますね」



私の言葉にアラン様は首を傾げます。



「それなら尚のこと意味が無いではないか」



「送る事に意味があるのですよ。そして、公式のやり取りで断られる事が重要です。私も貴族の端くれという事で理由は内緒です」



私とアランのやり取りを見て、アイシャは目を輝かします。



「街を作るのですか⁉︎」



「領地をまず視察しなきゃ分からないわ。初めはアイシャとこの僻地でサバイバル生活も良いかなと思いましたが旅の途中で考えが変わったの。やる事から始めるわ」



この手紙が送って返ってくるのに3カ月後です。その間に皆を私の土俵に立たせるのが目標ですね。



「しかし、商業ギルドではなく、商会に直接送るのはどうしてだ?」



「お嬢様はきっと自分で商会を設立する気なのですね!」



アラン様の言いたい事は分かりますが私にも意図があって直接送るのです。

そして、アイシャの言葉に溜息をついてしまいます。



「私は商人ではなくもう領主よ?人を動かす事が私の仕事なの。商売は商人に任せるわ。人がいないうちは私も動きますが初めのうちだけよ」



私は天才ではない。何でも出来るわけではないのです。商売は分かっても商人ではない。だから、ずっと続けると必ず綻びが出来てしまう。仮に商売に手を出した所で他の代理人をすぐに用意するでしょうね。

無闇にあれもこれも手を出さずに領主は領主らしく領地運営を行います。



「アラン様、既に私の仕事が始まっているのです。その質問は今後に関わりますので黙秘させて頂きます」



私はニコリと笑うとアラン様はポカンとしてしまった。



「貴方には既にこの僻地の未来を想定しているのか?しかし、どの様に運営するのだ?村も街もない。他の領地とも遠く孤立している。貴方自身も不利な立場だ。どう動くのだ?」



「アラン様の世界は狭いのですね?利益とは少しの発想の転換と閃きで得る事が出来ます。アラン様も小さな所だけではなく全体を見なくては自領を発展できませんよ?」



私の言葉にポカンとしていたアラン様だな私の話しに笑い始める。



「貴方は本当に淑女だったのか?王妃になる為に必要な事なのか?それとも当主は君に領地の運営を関わらせたのか?」



「どうでしょうね?そうしたら宰相の役割も必要なくなりますわね。それにお父様は子供に大事な民の生活を任せる愚か者ではないとだけ伝えておきます」



「成る程な。その考えは天性のモノか。ならば貴方が最終的に何をしたいかは聞いたら答えが返ってくるか?」



それなら隠す必要はないですね。



「私はこの地で孤児院をやりたいのですわ。子供達と毎日を楽しく過ごしたい。ただ、それだけです」



アラン様は私の言葉を聞いて、ルーリーを見るとあぁと頷く。



「……そうか。では貴方のこの手紙は確かに受け取った。私の名にかけて責任を持って届けよう。私も少し考えさせられたよ。そろそろ王都へ帰ろうかと思う。私にも有意義な時間になった。ありがとう」



アラン様には随分とお世話になりましたね。話しても問題はないでしょうが今後は分かりませんからね。



「知ってるかしら?自分の利に眩ませば聖職者も信用出来ないわ。賊も義理が出来れば助けてくれる。人は信用出来るか出来ないかだわ」



自分の竜車へ戻ろうとするアラン様に私は話します。



「私は貴方を信用しているが私は貴方の信用に値する人になれたのかな?」



アラン様は私の言葉を聞くと笑顔を向けて言います。私はそれにニコリと微笑み伝えます。



「貴族とは利に敏くなくてはやっていけませんよ」



その言葉を聞いたアラン様は苦笑し、参ったと言う顔をする。



「貴方はズルい女性だね」



言葉の返答の代わりにアラン様にサヨナラの笑顔を送りました。





















……………………。

………………。

……。



「あぁ、今回は本当に愉快な旅だった」



揺れる竜車の中で満足そうに笑うアラン。



「主よ、今回の報酬は沢山弾んで戴ければ割に合いませんよ」



その隣で疲れ切った若い男性が言う。



「そうですよ。あの従者は本当に何者でしょうか?森の賊と相手している時も常に監視の視線を感じてました。試されていると嫌でも理解しましたよ。良いモノが見れると言われて付いてきましたがこの一月半は生きた心地がしませんでした」



また別の爽やかな男性も疲れ切ってます。



「すまないな。俺も父上の言葉の意味を理解していなかった。だが、本当に良いモノを見れたではないか。あの従者もお姫様が居れば安全だ。所々殺気を向けられたが殺されはしない」



笑っていたアランも何かを思い出した様でふぅと溜息を漏らす。


「そうは言いましても私なら二度と側に居たいとは思いませんね。主が挑発した時は死を覚悟し ま し た が!!短剣の筈なのに大剣を向けられた様な威圧と動けず動いたら死のイメージしか過ぎらない。もうトラウマモノですよ!」



