032 俺を含めれば5人
もう一人の人材…
浜寺は何か答えを持っているようで。。
「浜寺お前…ムリって何がや??」
「…事情はだいたい聞かせてもろた。
けど…女子駅伝部を作るのはムリなんや。。」
『なんでや??ウチでは女子部はムリか??
そんなん…差別やないか!!』
「…そうやない。部員数の要件を満たさんのや。」
「部員数の…要件??」
…浜寺曰く。。
我が天下茶屋高校には、新規にクラブを作る際に
必要な条件があるらしいんや。
運動部を新設する場合の申請基準はかなり明確で…
【選手が五名以上いる】ことが必要条件。
つまり男子駅伝部と女子駅伝部を別々に申請したら
基準を満たさないというわけ。
…じゃぁどうしたらええんやろう??
「せやから【男女駅伝部】として新設したらどうや??
それならお前さん、女子部員で登録できるぞ。」
『…まぁ…そういう条件ならええけど…』
「…それはええけど浜寺。。
なんでお前はそんなに詳しいんや??
前もって答えを持ってたような話しぶりで。。」
「……実は恥ずかしい話やけどな…
俺はかつて水泳部を作ろうとしたことがあってな…」
「…それがなんで今は一人で…」
「ああ。実は仲間が集められんで…断念したんや。。」
…そうか。こいつにそんな過去があったとはな。
こいつは水泳が好きでたまらん男やのに…
何の因果かプールのないこの学校に入ってしもうて…
…水泳部の設立にも失敗してたんやな…
そりゃ五人の仲間を集めるのは並大抵やないから…
でもこれって…やっぱりそういうことか??
「じゃぁもしかして…駅伝部に入らんと言ったのも??」
「…ああ。あの時は俺を含めても選手が四人やったから…
…二度とあんな哀しい思いはゴメンやから…
けど今は俺を含めれば五人。…足りるやろう??」
「…じゃぁ浜寺お前…」
「ああ…今からでも駅伝部に…入れくれるよな。。」
「勿論や!!大歓迎やがな!!」
やった。(;'∀')
待望の浜寺が…入部してくれるんや!!
…しかもこれで五人目。。
浜寺の言ってた…
運動部設立の要件を満たしたことにもなる!!
…けどホンマにええんか??
だって浜寺は泳ぎたいと言ってたのに…
「ああ。その件については一言文句を言わせてくれ!!」
「なんや文句って??」
「能勢があんなことしでかしたから…【018参照】
俺までプールに出入り禁止にされたんや!!」
「はぁ!?浜寺もかいな??」
「それで…他の施設では色々と折り合いが悪くて…
最近はあまり泳げてないんや!!」
…なるほど…そういう事情もあったのね…(-_-;)
泳げる場所を失い…仲間もおらず…
そりゃワシらに頼るしかないのかもな。。
…あとみなみ…早ぅアヒルちゃんは弁償したれよ。
「あと…もう一つ問題がある。」
「なんや浜寺。まだあるんか??」
「前も言うたけど…俺は走りは遅いぞ!!」
…な…なんちゅう根本的な問題??
…けどそれなら…
「心配すな言うたやろ。ワシが走れるようにすると…」
「天保山が??できるんか??」
「ああ。カナヅチを泳げるようにするよりは簡単や…」
「そうか…あの時の貸しがあったっけ。」
「覚悟しとけよ。倍にして返したるからな!!
浜寺はスタミナ充分やから鍛えがいはあるはずや。」
「はは。…お手柔らかに頼むで。天保山師匠。」
…とりあえず…これで五人目。。
部として設立ができる人数がそろい…
あと二人で…チームができる。。
無謀やった挑戦がようやく形になってきたんや。
もしかしたらホンマにワシには…
駅伝の神様がついてるのかもしれん。。
意外とあっさり集まっちゃったなぁ…
けどまだ五人。。
高校駅伝にはまだ…二人足りません。。




