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039 弱くては勝てません

はてさて駅伝本番。ですが…

この作者はグダグダな始まり方が好きなようです。


「ふぅ美味かった…腹いっぱいや。。」

『あんたら食いすぎや!もうすぐスタートやぞ!!』


「ト…トイレはまだ空かないのか??」

「…まだ赤阪がこもっとるぞ…」



 こいつら…何しに来たんや??


 たしかに難波名物のスタミナ焼きは美味いけど…

 ハラ壊すまで食わんでもええやろ!!


 というか駅伝中継を見に来たんとちゃうんか??

 出場校の紹介も始まってんのに… 

 


「…なぁ泉。今年はどこが注目や??」

『…例年通りや。青山森田(あおやまもりた)、萬台育栄(まんだいいくえい)、諏訪久聖(すわきゅうせい)、

 鱧川(はもかわ)、報緑学園(ほうりょくがくえん)、笹羅(ささら)、小牟田(こむた)、大林(おおばやし)あたりかな…』


「…地元大阪の西風(にしかぜ)はどうや??」

『例年より強いらしいけど…さっきの八校よりは落ちるな…』


「…あと大会二連覇中の播州工業(ばんしゅうこうぎょう)は??」

『あぁ…播工(ばんこう)は出てへんよ。。

 県予選で報緑(ほうりょく)に…負けたらしいから。。』

「へぇ…そりゃハイレベルの兵庫ならではやなぁ。

 あの播工が県予選で負けるて…他県ではあり得んわ。。」



 …そう。

 駅伝には番狂わせが極めて少ない。。


 しかも…練習量が強さのすべて。。

 だから出てくる学校もいつもほとんど同じ顔ぶれ。。


 弱小が強豪を倒す生半可なドラマは存在しない。。

 【弱くては勝てません。】

 実力が全て。。それが駅伝という…ドラマ。。


 つまり弱者の兵法さえ入り込む余地がないこの競技で

 都大路に行く方法は一つだけ…


 誰よりも練習して…どこよりも速く…強くなる。

 【強ければ勝てます。】

 練習量と地力。それが駅伝というドラマの全て。。



 …さて時間は12時25分…あと5分でスタート…


 一区をつとめる選手がスタートラインに出てきた。

 …赤阪がようやくトイレから出てきた。

 …能勢…はよ戻って来いよ。。



「いよいよスタートや!!みんなよう見とけよ!!」

『おいおい天保山…あんたこそよう見ときや。』

「えっ??なんで??」


『今のままで行けば一区はあんたやから。。』

「なんで??泉の方が記録はええのに…」


『…せやけどウチは中距離走者。

 最長区間の10キロには不向きやよ。それに…』

「…それに??」


『…花の一区や。。

 誰より信頼のある者がいくべきやって。。』



 …誰より信頼のある者…


 こいつ…なんてことを言うんや??

 ワシは今年の陸上部では一番速かったのに…

 信頼がなくて…

 一区を任せてもらえんかったのに…


 誰からも信頼のなかったワシのことを…

 誰よりも実力のある泉が…

 誰よりも信用して任せてくれるんか??

 

「泉…お前…」

『…ああ。信じとるからな……(^v^)-☆』



 …こいつ…なんちゅう屈託のない顔で言うんや。

 信頼されるのはホンマ嬉しいけど…


 …今の格好でその発言は反則やろう!!


 しかも化粧して胸にはパットまで入れやがって…

 正体を知らなんだら…惚れてたかもしれん。。



 <パンっ>

 …そんな中で号砲一発…

 花の一区の選手たちがスタートした。

 

 まったく…もう少しで見逃すところやった…



 トップレベルのランナーが揃う花の一区。

 高校最高の実力者たちが鎬を削る。。


 ワシは来年…その一人になれるんやろうか??



この小説に登場する学校名などは、

実在する校名とは一切関係ありません。

あとタイトルも。。


…ってホンマかいな??

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