女性は主であるアランを睨み付け苦情を言います。



「いや、アレは本当に見えぬ刃が伸びていた。あの様な芸当を出来る者は知らん。当主は我々に対して上には上が居ると言いたかったのだろう。我々はゲドゥルドの番犬などと呼ばれ、西の国との戦で負けはない。ゲドゥルド領最強と言われるが自分達より強き者を知らぬ故に己の弱さを知らぬ。あの者の側に居て、自分がまだまだだと嫌でも理解させられた」



この中で年配の男性は皆の言葉を聞き、しみじみと話す。

アランはシュア達と居た時と態度変わって、荒々しく話します。



「だが、お姫様もやり手だったな。父上が女性にしておくのが勿体無いと言った意味が分かった。盗賊相手に狼狽えずに冷静に観察し、自分の有利に動かそうとする姿はグラウザム家当主そっくりだった。血の繋がりを感じたな。あの死の大地と荒れた大地を見ても動じずにいた。現状の悲惨な一部を見ても悲観せずに次の一手を考えている。この手紙もお姫様の一手だと考えると何か裏があるのだろう。必ず届けて何が起こるか楽しみだ。次を見てみたいと思う所、俺もお姫様に上手くのせられたよ。しかし、殿下もバカな事をしたなと思う。あの様な頭の中が空っぽの女の何処が良いのだろう?俺は賢い女の方が良いんだが殿下とは趣味が合わないな」



なぁと護衛達に笑いながら声をかけます。そうすると苦笑し、女性が答えます。



「守ってあげたくなるそうですよ?確かにあのお嬢様なら自分の身は自分で守れそうですからね」



その言葉を聞いたアランは間違い無いとニヤリと笑う。



「ウチの領地で自分の身も守れない者が辿るのは死だけだ。治安が良いのは集まる者が強者だからな。その点、お姫様に力が無くてもあの従者がセットで付いてくるのだから問題ない。あの僻地に閉じ込めておくのは惜しい。頭も回るし顔も良いし、出来るなら嫁に欲しいな」



アランの言葉に反応したのは爽やか男性だ。



「グラウザム家と更に縁が結べますし、あの従者が手に入る。主の考えに賛成はしても反対はないでしょう」



そう言うと周りも頷きます。

そうして、一旦話が終わります。少しの沈黙の後に年配の男性が語る様に話し出します。



「数年前に帝国軍五千の兵を1人で皆殺しにした噂の赤い悪魔は彼女で間違いないだろう。情報規制もあり、帝国もグラウザム家当主もその出来事に口を開かなかったがあの従者なら出来ると確信した。西の国と違い、軍事が盛んで武に長けている帝国を圧倒する力か。それだけの力があればドラゴンを追い返す事も出来るだろうな」



「それならグラウザム家当主があの僻地に従者を1人しか付けない理由が分かるな。あの従者で十分だ。さぁて、これからどうなるのだろうな?お姫様は勘違いしているがそっとしてほしいのは彼女だけだ。父上が既に動いていたのだから有能な貴族達は既に理解しているだろう。殿下を貶めようとする者や殿下を利用する者達がどう動くだろうか。俺もお姫様が欲しい。だが現状では手に入らない。全てを元に戻して貰うには冤罪を証明しなければならない。お姫様のご機嫌を損ねないやり方でないと手に入らないか。これはまた楽しくなりそうだな」



アランは楽しそうに笑った。











〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「夜が来ましたね」



「夜ですね」




私はアラン様が去った後、竜車の中でのんびりとしてました。

ルーリーは寝ていますのでそっと外に出て一言です。

周りは真っ暗ではなく、星の輝きが明るく、空が近づいたかのような錯覚に陥ります。



「しかし、鑑定した時は【イデアールパラスト】と名前付きでしたので当たりだと思ったのですが申し訳ありません」



アイシャはションボリする。アイシャは情報が勝手に頭の中に入る事があるので見ていなくても答える事があります。ですが見ていないので想像と違う事がたまにあります。それを責めても始まりません。



