213 敵であり戦友
抜群の走りで六位でタスクを繋いだ
元紛争難民のキックス。
ヾ(*´∀`*)ノ
同じ紛争被害者で敵対民族でもある
セントリアに競り勝った彼は…
「おい…キックス。(・c・;)」
『キックスさん!(; ・`C・´)
大丈夫、キックスさん…』
「…あっ…(;;´・д・;)
能勢さんにオいもサン。。」
『…誰がイモじゃ。(; ー`cー´)
私たち交際して一か月なのに
まだその呼び名のままって…』
「…ゴメンデス。(;´・n・)
不束者ユエ日本語ガ未熟…」
『…充分じゃ。(; ー`дー´)
それよりどうだったの??』
好走したキックスに対して
ちょっと偉そうなこの娘。。
(;´・ω・)
赤阪の妹の百合ちゃん。
高校一年生。(-v-;)
先月からキックスと交際中だが
イマイチ進展してないとか…
【171参照】(^^;)
ちなみに…元砲丸投げ選手。
小柄な兄より一回り大きい
たくましい娘で…(^n^;)
「……嬉シ…カッタ。(^ー^)
初メテ本気デ戦ッテ……
一皮剥ケタ感ジ。。」
『…うーん(;´・ω・)
日本語としては分かるけど
よくわからない感じ…
…勝ったの?負けたの??』
「……私自身ニハ勝テタ。。」
『えっ??(;´・ω・)?』
「…アノ人ノオカゲ…(;´・v・)
せんとりあサンヤ皆サン。
戦ッテクレタ人タチノ…」
『…くれた…人??(;´・ω・)
鱧川には勝ったのでは??』
「ケド諏訪久聖ニハ負ケタ。。
…ソコ…拘ワラナイ。。」
『つまり勝った負けたはもう…
超越したってこと???』
「勝ツタメ全力出シキレタ…
ソレ以上ハ誰モデキナイ…
デモ…デキタカラ私ハ、、」
『…だね。(;´;v;)
そういう人だもんね。。
キックスさんは…』
…それが…(; ・`v・´)
キックスならではの答え。
ただ前へ前へ…
自分の走りをどう感じるかは
見る人が決めること、、
誰と比べるではない。
成果など求めない。
勝つや負けるはキックスに
とっては些末なこと。。
だけど、、
勝てば嬉しい。
負ければ悔しい。
それはいずれも当人への
モチベーションになる。
それゆえに自分の限界をも
超える契機になる。。
(;・v・)
そして同じ感覚を持つ人間は
他にもいるようで、、
「…ヤラレタ。(; ー`vー´)
完敗ダヨきっくすクン。。」
「…何ヲカ??(;´・v・)
区間賞の勝者ガ私ナンカニ
話シカケルハ違反デスヨ。」
「…ソウ言ウナ。(-v-;)
私ハ勝負ヲ挑ンデキタきみニ
勝テナカッタンダカラ。。」
「…ケド…(; ー`vー´)
私ハ所詮ハ区間三位デス。。
勝ッタトハ思ッテナイ。。」
「……ソレデイイ。(;・v・)
満足シチャイケナイ。。
俺ハきみニ勝チタイト思ッタ
カラ全力ヲ尽クセタ。
キミモ同ジダッタノデハ?」
「…ハイ。(; ・`v・´)
心底アナタニ勝チタカッタ。
ソウ渇望シタカラ私ハ…」
「……忘レルナ。(`・v・´)
正々堂々ト戦ウコトデノミ
俺タチハ成長デキル。。」
「…エエ。(`^v^´)
ウシロメタクテハ全力デハ
戦エマセンカラネ。。」
「…俺ハ…走リ続ケル、、
ソレ以外ニハ生キラレナイ
俺ニハ走ル以外ニナイ。。」
「…私モ…止マレナイ。。
成長サセテクレタアナタニ
恥ジナイヨウニ、、」
一緒にいた能勢と百合ちゃん。
その内容は分からんかった。
(;´・ω・)
というか二人は何語で会話
してた??
アラビア語は知らんぞ。。
というか読みにくいぞ。。
ただ二人の顔は…
(;´・v・)
『…ねぇキックスさん。
二人で何を話してたの??』
「…話ジャナイ。(ーvー;)
誓イアイ…確認シマシタ。。」
『…どういうこと?(;´・ω・)
セントリアさんとは敵同士と
聞いてたけど、、』
「…デシタ。デモ…(; ・`v・´)
敵トハ認メ合ワナイデナイ。。
高メアエル戦友デモアル。」
そう、それが…
スポーツの持つ素晴らしさ。。
過去も民族もない。
敵も味方も蟠りもない。
正々堂々と戦えば戦友。
高めあえれば仲間。
(`・v・´)
同じ位置からスタートしない
駅伝という特殊性。
中継点での体半分の差など
レースの趨勢には影響しない
競技の特異性。。
けどそれを承知でも…
自分の定めた勝利という
ハードルを越えるため、、
ライバルと定めた戦友と
納得づくで正々堂々と
フェアに戦うことで、
お互いを高め合う。。。
戦う意思のある者同士で
戦うからこそフェア。
フェアなら…(; ・`v・´)
誰も傷つけずに争って
高めあえる。。
平和への礎のため。
実現する人間になるため。
つまりキックスの求める
答えの一つが駅伝には
あるのかもしれない。。
(´;ω;`)ウゥゥ
ただ…それは全の人に
当てはまりはしない。
ほぼ同じ位置でタスキを
受けた特異性は何かを
意味するのかもしれない。
そんな意地の張り合いを
する選手もいるわけで、、
放送席も驚愕してて…
<上位選手の一キロの通過
タイムです。(;・∀・)
って…先頭の播州工業の
三木が5位ですか!?
\(゜ロ\)(/ロ゜)/>
放送先が驚くのも
無理はない。(;゜n゜)
この区間で5000m一番の
時計を持つ播工の三木が
二位以下の追随を許さず
先頭独走してるのに…
五区としては相当に速い
2分47秒で通過したのに…
ラップタイム5番目??
?(;´・ω・)?
つまり彼より速いのが
4人もおるの??
って誰が、というと…
まず現在四位の槍敷。
(; ・`д・´)
ラップは2分45秒。
ペースの上がらない
二位集団を追い上げんと
かなり早い入り、、
けどその後方は…
五位の諏訪久聖。
(; ・`v・´)
ラップは…2分44秒。
追い上げとかは特に
意識していない。
ただ彼には…隣だけ。
だって、、
横並びで鱧川。
(;゜Д゜)
一秒遅れでスタートの
彼のラップはなんと…
2分43秒。。
後半もペースを保てば
区間記録さえも可能。。
さすがは寺参善光と
田神宮熱と言った
ところだけど、、
4人ってことは??
「赤阪のヤツ…(;゜Д゜)
あの二人に付いとる…」
『…凄い。(;゜n゜)
まさかあそこまで…』
食らいついてる。。
\(゜ロ\)(/ロ゜)/
あの抜群のスピードに…
世界レベルの選手たちに
連れてってもらってる。
天下茶屋五区・赤阪千早。
1000mのラップは…
2分43秒。…現在一位。。
己を高めるために戦う者、、
競り合うことで限界を超える者、、
落ちこぼれから這い上がった
努力の天才・赤阪千早。。
その限界を超えられるのか??




