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081 マシュマロの日

このお話は駅伝小説ですが…

今回はちょっと閑話休題です。。


 なんか…このところ考えることが多い。

 故障者や病人が続出するし…

 あいかわらず部員は増えへんし…


 なのに限界まで厳しい練習をせなあかんし…

 でもそれではまたケガ人が出るやろうし…


 だからあと一人強い選手を増やしたいんやけど…

 それが一番でけへん課題やし…


 …とはいえワシらも高校生。

 駅伝ばかりしてるわけでもないんや。

 学年末試験はみんな苦しんだみたいやし…

 それぞれに悩みもあるみたいやな。



 かく言うワシにも実は…

 新しい悩みがある。<(`^´)>



「おぉい天保山。何か考えてるか??」

「…能勢。考えるって何を??」


「…もうすぐホワイトデーだろう??

 駅伝部の仲間にはお返ししないとマズいぞ。」



 …そう。新たな悩みとはホワイトデー。


 なにせワシはチョコをもらったことがなくて

 去年までは名前も忘れるほど無関係やったから…


 【マシュマロの日】とか言うてた。(;_;メ)


 それが…今年は関係ある日になってしもうた。


 でもこれはこれで悩みも多い。。

 バレンタインデーはもらうだけやから楽やけど…

 ホワイトデーは送る側やから。


 しかも送るだけなら自由やけどお返しやから…

 意外に考えることも多い。。

 そこでみんなはどんなお返しをしてるのか

 聞いてみたんやけど…


 

「じゃぁ天保山はお返しをしたことがないの??」

「…そう。…もらったことないから…」


「なんか意外だな。ボクには毎年のことだから。

 女友達も姉妹もうるさくって。。(。-v-。)

「赤阪おまえ…嫌味なヤッちゃな。。」



 けど…それが実は普通みたい。


 まず赤阪には姉と妹がいるらしくて…

 幼いころから安物のチョコを贈られては、

 三倍返しを催促されてるらしい。。


 でもそんな家庭環境で育ったゆえか、

 ずっと女友達がたえないらしい。

 バレンタインもホワイトデーも慣れっこで。。



「そういえば能勢も姉ちゃんがおるらしいな。」

「…姉貴から貰ったことなんかねぇよ。。

 けど他からはそれなりだし…お返しも欠かさねぇ。」

「…そりゃ…そうやわな。」


 …能勢は顔も悪くないし性格もクールやし…

 子供の頃は俊足というだけで人気者になれるから…

 昔からかなりモテてたらしい。。


 だから当然…ホワイトデーも慣れっこ。

 もっともワシも俊足でクール(?)なんやけどな。。


 どこにでも例外はあるらしい。。(;_;)



 ちなみに放出はお返ししたことないらしい。

 あれだけもろてたら無理やろうから。。


 けど浜寺はワシと似たようなモンやし…

 泉はこの件では男ではないし…



「…だから天保山に任せたいんだ。。

 俺たちは他にもお返ししないといけない。」

「かかった金は頭割にしていいから。。

 さいならぁ。。(^v^;」

「…そんな殺生なぁ。。(´゜д゜`)」



 だから次の休みの日…

 ワシは一人で出かけた。。


 あそこで探せば何か見つかるやろう。。

 ワシらが目標とするあの場所なら。。


 それで…3月14日当日…



『これ…何や??(。・ω・。)?』

「だからホワイトデーのお返し。。

 …ワシら全員から。。」


『けど八つ橋って…珍しいモン選んだな。。』


『でも天保山先輩…これって…

 西京極の架け橋の八つ橋ですよね。。』

『…えっ???(・.・;)

 じゃぁわざわざ西京極まで???』



 …よし。。成功やな。。


 ワシはワシなりに考えて…

 西京極にしかない八ッ橋を選んだ。


 喜んでもらえる方法を考えたんや。。

 それで上々…っと思ったけど…



『はは…昇はアホや。。(´・v・`)』

「なんやて!?ワシなりに考えて…」


『…けどこんなん…(。-v-。)

 年末にはイヤでも買えるんやで。。

 それまで待てばええのに…』

「……(・.・;)」



 …そう…なんかな??


 イヤでも買えるって。。

 ワシらが都大路に行けることが大前提??


 …そこまで信じてるの??

 …まぁ…照れ隠しなんやろうけどな。。



『でも…みんなもありがとう。。 

 あまり食べる機会のないモンやし。。』

「そうだな。予算内だろうし…

 あとで清算するから明細を見せて…って

 何やこれ!!??Σ('◉⌓◉’)」


「あの…この京都シルクって何??」

「ああ。都大路に来た外国人選手が買って

 帰る名品らしいよ。。

 これが二つ目のお返しってことで。。」


「あとこの…祇園なんとかってその…」

「ああ。それが一番高かった。

 これがまぁ…三つめってことやな。」


「まさか全部これ買ってきたの??

 あとこの交通費って何??」

「一人頭いくらだ!?(*⁰▿⁰*)

 さすがに予算オーバーだろう??」


「…せやけどその…(・ω・`)

 ホワイトデーは三倍返しが基本やって

 女性誌に書いてたから…」


『(女子)わーい。そうだそうだ!!(^O^)/』

「(男子)三倍返しって…( ̄◇ ̄;)

 女性白身を信じてどないするねん。。

 そんな習慣は日本にはない。。(;n;)」



 やっぱ…慣れんことはせん方がええな。。

 ( ̄◇ ̄;)


 高校生では手持ちが足らんみたい…

 みんな今月の小遣いが吹っ飛んでもうた。



 けどホンマにワシは…

 年末には同じモンを買えるんやろうか。


 もう一回…西京極に行けるんやろうか??




ホワイトデーのお返しは大事ですよ。。

もっとも作者は三倍返しなんてしたことないですけどね

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