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036 前向きで不器用な男たち…

駅伝部ができた初日にして…

解散の危機です。。


 …まずい。


 やっと駅伝部が正式に承認されたというのに…

 いきなり崩壊寸前や。。


 と言うても選手は五人。駅伝には二人足らん。

 新入生が入ってこないとなると…事実上の崩壊なんや。



「じゃぁ…泉はどんな可能性があると思う!?」


『例えば…ウチみたいなんが入学してくるとか…』

「どアホ!!女子高に男が入れるか!!

 だいたい受入先の女子大にどう説明すんねん!?」


『あと…今の一年にウチみたいなのが…』

「…おいおい。もっとあり得ねぇぞ…」

 

 …確かにありえない。


 女子として高校に通う男なんて滅多にはおらん。

 そもそも同じパターンを二度も続ける小説なんて…

 あ、それはこっちの都合か。。


 とにかく…それなら泉が知らんはずがない。。



『それやったら能勢…ここまできて諦めるんか!?』

「おいおい。誰が諦めるって言った??」


『えっ??』

「…もう一度…校内の男という男に頭を下げてみる。。

 駅伝部として…正式に勧誘してみようと思う。」


『…じゃあなんであんなこと…』

「…まだ具体的にやるべきことがあったから。。

 奇跡を信じるとか神頼みとかは全部やり遂げた後…

 それが…俺のポリシーやからな…」


『能勢あんた…かっこエエやないか…』

「はは…ホレてもあかんぞ。。」



 …能勢…ええこと言うやないか。


 泉のヤツ、感動して泣いてしもうたで。

 けど…追い打ちをかけるヤツもいるようで…



「おいおい泉。涙を流すのもやり遂げてから…

 やれることが残ってるうちは泣いたらあかん!!」

『え…浜寺…』


「目は曇らせるヒマがあったら見開いて動かせ。

 それが…俺のポリシーかな??」

『浜寺あんたも…かっこエエやないか…』

 

 …こら浜寺!!それは俺がさっき思うたことや!!

 っていうか義叔母ちゃんの遺言とも被っとる!!

 まぁ…それはええんやけど…

 この流れに影響されるヤツもいるようで…



「あの泉…ボクはその…」

『…おいおい赤阪…無理せんでええで。

 今は別に≪エエ話を言う大会≫やないで。』


「ゴメンな…ええこと言えなくて…」

『ええよ。あんたが前向きなのは知っとるから…』

「はは…逆に言われてしもうたかな…」


 …赤阪…惜しいヤツやな。

 結局はオイシイとこ泉に持っていかれてもうて…


 ええヤツやのに…こういうとこが不器用なんやな。



 けどこいつら…誰一人として諦めてへん。


 この状況にあってどんだけ前向きな連中やねん。

 いや、進む以外の方法を知らんだけかも…

 だってホンマに不器用で…駅伝しかない連中やから。


 …今のこいつらならコケると分かってる下り坂でも

 前を向いて全力疾走をするかもしれん。

 まったく…ワシの仲間はホンマにアホばっかりや。


 …まぁ…ワシもその一人ではあるんやけど。。



 …というわけでみんなで色々やってはみたけれど…

 クリスマスも返上で部員募集をしたけれど…


 …駅伝の神様は何もしてくれんかった。


 …義叔母ちゃんはクリスマスに帽子をくれたのに…

 やっぱり駅伝の神様ではないんやろうか?? 



 この分では神様…お年玉も期待でけへんかな??



何とか解散の危機は乗り切った。

みんな前向きではあるけれど…


実は何も解決してない。。

…どうしよう。。(´・ω・`)

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