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NPC18

 王城を出て最初に目指すのは街中の雑貨屋さんだ。ある程度の道具は受け取っていたけど、細かいものが色々足りていなかった。女性用品といえばわかるだろうか。


 多くの人々が行きかう王都の町並み。思ったよりも多い人波を以外に思いながら、改めて周囲を見回してみる。

 あたしの感覚からしたら中世の街並みといった感じの石造りの建築物が多い。当然、コンクリートなんて存在しない。

 外灯もある程度あるみたいだけど、こちらは電気式じゃなくガスで灯るらしい。爆発しないのかな?


 何回か繰り返しているから、街のどこになにがあるのかは大体わかってる。観光まではしたことないから詳しくはないけどね。というか、一人になったのだから、この際観光の一つ位しても罰は当たらないんじゃ?


 と言っても早く元の世界に戻りたい。それだけがあたしの願いだから、寄り道なんて必要ないか。


 元々あたしはただの・・・女子高生であり、それ以外の何者でもない。

 ゲームの中みたいな世界に来て冒険したいなんて思っていないし、その世界で有名になって王子様達から求婚されるような希望はないの。

 むしろ、早く元の世界に戻ってコタツにみかんを希望します。

 もっとも、日本に帰るためには魔王というファンタジーの塊を倒さなければいけないらしい。というか倒すってなに? 殺すって事?

 正直そんなことできる自信がない。だって、道中に出る魔物を倒すことすら結構躊躇ったくらいだからね。というか、現代人なら何かの命を奪うことに忌避感を覚えるのは当たり前。


 それじゃあたし帰れないじゃん!


 自身に突っ込みを入れつつ目的の物を買っていく。

 ちなみにこの世界の貨幣は石貨、鉄貨、銀貨、金貨、白金貨の順で価値が上がっていく。日本みたいに1、5、10、50、100、500、1000、5000、10000と貨幣単位が統一されていない。

 買い物に慣れればこれは鉄貨何枚とか銀貨一枚とかわかるのだろうけど、生憎あたしは買い物の達人ではない。

 ちなみに一日生活するのに必要なお金は銀貨一枚と少し。そこまで高い宿屋に泊まらなければ食事込みで銀貨一枚で済む。朝食昼食で鉄貨数枚といったところ。


 地図を探したけどどこにも売っていなかった。せめて街道沿いの集落くらい把握しておきたかった。とはいえ、無い物はないのだ。

 ちなみに、売っていない理由としては、それこそ、どこに何があるのか他国にしられたくないからだろう。魔王っていう共通の敵がいるのに世界はまとまれないんだね。

 まあ、あたしのいた世界だって紛争だって、テロだって起こっているからなんともいえないけど。


 なんにせよ、必要なものは揃った。後は王都を出て行くだけなんだけど、足を止めて改めて見上げる。

「大きいなぁ」

 思わず見上げてしまうほど大きな城壁。三十メートルくらいあるけど、巨人の襲来でも恐れているのだろうかという高さだ。って、この世界だとありえない話じゃないから怖いんだよね。


 巨大に壁に対して小さな城門。と言っても、馬車と馬車がすれ違えれる広さはある。

 解放されたままの城門の前には剣を腰に下げた兵士のおじさんが入国、出国の管理をしていた。あたしは麻袋から許可証を取り出して城門に向かう。入ってくる人は多いけど出て行く人は少なかった。

「はい、確認してください」

 そして、私は旅に出るのだ。


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