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伯爵令嬢は僻地で子供達と戯れたい!  作者: イブ
1章 ドラゴンを従える伯爵令嬢
20/26

18.伯爵令嬢とアイシャと必死やなっ!

遅くなり申し訳ありません!


文法について勉強していました!

話すだけなら対話なので中々気付かないですが書くと色々気づくことがありますね。


まだまだ未熟な文章ですがよろしくお願いします!

「お嬢様はズルいですっ!」



朝から珍しくアイシャの姿が見えなかったのでルーリーを愛でてる為に一緒に仲良く中庭で日向ぼっこをしていた時でした。



「……またどうしたの?アイシャも一緒に日向ぼっこする?」



見上げると怒ってますアピールをしていていたのでアイシャも一緒に誘うと一瞬笑顔に変わり近づこうとしますが何かを思い出したようで止まります。



「はい!喜んで!……ではなくてお嬢様はズルいのです!」



ふむ、アイシャが珍しく癇癪起こしているようですが原因はこのルーリーとの現状ひなたぼっこではなさそうですね。

何に拗ねているか探りを入れてみましょう。



「何がズルいのか言わなくては分からないわよ」



むすっとむくれたアイシャは、だってと間を空けて言います。



「お嬢様は何でも上手くいきます。本来なら僻地に来て、ここまで優雅に過ごしているのは何処を探してもお嬢様くらいですよ。かの英雄もひっそりと暮らしていたと聞きます」



それはアイシャが色々と動いてくれたから今の生活があると思います。つまり感謝しなさいって事かしら?



「アイシャが色々と動いてくれたからでしょ?感謝しているわ」



そのおかげでルーリーと出会えて、宮殿を手に入れてクローネとも縁が出来ましたね。

私がありがとうと伝えるとプクッと頬を膨らませます。



「そうじゃないのです!ここに来てから2か月が過ぎました。なんで順調なんですか!もっと私が活躍する出来事があって良いと思いませんか⁉︎」



……どうやら僻地での順調な現状に不満だったようです。でも何事も無いのに越したことはありませんよね?



「この場所でアイシャの望むエキサイティングな出来事が何度も起こったら本当に死んでしまうわ」



アイシャはまた頬を膨らませ、首を横に振ります。



「お嬢様に危険な目に遭って欲しい訳ではありません。私はお嬢様に褒められたいのです!私のカッコイイ所をアピールしたいのです!見せ場が欲しいのです!」



……面倒ね。

横にいるルーリーもアイシャの駄々っ子姿に目を丸くします。



「だってちびっ子はお嬢様の癒し役です。クローネは陰で宮殿の管理や大まかな身の回りのお世話を済ませるので私の出番が最近ないのです。手羽先が来る所為でボアの魔獣も居なくなり、この辺りは平和です。ほらっ⁉︎大変です!私の居場所が奪われてますよ!一大事です!」



つまり構って欲しいって事ね。

私は興味を無くして目を瞑ります。



「お嬢様⁉︎今面倒だと考え、私とのコミュニケーションを諦めましたね!酷い⁉︎」



薄眼で反応を伺うとガーンとこの世の終わりだと言う表情を浮かべ、アイシャはシクシクし始めました。

仕方ないので目を開けます。



「……私に何を求めているの?」



そう尋ねるとアイシャはポツリと言います。



「……私を慰めて下さい」



次は私が首を傾げる番でした。



「知ってますか?美人が頑張っていたり、苦労していると大変だね〜とか頑張っているね〜など同情や評価を得られるのですよ。しかし、ブスが同じ様にやっても言われる言葉があります」



アイシャは一呼吸おいて口にします。



「必死やなっ!……の一言です」



その言葉を聞いてとある令嬢と学園の出来事を思い出してしまいました。


『シュア様は何をしても許されて羨ましいですわ』


あの時は王妃になるから言われた言葉かと思っていましたが実は私自身への皮肉だったと後になって友人達から教えられましたね。

あの時と同じく、何を言って良いのか分からず口を閉じたままにします。



「人は生まれながらに不平等なのです。どんだけ頑張ってもブスと言うだけで必死やなの一言で頑張りは認められずに切り捨てられるのです。美人は頑張れば頑張るほど良い子と褒められたり、もてはやされたりと羨ましいです。だから、私もお嬢様にチヤホヤされたいのです!」



