↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
78/240

077 敗者復活戦

なんとも運の悪い新聞記者、千林旭さん。。

コーチを引き受けてくれるのかな??


「じゃぁコーチ就任の件は??」

「どうしようか。。名谷(みょうだに)先生への告げ口は勘弁だけど…」


『頼むから引き受けてぇな。キビ団子もあげるから。。』

「そうそう、鬼退治に…ってコラ!!(=゜ω゜)ノ」



 やっぱりいくつになっても監督は怖いんやな。


 …とはいえやる気はなさそう。。

 もはやマジメなやりとりにさえなっていない。。


 しょうもないボケにノリツッコミって…



 ただ…ワシらには選択肢がない。。

 だって千林さん以外に頼れる宛はないんやから。


 それに加えて頼りたいのは、

 都大路と箱根に出場したという千林さんの勝ち運。


 何としてもその強運に乗っかりたいんやけど…



「実は…それが一番の問題でな…」

「せやけど放出の言うたことは事実でっしゃろ??」


「確かにウソではないのだが…」

「つまり…また紛らわしい誤報ってこと??」


「…その言い方はやめてくれ。(:n;)

 都大路と箱根に出たのは紛れもない事実だ。」

「じゃぁ…どういうことでっか??」



 …聞いた話では千林さんは…

 高一で都大路を走ったが県予選には出てないらしい。


 そして二三年生の時は県予選を走ったが…

 いずれも惜敗で都大路には行けなかったらしい。。


 そして全国に行けなかったために強豪大学に進めず…

 弱小の大学で箱根出場を目指したモノの…



「けど箱根には出場したんでっしゃろ??」

「…出たよ。ただし学連選抜でだ。。」


「…ということは…」

「…もうわかっただろう??

 ボクは予選を勝ち抜いたことがないんだ。。」


「けど…それは偶然なのでは??」

「でもな。。ボクのチームはいつも競り負けるんだ。

 予選という予選はすべて僅差で負けてる…」


「…けど本戦では結果を出したんでっしゃろ??」

「いや…都大路では優勝を…箱根ではシード権を逃した。

 …しかもいずれも一秒差でだぞ。。

 ボクほど勝ち運のない男は他にはいないと思う。。」



 …あらららら…それは重症やで。。


 実力はあるのに予選という予選で悉く惜敗し…

 大舞台で二度も一秒差って…奇跡に近い。。


 しかも記者になったらガセネタを掴まされて誤報して…

 今年の正月にも奇跡的な不運に見舞われて…


 この人…筋金入りに運がないんや。。


 だからワシらとの関わりを避けてようとしてるの??

 また自分のせいで負けるかもと思って。。



 その気持ちは分からんでもないけど…


 やっぱりコイツだけは容赦ないわけで…



『たしかに不運やけど…それがどないしたんや??』

「どないしたって…みなみお前…」


『だってウチらは運のないモンの集まりやないか??

 走る場を失い…顔も心も笑えず…孤独で…すぐ警察(ポリ)に逮捕(パク)られ…』

「それは全部ワシやないか!!(=゜ペ)ノ」


『あと補欠で腐ってた者…好きな団体競技に適性のない者…

 泳ぎたいのにプールも仲間も手に入れられんかった者…

 男でも女でも選手になれん者…故障で選手生命を絶たれた者…

 さらには…その十字架にずっと苦しんどる者…』

「そう考えたら不運なヤツばかりやな…」


『あとウチは…いや、ウチはええんやけど…

 こいつらに比べたら千林さんは幸運やと思うで。。』

「…幸運??勝ったことのないこのボクが??」


『だってあんた…大学まで競技生活を全うしたんやろう??

 最高の舞台に二度も立って…都大路で二位に入って…

 その歳になって未だに大好きな陸上に携れてるんやで。。

 それ以上を望むのは…贅沢とちゃうんか??』

「まぁ…それは…」


『それって選手として努力を重ねた結果とちゃう??

 駅伝の神様は…ちゃんと見てくれてはったと思うで。』

「たしかに…それは…」


 

「…俺も難波に同感ですね。。」

「放出くんまで…無茶を言うなよ。。」


「でもね…千林さんは悔しくはないんですか??

 大好きな陸上で頑張って結果を残してきたはずなのに…

 敗者の心持ちのままで…それでいいんですか??」

「…」


「俺はね…こいつらに言われたんですよ。

 もう二度とここ以上の舞台は巡ってこないだろうって。

 だから俺はその…覚悟を決めたんです。。」

「…壊れるまで…走り抜く覚悟かい??」


「…ええ。あと最後まで競技者として戦い抜く覚悟も。。

 俺は負けたまま…競技人生を終えたくないから…」

「…覚悟…か。。」


 

 …競技者として戦い抜く覚悟…

 と言えば聞こえはいいけど。。


 こんな勝ち目の薄い戦いで壊れることを承知の上で

 突き進むのと同じ…


 …死に場所を求めて彷徨うにも等しい愚行。。



 …ならば自分はどうだ??

 自分に指導を頼む者など二度と現れないかもしれない。


 おそらくこれ以上の舞台は巡ってこないのは自分も同じ。

 放出くんに比べれば大したリスクでもないのに…


 ならばこれはきっと…

 駅伝の神様が与えてくれた最後のチャンス。。


 ここで逃げたら…おそらく自分は一生…



「…わかった…やってみよう。。」

「やるって何をですか??

 コーチになってくれはるんですか??」


「ああ。。ボクを含めた全員の…敗者復活戦をやろう。」

「…敗者復活戦でっか??」


「そうだ。聞いた話ではこの駅伝部は…

 一度は何かを失った敗者の集りなんだろう??」

「せやから勝ち運は全くありませんけど…」


「…いいよ。もうそんなの関係ない!!

 そもそも駅伝は運や偶然で決まる競技ではないんだ。

 だから…どんな不運や不遇に見舞われようと勝ち抜ける…

 そんな精強なチームを作ろうじゃないか!!」


「…ええんでっか??」

「いや、こちらこそお願いする立場だよ。

 きっと…陸上人生で最後のチャンスだと思うから。。」


『じゃぁササエのキビ団子あげる。。(;^∀^)ノ』

「…要らん!!(; ・`д・´)

 明日からしっかり扱くから覚悟しろ!!」



 おいおい。ふざけてる場合か??


 けどなんや…急に頼もしなったな。。

 そして目の前の靄が急に晴れたような感じやけど…


 まぁそれはええとして…大事なこと忘れているような…



「あの…熱くなってるとこ悪いんですけど…

 今日は何しに来たか忘れてまへんか??」

「ああ…忘れてた。。取材に来たんだったよな。。

 実はこれがボクの悪癖で…(*^n^)

 熱くなるとすぐに我を忘れてしまうんだよ。。」


『そっか。せやから手癖も悪いんですね??』

「佐野くん。コーチを受けた以上、その話はなしだ。

 今後は指示に従った貰うぞ。。(`・n・´)」


『…手癖ってなんですか??』

『あれっ。阿倍野はさっきの話を聞いてなかった??』


『さっきの話って??』

『……実は。。(*^ω^*)』

『…(´゜д゜`)』



 ……あららら。。


 遥のヤツ完全にドン引きや。。

 怖がって…5歩ぐらい下がってしもたがな。。



 千林さんは明日から指導に来るのはええけど

 とりあえずは…


 …ボディータッチ厳禁でお願いしますわ。。



都大路とは箱根の経験者がコーチが就任。

まぁそれはいいんだけど…


最近、作者の頭の中では

もう一つの連載小説と話が混同しまくってます。


指導者編なんて書けるのかな??

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。