NPC20
一部文字修正しました。
物語に変更はありません。
「って、狂うだけじゃ駄目なんだけどな」
思考することは大切だ。
戦いの最中は殺意と狂気に染まってもいいが、それ以外は多少落ち着いていないと通常の生活すらままならなくなくなってしまう。
実際、あの主人公(仮定)を問答無用で威圧してしまったしな。
まあ、どうせ巻き戻ってしまってるから忘れているだろうが。
ろくに舗装されていない道ならぬ道を歩きながら俺は思う。
「とりあえず盗賊を皆殺しにしたらあの女に会うとして、会ったらどうすりゃいいのかね」
試しに殺してみるか?
それで巻き戻ればあいつもこの良くわかんねぇループの基点かなんかってことになる。
それに召喚者って言葉が気になった。
そして、気になった直後、頭の中で変な音がしたかと思えば、
『召喚者:異世界より呼び出されし者。
魔王、もしくは強大な力を持つものを倒すべき者。
この世界の戦士よりも優れた資質と、異世界の知恵を持ち、その全てを持ってこの世界を救う勇者』
突如視界に映った白い枠線と文字に俺は驚く。それに、何で俺はこんなにも多くの文字が理解できるんだ? 多少は勉強したつもりだが、ここまで多彩な文字は知っていない・・・って自我に目覚めた初日、村が滅びるって説明書きが読めていたことを今更ながら思い出す。
だが、今はそんなことどうでも良い。
「魔王だぁ? それに勇者ってなんだよ?」
また頭の中で奇妙な音が鳴れば、
『魔王:この世界を滅ぼすことを目的とした邪悪な存在。
魔物を率いる能力を持ち、最北の地にて配下達を指揮している。
魔族と呼ばれる存在の中で最強であり、対抗できる力を持っているのは勇者だけだと言われている』
『勇者:異世界より召喚されし者の総称。
魔王の対を成す存在。
優れた力と成長力、知恵を持ち//////////////////////』
途中から文字化けしてるがこっから先は自分で知ればいいか。
とはいえ、あの女は召喚者イコール勇者って事か。
シルファはなんだ? 少なくとも魔王の可能性はあるな。
つーことはなんだ? とりあえず魔王とかいうのを殺せばいいのか?
「ふむ」
今、俺は王国に向かっている。
つまり南下していた。
「真逆かよ?!」
幸先のいいスタートだった。




