表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
231/240

230 西京極の大歓声は…

都大路アンカー第七区、

(; ・`д・´)


播州工業と天下茶屋の

優勝争いはついに、、


ラスト90mです、、



<ラスト100mを切って…

 直線勝負!!(; ・`д・´)

 勝つのは どっちだ!?>



 ゴールまでおよそ90m。。


 天下茶屋・放出京喬。

 播州工業・垂水高丸。


 ついにこの両雄が

 横一線に並んだ。。

 ٩( ''ω'' )و



 決着まであとおよそ

 10秒と少し。。


 もう…

 誰にも何もできない。


 双方が誇りと意地と

 プライドを背負う

 両雄の他には誰にも…、



 ワシらはもちろん…

 天下茶屋と播州工業の

 仲間が必死で檄を

 飛ばしても聞こえない。


 だって…

 西京極は大歓声。。

 (; ・`n・´)


 バックストレートから

 どれだけ大きな声を

 張り上げてもおそらく


 放出の耳に届くことは

 ないやろう。。

 (; ;`n;´)


 その一方で…



「……お嬢さんたち。。

 ホントにタクシーを

 止めてちゃっていいの?」


『ごめん!(; ;`C;´)

 運ちゃん黙って。。。』


「……なんや知らんけど…

 ワシも祈ろ。。(;´・ω・)」



 神頼み。祈り。。。


 そんな祈りに意味なんて

 ないことぐらいは、

 人間ならば誰にだって

 わかる基中本の基本。。。

 (*ノωノ)


 けど……



 それでも祈る、

 (`・ω・´)


 泉と遥の乗ったタクシーは

 もう間に合わないと悟った

 後は只管、、、、


 西京極の方角を向いて

 ただただ直向きに、、、



 祈った。(;・∀・)



 そんなモンに何一つとして

 意味がないなど当然だと

 知っていてもなお泉と遥は

 わかった上でなお、、、



 祈るしかない身上を呪って

 なお祈り続ける。。


 それが泉が…


 女として生きることを

 選んだ男の最低限であると

 信じたことやから。。。



 性別なんて小さいことは

 どーーーでもいい。。

 ( `v´)ノ


 競技者として公正公平に

 競いあった結果として

 佐野泉はその結果を出して

 今この場にいる。。。


 自分の都合や有利性の一切を

 切り捨てたらどうなるかを

 真面目に考慮すればおそらく

 考えるまでもない。。

 ٩( ''ω'' )و

 

 阿呆な差別団体や

 卑怯者には関わらない

 のが佐野泉の優位性。。


 そんなんは無視でいい。

 ただ…



 泉はただ祈る、(;・∀・)

 そして遥も祈る。(;´・ω・)


 勝つこと…

 (`・ω・´)


 そして…

 煩わさず走り続ける。。

 無事に務めきる。

 (`・v・´)


 それ以上も以外もない。


 そんな程度を邪魔する

 邪推をする阿呆は

 犬にでも食わせとけ……

 (*ノωノ)


 

 けど…選手は本気。

 (`・N・´)


 自分に負けないなんて

 レベルの低いことを

 言う阿呆はいない。。


 選手全員が人生を賭けて

 やってる舞台でそんな

 戯言は解説者はもちろん

 アナウンサーでさえ

 言ってはいけない。。


 だからこそ……



「垂水ぃ!(; ・`д・´)」

「放てぇん!(; ・`д・´)」



 誰にも……

 本人にさえ触れられない

 厳しい世界。。


 それがスポーツ。


 選手が口で語っても

 意味のない……


 選手以外が何を言っても

 意味のない……


 けど…それでも、、


 叫ばずにはいられない

 世界。。



 ラスト80m、、

 二人は並ぶ。。

 (;゜Д゜)


 どちらも前には

 出られない。。


 痛みとか……

 膝とか……


 そんな小さいことは

 もうどうでもいい。。



 放出にはもう痛みも

 何もない。。。

 (;゜Д゜)


 ただ…駆ける。


 勝つために走る。。



 勝ちたい……

 走りたい……



 その思いの前には

 他のことはあまりに

 どうでもいいこと。。



 垂水が駆ける……

 放出が駆ける……



 それ以外の何かを

 必要とする意味さえが

 わからない。。

 (;´・ω・)


 ただ…



 残り60m、、



 垂水が駆ける……

 放出が……追う。。


 それ以外の何も

 テレビには映らない。。

 (;´・ω・) 

 

 西京極の競技場には

 他に色々あるのに……



 ラスト一周にかかった

 三位争いもある。。


 略南と笹羅に諏訪久聖が

 追い付いて三つ巴の

 大接戦になってるのに…


 今、競技場に入って来た

 報緑は鱧川をかわして

 六位に上がったのに……



 そんな些末ではない

 争いでさえ、、、

 (*ノωノ)



 残り50m、、、



 垂水が僅かに前に、、

 けど…


 放出が追い付く、、、

 (;゜Д゜)



 ここに来てスプリントの

 力は関係ない、、


 100mのタイムが11.1。

 スプリントでも高校最高

 レベルの垂水。。


 手動でも12秒前後でしか

 走れないランナー放出。。



 けど野球部のデタラメな

 基準で50mを計らせたら、


 放出なら5秒台の俊足。

 (`・ω・´)


 けど……


 もしその基準で計ったら

 垂水ならおそらく…



 4秒台。。(;゜Д゜)


 100mに換算したら笑う

 しかないのその、、、


 人類では絶対に出せない

 時計をたたき出すこと

 のない時計がそこに、、、



 けどそれが普通の…


 スプリンターでさえない

 陸上選手でも当然に、

 叩きだせるタイムである

 というのに、、、



 残り50m…

 (;´・ω・) 

 並んでいる両雄、、


 ランナーとしては互角。

 けどスプリントでは

 大人と子供。。


 普通に戦うなら絶対に

 こんな舞台で、、、



 けど…それが勝負のあや。


 普通なら勝てないはずの

 放出が残り40mで、、


 身体半分だけど放出が

 前に出る!!

 ٩( ''C'' )و


 けど垂水も応じる!!

 (`・N・´)


 僅か数秒の時間に

 濃縮された高校最高の

 一線級の時間、、


 誰よりも努力した人間

 だけの時間、、


 頑張ったことのある人間

 にしかわからない時間。。


 たった数秒やけど…


 西京極のボルテージを

 最高級にした時間、、

 (´;C;`)




 けど…それが良かった

 のかもしれない。

 (´;ω;`)



 だって…誰にも聞こえ

 なかったらしいから。。


 観衆にもスタッフにも…

 隣に居た垂水にも…

 そして…


 放出本人にさえも。。




 あの…

 アスリートなら誰もが

 忌み嫌うあの…



 乾いた破裂音が、、、



 垂水高丸が強く感じていた

 横を走る放出(とも)の存在が

 消えた次の瞬間…


 西京極の大歓声は、、



 悲鳴に変わった。。


 \(゜ロ\)(/ロ゜)/




アスリートなら誰もが忌み嫌う

乾いた破裂音とは。。

(´;ω;`)


放出は……


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