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041 怖いな。駅伝って…

今回から当分は月・金の11時掲載予定です。


なお都大路の二区は…

サバイバルレースの様相です。。



「なんだ??こいつら…バケモンか??」

「…違うよ能勢…みんなワシらと同じ高校生や。」


「泉なら…このペースに対応できるんか??」

『…無理やな。。ウチの走力では潰される思う……』


「そんなのを…俺は相手にするの??(;△;)ゞ」



 …全国高校駅伝…都大路は二区に入った。


 一区で差が開かなかかった展開のため二区は…

 例年以上のサバイバルレースや。。


 …ビビってるのは能勢豊。。


 来年は二区を任される可能性が高いんやけど…

 …ムリもない。

 そのレベルの高さに圧倒されてるんや。



「…まぁ落ち着けや。今は速すぎるから。。

 さすがにこのペースで最後まではムリやって。」

「それならまぁいいけど…」


 …だがその予想は…外れた。。


 僅かに下る烏丸通ではこのペースは維持され…

 平坦な丸太町通に入っても…落ちない。。


 …先頭はなんとそのまま…

 3キロを…7分台で走り抜けたんや。。


 高校生としてはおよそあり得ない好記録…


 だが…僅かに遅れて次々と後続が…

 追い風でもないのに…

 例年にないハイレベルな争いが展開された。。


 ……これが駅伝の恐ろしさ…


 周囲のハイペースに乗せられることで、

 実力以上の結果を出す選手が次々と…


 でも逆に実力以上のスピードに引っ張られ…

 たった3キロで無惨に潰される選手も少なくない。


 …わずか3キロの最短区間でさえ同等の実力の選手が

 1分以上の大差になることさえ起こり得る。。


 その明暗は…目を覆わんばかりや。。



「…怖いな。駅伝って…」

「…だがな浜寺。ここからはもっと怖いぞ。。」

「そうやな…たしか次は8キロの…」

「ああ。1分なんて簡単にひっくり返る長丁場や。。」


『でも今のままなら浜寺…あんたはここやで。』

「な…なんやて泉!?三区はお前とちゃうんか??」


『でもこの区間は比叡山ひえいざんからの向い風があるんや。

 ウチみたいな小柄なモンは煽られるからな。』

「だから…大柄な俺が適任ってのか??」



 …確かにそうなんやろう。


 どの区間に誰を起用するかは距離だけではなく、

 地形や気象条件も考慮して決めなければならない。

 つまり…小柄な泉に三区は不向き。。


 …加えて三区は別の意味でも特殊区間や。。


 だって強豪の多くはここに留学生を起用してくるから。

 一区に留学生を起用できない現行のルールでは…

 切り札である外国人はこの三区で使うのが定石となる。。


 …そして例年通り留学生が日本人をごぼう抜きに…


 外国人のいない学校はこの区間で苦戦を強いられる。

 なにせ日本人のエース級を起用してなお…

 大きな遅れを背負わされてしまうことが多いから…



「なぁ天保山おまえ…俺を留学生にぶつけるんか??」

「…今のままではそうなるやろうな。

 留学生に勝てとは言わんが…大きく遅れては致命傷や。。」

「天保山おまえ…鬼やな。。。」


 …浜寺はもう…現実を見ていない。


 …だが理解はしている。

 …自分が何をしなければいけないのかを…

 …与えれた役割は何なのかを…


 とはいえ三区だけが特別ってわけでもないんや。。


 四区だって同じく準エース区間。

 三区と同等の実力者たちが激しい戦いをみせる。


 …そしてみんなが現実の厳しさに参っているころ…

 第五区の選手がテレビに映りだした。



「それはそうと…地元の西風にしかぜはどうなってる??」

「そういえば今年は気にしてなかったな…」

「みなみ。わかるか??」


『…大阪の西風は、四区の途中でたしか12位やった。

 五区で頑張らんと8位入賞は…ってあれ??」

「おいおい…あれって…」


 

 西風の五区…あいつやったんか。。


 扇町天馬おおぎまちてんま。二年生。

 ワシとみなみと同じ中学の陸上部の同期。



 今年のインターハイ800m大阪府代表。。


 全国大会8位…決勝進出者ファイナリスト。。




普通の駅伝小説になってきたなぁ…

となると次回は…


ライバル登場ってことかな??


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