031 助っ人として出たる
駅伝部への入部を迷う泉の出した来た条件は…
意外なモノのようです。。
『なんや泉。…あんたの本命はウチなんか??』
『…ああ。ちょっと恥ずかしいけど…』
…ちょっと待て!!
泉はいわいる性同一性障害で…性的少数者やから
狙われてるのはワシらやと怯えてたけど…
…ホンマの狙いは…みなみ??
そりゃ泉は実際には男やから不思議はないけど…
…それはそれでマズイ。。
…むしろ問題が大きなっとるかも…
けど約束は…守るからこそ約束なのであって…
『わかってる…。ウチは約束は守るで。。』
『ホンマやな??』
『ああ。…体を差し出せ言うなら出したる!!』
『は…はぁ!??なんやそれ!?
そんな気色悪いもん要らんわ、どアホ!!』
「…えっ??体が目的やないの??」
『あ…当たり前や!!第一ウチは女の子やで…
ウチが頼みたいのはその…
≪女子駅伝部の創設≫のことや!!』
…よかった。…とりあえず体目的やなくて…
もしそうなったら…大問題になるところやった。。
…けど女子駅伝部??
なんの意味があるんや??
だって泉は体も戸籍も立派な男。。
そんなもん作っても試合に出れるはずは…
「…けど泉は女子駅伝には…
っていうか今からメンバーを揃える気か??」
『…それは分かっとる。けどウチは…あくまで女子や。
せやから男子駅伝部に籍は置かれへんねや。。』
「じゃぁ女子駅伝部に…何の意味があるんや??」
『だから…ウチは女子選手として籍を置く。
その上でその…助っ人として男子駅伝に出る…』
「…助っ人??」
『そう。つまり女子駅伝部員として…
助っ人選手として参加する形を取るんや。
そういう条件なら…手伝ったる。。』
…なるほど。そういうことか。。
…たしかに中学ぐらいまでならば、
女子選手が男子駅伝に助っ人出場した例はある。
ならばそれは…高校駅伝でも可能なはず。。
…たしかに泉は言っていた。
自分は男子駅伝部には入れない。
けど女子駅伝にも出られない。
でもこの方法ならその両方を解決できる…
こいつ…ようこんな無茶なこと考えよったな。。
「どうやみなみ。そういうことでいけそうか??」
『…気色悪い?…ウチは…気色悪い??』
「はぁ??おまえ何を一人でブツブツ言うとる??」
『…気色悪い?…ウチは…気色悪い??』
…あかん。みなみのヤツ壊れてしもたかも…
たしかに≪気色悪い≫はキツイかなぁ。。
…けどさっきの流れやで…
そこまで傷つかんでもええのになぁ。。
「わかった…女子駅伝部はワシが何とかする。」
『よし。約束やで天保山。』
「…いや、それは無理やと思うで。」
『えっ??あんた誰や??』
「おぉ浜寺やないか!?お前、突然なんや??」
…声をかけてきたのは浜寺高師。
帰宅部にして孤高のスイマー。
先日、駅伝部に誘ったけど保留にされた男。。
こいつ…何が無理なんや??
それともまさか…正式に断りに来たってことか??
…何が無理なのか??
もう一人の人材、浜寺高師は…
また厄介な要求をしてくるのかな??




