230 西京極の大歓声は…
都大路アンカー第七区、
(; ・`д・´)
播州工業と天下茶屋の
優勝争いはついに、、
ラスト90mです、、
<ラスト100mを切って…
直線勝負!!(; ・`д・´)
勝つのは どっちだ!?>
ゴールまでおよそ90m。。
天下茶屋・放出京喬。
播州工業・垂水高丸。
ついにこの両雄が
横一線に並んだ。。
٩( ''ω'' )و
決着まであとおよそ
10秒と少し。。
もう…
誰にも何もできない。
双方が誇りと意地と
プライドを背負う
両雄の他には誰にも…、
ワシらはもちろん…
天下茶屋と播州工業の
仲間が必死で檄を
飛ばしても聞こえない。
だって…
西京極は大歓声。。
(; ・`n・´)
バックストレートから
どれだけ大きな声を
張り上げてもおそらく
放出の耳に届くことは
ないやろう。。
(; ;`n;´)
その一方で…
「……お嬢さんたち。。
ホントにタクシーを
止めてちゃっていいの?」
『ごめん!(; ;`C;´)
運ちゃん黙って。。。』
「……なんや知らんけど…
ワシも祈ろ。。(;´・ω・)」
神頼み。祈り。。。
そんな祈りに意味なんて
ないことぐらいは、
人間ならば誰にだって
わかる基中本の基本。。。
(*ノωノ)
けど……
それでも祈る、
(`・ω・´)
泉と遥の乗ったタクシーは
もう間に合わないと悟った
後は只管、、、、
西京極の方角を向いて
ただただ直向きに、、、
祈った。(;・∀・)
そんなモンに何一つとして
意味がないなど当然だと
知っていてもなお泉と遥は
わかった上でなお、、、
祈るしかない身上を呪って
なお祈り続ける。。
それが泉が…
女として生きることを
選んだ男の最低限であると
信じたことやから。。。
性別なんて小さいことは
どーーーでもいい。。
( `v´)ノ
競技者として公正公平に
競いあった結果として
佐野泉はその結果を出して
今この場にいる。。。
自分の都合や有利性の一切を
切り捨てたらどうなるかを
真面目に考慮すればおそらく
考えるまでもない。。
٩( ''ω'' )و
阿呆な差別団体や
卑怯者には関わらない
のが佐野泉の優位性。。
そんなんは無視でいい。
ただ…
泉はただ祈る、(;・∀・)
そして遥も祈る。(;´・ω・)
勝つこと…
(`・ω・´)
そして…
煩わさず走り続ける。。
無事に務めきる。
(`・v・´)
それ以上も以外もない。
そんな程度を邪魔する
邪推をする阿呆は
犬にでも食わせとけ……
(*ノωノ)
けど…選手は本気。
(`・N・´)
自分に負けないなんて
レベルの低いことを
言う阿呆はいない。。
選手全員が人生を賭けて
やってる舞台でそんな
戯言は解説者はもちろん
アナウンサーでさえ
言ってはいけない。。
だからこそ……
「垂水ぃ!(; ・`д・´)」
「放てぇん!(; ・`д・´)」
誰にも……
本人にさえ触れられない
厳しい世界。。
それがスポーツ。
選手が口で語っても
意味のない……
選手以外が何を言っても
意味のない……
けど…それでも、、
叫ばずにはいられない
世界。。
ラスト80m、、
二人は並ぶ。。
(;゜Д゜)
どちらも前には
出られない。。
痛みとか……
膝とか……
そんな小さいことは
もうどうでもいい。。
放出にはもう痛みも
何もない。。。
(;゜Д゜)
ただ…駆ける。
勝つために走る。。
勝ちたい……
走りたい……
その思いの前には
他のことはあまりに
どうでもいいこと。。
垂水が駆ける……
放出が駆ける……
それ以外の何かを
必要とする意味さえが
わからない。。
(;´・ω・)
ただ…
残り60m、、
垂水が駆ける……
放出が……追う。。
それ以外の何も
テレビには映らない。。
(;´・ω・)
西京極の競技場には
他に色々あるのに……
ラスト一周にかかった
三位争いもある。。
略南と笹羅に諏訪久聖が
追い付いて三つ巴の
大接戦になってるのに…
今、競技場に入って来た
報緑は鱧川をかわして
六位に上がったのに……
そんな些末ではない
争いでさえ、、、
(*ノωノ)
残り50m、、、
垂水が僅かに前に、、
けど…
放出が追い付く、、、
(;゜Д゜)
ここに来てスプリントの
力は関係ない、、
100mのタイムが11.1。
スプリントでも高校最高
レベルの垂水。。
手動でも12秒前後でしか
走れないランナー放出。。
けど野球部のデタラメな
基準で50mを計らせたら、
放出なら5秒台の俊足。
(`・ω・´)
けど……
もしその基準で計ったら
垂水ならおそらく…
4秒台。。(;゜Д゜)
100mに換算したら笑う
しかないのその、、、
人類では絶対に出せない
時計をたたき出すこと
のない時計がそこに、、、
けどそれが普通の…
スプリンターでさえない
陸上選手でも当然に、
叩きだせるタイムである
というのに、、、
残り50m…
(;´・ω・)
並んでいる両雄、、
ランナーとしては互角。
けどスプリントでは
大人と子供。。
普通に戦うなら絶対に
こんな舞台で、、、
けど…それが勝負のあや。
普通なら勝てないはずの
放出が残り40mで、、
身体半分だけど放出が
前に出る!!
٩( ''C'' )و
けど垂水も応じる!!
(`・N・´)
僅か数秒の時間に
濃縮された高校最高の
一線級の時間、、
誰よりも努力した人間
だけの時間、、
頑張ったことのある人間
にしかわからない時間。。
たった数秒やけど…
西京極のボルテージを
最高級にした時間、、
(´;C;`)
けど…それが良かった
のかもしれない。
(´;ω;`)
だって…誰にも聞こえ
なかったらしいから。。
観衆にもスタッフにも…
隣に居た垂水にも…
そして…
放出本人にさえも。。
あの…
アスリートなら誰もが
忌み嫌うあの…
乾いた破裂音が、、、
垂水高丸が強く感じていた
横を走る放出の存在が
消えた次の瞬間…
西京極の大歓声は、、
悲鳴に変わった。。
\(゜ロ\)(/ロ゜)/
アスリートなら誰もが忌み嫌う
乾いた破裂音とは。。
(´;ω;`)
放出は……