アイシャの今回の話は微妙にリアルなネタで反応に困ります。

するとルーリーが袖を掴み、クイクイとするので見ると首を傾げ口を開きます。



「ねぇ、必死ってなに?」



ルーリーはこの言葉に興味を持ったようです。

この場合の必死は死に物狂いや一生懸命の方ですよね。



「そうね、様々な意味があるけどアイシャの言い方だと一生懸命や死ぬ気で頑張っているって事ね」



そう答えるとルーリーはアイシャをジッと見上げて見て止まります。

アイシャもルーリーを見下ろし2人固まったと思ったらルーリーが一言。



「必死やなっ!」



覚えたての言葉を正しく使いました。



「うっさいわいっ!」



アイシャはまた涙目になります。何かを言おうと口をパクパクしてますがこのままでは話がまたループしそうです。

仕方ないのでアイシャと呼びます。

それにアイシャは可愛い系で顔も整ってますので該当には当て嵌らないので訂正します。



「……まぁ、言いたい事は理解したわ。でも、アイシャは可愛いわよ」



ちょっと顔を赤らめて可愛いの言葉にピクっと反応しましたがアイシャは何事も無かったかのように話し出します。



「それとこれと別です。アラン様と砂漠を旅をした時の事です。初日から私がチーズを作ろうとして失敗してしまい、泣く泣く破棄しようとした瞬間に視線を感じたのです。振り向くと視線で必死やなと挑発するアラン様が私を見ていました。そして、僻地に来てからずっとチーズを作る為に頑張ったのに上手く出来ませんでした」



成る程、砂漠辺りからこそこそと何かしていたなぁと思っていましたがチーズを一から作ろうとしていたのですね。

今日も作って失敗したので拗ねていたようです。


簡単に纒めると私は順調に上手く行くのに自分は上手く行かないからズルいと八つ当たりですね。


私から言える事は一つですね。



「そんなの知らないわ。チーズなんて職人が作ったモノを頂けば良いじゃない」



そう伝えるとアイシャはムッとします。



「お嬢様、チーズは奥が深く難しいものです。この世界・・の紛い物ではなく、本物を食べたいのです」



紛い物って普通に美味しいと思うのですがアイシャには拘りがあるのかしら?



「チーズとは商人たちが仔羊の第四胃袋で作った水筒に乳を入れ、ラクダに括り付けて砂漠を旅した時に偶然出来た説が有力です。しかし、この世界でのチーズはどうやって知ったと思いますか?」



確かにチーズの起源は知らないですね。

でも興味も無いのですが……。

この事を言うとまたアイシャが涙目になるのが分かるので私は首を傾げ分からないアピールをします。



「お嬢様、この世界でのチーズの起源は神様から作り方を授かったそうです。チーズ以外も実はそうです。神から与えられたモノだかりです。ワインもそうですが本来なら偶然の発見があるから人は常に発明や探求をするのです。だから、文明は発達するのです。しかし、この世界は与えられなければ文明は発達しないのです。この世界の人間達は与えられた役割、与えられたモノが無ければ何も出来ないのです」



アイシャは微笑しながら語ります。



「アイシャの言いたい事は分かるわ。だけど、ちゃんと生きているわ」



そう話すとアイシャはルーリーを見ます。



「そうですね。お嬢様の言う通りです。ですから、私もこの世界で生きて行く為に自分なりに考えました。チーズ作りはその延長です」



アイシャはアイシャなりに考えていたようです。


ですが、話を戻して一つ伝えておかなくてはいけませんね。



「分かったわ。確かにアイシャの言う通り、この僻地の生活は順調よ。でもね、本当は上手くいってないのよ」



私の言葉に次はアイシャは首を傾げます。私の言葉の真意が分からないようです。



「拠点も快適よ、財産もあるわ。だけど、それだけよ。領主・・として、まだ何もして無いわ。せっかく与えられた土地があって、運営出来る財産があるのだから開拓したいと考えるのは普通よね?私だって人間ですから欲もあるわ。王都からの反応を待ってから色々と考えてましたがアイシャの言う通り、動かないと始まらないわ」



私はそう話し一呼吸置いて本題を伝えます。



「帝国に行くわよ」

皆様は春を感じる事はありましたか?


この時期になると「あぁ、春だなぁ」と感じる事が幾つもあります。


一つ紹介します。

初めて見た時から目が座っていて怖い方がいると思って上司に報告しました。上司もその人を見た感想が同じでした。

二回目は試食を食べたり、無料の備品を沢山取って行ったりして、危険だと判断され、マネージャーに報告されました。

3回目も同じように試食を食べている所でマネージャーから警備に通報され、その方は捕まり、百貨店から永久追補ブラックリストになりました。


変な人が現れるなぁと思うと春を感じてしまいます。


この感じで王子もヒロイン(笑)さんも退場するかもしれません。


では、物語を読んで頂きありがとうございます!

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