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082 プールは問題がいっぱい。。

ホワイトデーが終わった駅伝部。。

次のイベントは…花粉症です。。

 はてさてそろそろ三月も末…

 学年末試験は好成績とはいかんかったけど…


 なんとか駅伝部全員、進級が決定。。


 補習なく春休みを迎えることができた。


 陽気もよくなって走るには丁度ええ季節。

 ただそうでもないヤツもいるようで…



「浜寺…なんちゅう格好しとるんや??

 マスクにゴーグルって不審者みたいやど。。」

「スマン。。この時期は花粉症で…」


「それはしゃぁないけど…

 去年もそんなんやったっけ??」

「いや…なぜか今年は特にひどいんや。。」



 そういえば天気予報で言うとったな。

 …今年は花粉が多いって。


 幸い駅伝部には他に花粉症はおらんけど、

 街中にはマスクしてる人は多いし。。


 …けどそれだけやなさそうや。


 実は水泳は花粉症を軽減するんやて。。

 なのに浜寺は最近あまり泳げてないから…

 でもこれじゃ…練習にならんかも。。



 というわけでみなみがプール側に出入禁止の

 解除をお願いして…


 …温水プールから許可が出たんや。。(*'▽')


 浜寺のヤツは水を得た魚みたいに嬉しそう。。

 それでしばらく水泳トレーニングをすることに

 なったんやけど心配事も一つ。。



『…浜寺一人ではサボるかもしれんな。。』

「泳ぐだけでは練習にならんし…」


『やっぱり誰か付き添いをつけた方が…」

「ワシが行ければええんやけど…

 浜寺以外は出入禁止が解けてへんからな。。」


 …そうなんや。

 ワシら古株はみんなプールには出入禁止。。


 となると一緒に行かすべきは…


「よし。じゃぁ俺が行こう。」

「けど放出。。リハビリメニューに水泳は…」

「いや。水の中なら膝への負担は少ないと思うぞ。

 むしろリハビリにはいいかもしれん。」


『じゃぁ私も行った方がいいですね。』

「せやな。遥もアキレス腱のことがあるからな。」

『楽しみだなぁ。どの水着にしよっかな(^^♪』



 放出と遥が立候補してくれた。。

 これでプール班と陸上班で半々になるけど…


 なんや…おかしな連中もいるようで…



「…よしっ!!じゃぁボクも行く!!」

「そうだ。俺も行くぞ!!」

「あのなぁ…赤阪と能勢はムリやぞ。

 出入禁止が解けたんは浜寺だけやから。。」


「でも副主将が監視しないと!!」

「足首のケガにはプールトレーニングがいい!!」

「…だからアカンって。。

 なんでそうまでして行きたいねん??」



『…じゃぁウチも行こうかな。。』

「ええけど泉はその…水着はどうする??」


『そうやな。ビキニにするかワンピがええか。。』

「……おまえ…それはマズイやろう。。」


『せやな。ハデな水着はムリやな。

 阿倍野みたいな若い子には負けるかな。。』

「トレーニング施設でビキニは禁止!!

 っていうかお前…ホンマに大丈夫か??」


『わかってるって。ウチかてもう17歳やで。。』

「……誰を意識してるの??(-_-メ)」



 …それは…マズイな。。(+_+;)


 なにせ泉は学校では女子更衣室を使っとる。。

 でもプールで同じことしたら…


 またまた出入り禁止にされるやろう。。


 あとさっきのおかしい連中は

 急にテンションが下がってもうたし…



「…ボク…やっぱり遠慮しとく。。」

「…俺も…足首の痛みはもう大丈夫だし。。」


『赤阪に能勢…なんで急に??(´・v・`)』


「…それだけいれば監視は要らないし…」

「…それに俺たち出入り禁止だし…」


『なんや知らんが元気だしやぁ。。(^O^)/』

「…なんで他人事やねん。。(+n+)」



 …というわけで……


 浜寺は当面はプールトレーニング中心となり、

 放出・遥・泉が時々付き添うことになった。


 色んな意味で大丈夫やろうか…


 けど意外にみんな心得ているようで。。

 プールトレーニングの当日…



「…なぁ遥。。泉はどこ行った??」

『佐野先輩なら先に行くって言ってましたよ。。』

「参ったなぁ。。案内するって言うたのに…」


「…心配ないと思うぞ浜寺。。

 佐野もかつては全国を飛び回ったランナーだ。。」

「…まぁ迷子にはならんやろうけど…

 泉はその…色んな意味で心配なヤツやから。。」



 …そんな心配を抱えながらプールに行ってみると…

 受付に天下茶屋の学生服を着た小柄な男が。。



「よう。遅かったな。。」

「…あの…どちらさまで??」


「おお佐野…なんか懐かしいな。。(;'v')」

『お久ぶりです。佐野先輩。(*^v^*)』

「…おいおい…毎日おうとるやろうが。。(^n^;」


「やっぱり…泉やったか。。」

「浜寺ぁ…ワシに気付かんっておかしいやろ。。」



 …泉のヤツ…

 男の制服を着て待ってたんや。。


 姿も口調も完璧なまでの男装…

 という言い方はちょっとおかしいかな。。


 それよりよぅサイズがあったなぁ。

 泉は154センチ41キロ。

 男物ではSサイズでも厳しいというのに。。


 クラスメートにガリガリがおって…

 制服を借りれて良かったな。。


 しかも普通に競技用の海パンで…



 とりあえず…最初の問題は解決した。。

 トレーニング開始開始。。(・v・♪


 あと…

 浜寺が赤面する必要はないんやぞ。。


 むしろ恥ずかしいのは泉。。


 これで意外に…

 頑張ってくれてるんやからな。。




水泳は本当に花粉症にいいですよ。(^◇^)

もっとも春先のプールに、

水着の愉しみはありませんけどね。。(-_-;)

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