「名前付きの建物ですから何かあるかもしれません。確認しましょう」



ふと思った事を聞きます。

目視するとその情報が分かるそうです。ならばーー



「そう言えば、その目で私はどうみえてますの?」



私の言葉を聞いてアイシャは間入れずに答えます。



「性の対象で見てます!」



「……」



私は無表情に戻りアイシャを見つめます。

アイシャは熱い地面に土下座をして大きな声で言います。



「申し訳ありませんでした!調子に乗りました!このタイミングでしかカミングアウトできないと思っていたので反省はしても自重はしません!」



私は無言で歩くとアイシャも付いてきます。

心なしかアイシャの頬が赤い。相手されなかったのが恥ずかしかったようですね。反省しなさい。

中に入るとまだムラムラと熱を感じますが大丈夫ですね。

中は危険は無いようなのでアイシャと別々に中を探索をします。

中を見ますがただの広い空間が広がってます。

アイシャは右の部屋に行きましたので私は左の部屋を見ます。

3つ目の部屋を探索していたらポツンと石の塊があります。

隣も見ますがこの部屋には何かあると思い、すぐに呼びます。ですがアイシャも何かを見つけたようです。



「お嬢様、この剣は英雄マクシミリアンの物です。どうやら、彼もここに訪れた様です」



アイシャは大きな剣を私に見せます。私も見つけた物を伝えるとアイシャはその石を見ます。

するとアイシャはふふっと小さく笑いますが徐々に大笑いしまう。



「やはり未開の僻地という事ですか。この建物はオールド・レガシィです。封印されている状態だから誰も手付かずのようです。英雄もこの場所に訪れたようですが無駄足のようですね」



……オールド・レガシィ?

聞いた事があると思いましたら確かこの国の王城の事です。



「この国の王城も同じオールド・レガシィですよね?それと同じ物なの?」



「えぇ、厳密に言えば、女神が地上にいた時代の古代遺産です。今の時代では再現の出来ない技術だからこそ、重要視されます。どの王族もオールド・レガシィの契約者です。お嬢様、ここに手を広げていただけますか?」



私はアイシャの言う通りに石の上に手を広げます。するとアイシャが申し訳ありませんと言うと、人差し指を切ります。急に切るのでびっくりして何も反応出来ませんでした。


私の血が落ちると石が光ります。

地鳴りがすると周りの空間が歪みます。アイシャを見ても満足そうな表情を浮かべているだけで今の状況を把握できません。

怖くなったので目を瞑ります。

数分にも感じる時間目を閉じていると肩にトントンと叩かれます。目を開くとそこは大きな煌びやかな空間に変わってました。



「成る程、これは城型ですか。守属性のオールド・レガシィですね。お嬢様の理想はアラビアンナイトに出てくる宮殿でしたか。この世界にはない建物ですから貴重ですね。知った貴族達は羨ましがるのが目に浮かびます。お嬢様が望まれた家が手に入れましたね」



笑顔で言うアイシャに私はまだ混乱して、口を開けません。



「お嬢様、このオールド・レガシィがあれば何でも出来ます。お嬢様が望むのならば、今すぐに私が王都を陥落させましょうか?ですがお嬢様は望みませんよね。ならば、殿下達に復讐をしますか?ザマって奴ですね!」



興奮するアイシャの頬を引っ張ります。ひたいと言うアイシャに私は怒ります。



「とんでも無いモノを押し付けてくれましたね!アイシャのバカ!私は普通に暮らしたかったのです!争いの火種になるモノを私の許可を取らずにどうするのですか!」



「お嬢様は無欲過ぎますよ!だから契約させました!もう解除出来ませんのでお嬢様のモノです!それにお嬢様の大好きな子供達がこの宮殿見たら喜びますよ!持ち主がお嬢様と知ったら尊敬されますよ」



「……ぐっ⁉︎こ、子供達を出すのは卑怯です。しかし、戴いたものは仕方ありませんね。この領地のモノはこの国も王族も関与しないと契約書にも書いてましたのでアイシャの暴走は許します。それと殿下や取り巻き達には何もしません。良いですか?」



「え⁉︎これだけ貶められたのですから復讐するのが当然でしょう?」



しれっと言うアイシャは私は溜息を吐きます。



「……どの辺りの常識ですか。殿下や取り巻き達はそのうち罪は与えられるでしょう。私はその様なつまらない復讐をするより、この僻地を立派な領地にした方が良い。陛下からは基本的な税の納めも不要ですし、他にも私に有利な条件での領主認定を受けてます。これだけの考慮して頂けて不満はありません。その様なちっぽけな事を考えるより、私と今後この領地をどうするか考えませんか?」



私の言葉に少し不満があるようですが、やっぱりお嬢様ですねと一言呟くと頷いてくれました。

やっと話が終わりそうになった時でした。



「主様、お話は終わりでしょうか?」



横を振り向くとスラッとした綺麗な女性が立っていました。


……え、誰?

シュア

「決めた!今日からこの僻地はネバーランドよ!」


アイシャ

「……ネバーランド。ならばオリジナル通りならば大人になったら子供達は殺すのですね?」


シュア

「え?仲良くなった子供達が大人になったら殺す?わ、わた、私は……うぅ、私には出来ないわ」


アイシャ

「意地悪が過ぎましたね。よしよし」


シュア

「ふえぇ〜ん!アイシャ」


アイシャ

「さぁ、おいで!胸を貸しますよ(計画通り)」ニヤリ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