表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
213/240

212 奇跡を見たと思う

既に第四中継所は

四校が通過。(; ・`n・´)


競り合い削りあい

己の限界を超越して

戦うは天下茶屋の…


争いを好まないはずの

キックスくん??

(@n@;)?


「20番!…(; ・`C・´)

 続いて27番!、23番!!」



 第四中継所に選手コールの

 声が響く、、


 ゼッケン17は昨年優勝高、

 長野の諏訪久聖。。

 待っている五区は国体800m

 優勝者・寺参善光(てらまいりよしみつ)。(;・∀・)


 ゼッケン22は昨年8位入賞。

 愛知の鱧川高校。。

 同五区はインターハイ800m

 優勝者・田神宮熱(たかみやあつし)



 いずれ劣らぬ世界ジュニアで

 通用する中距離選手。。


 ともに180cm近い大型選手。。


 五輪出場さえ困難とされてきた

 中距離種目では久々の希望の

 星といったところやけど、、



 もう一人は??(;´・ω・)


 161cm49キロの長距離選手と

 しても脆弱な見た目の彼は…



 ケンカを売るようにあえて

 二人の間に入った。(;・∀・)


<ボクの頭越しで会話するな>と

 言わんばかりの怒りの顔で、、



『…お兄ちゃん!(; ・`д・´)

 もめ事を起こさないで!!』

「……分かってる。(-v-;)

 ケンカするつもりはないが…

 無視はされたくない、、」



 妹に即されて赤阪は表情を

 緩めたモノの、(;・n・)


 これは異例なこと。


 駅伝に限らずどんな競技でも

 格上にメンチ切るなんて行為は

 まずありえないこと、、


 むしろ畏れ遠慮するのが普通。


 実際その直後には…



「57番!(; ・`n・´)

 早く準備しなさい。。」

「は…はい。。(;´・ω・)」


 コールされたのは5位集団から

 およそ5秒遅れの8位・報緑。


 五区を務める二年生の三島は

 1500m3分40秒台の実力者。。

 (`・v・´)


 本来ならタスキを受けたら

 5位集団を追うべ立場…


 …やけどかなりビビッてる

 みたいで。。(;・∀・;)


 その理由を知ってる人間も

 天下茶屋にはおるようで。。



『…ビビりやなぁ。(;ーДー)

 何しとんねん三島のヤツは、、

 サブイボ出とるやんけ。。』

「…そういえばあの報緑の五区、

 泉の後輩やったな。(;゜n゜)

 けど三島くんなら強い選手と

 走った経験は多いはず…」


『けど…相手が本物や。(^c^;)

 近くで見たらオーラ出とる。

 それに…ウチの責任や。。』

「…泉に責任??(;゜c゜)

 寺参と田神宮と何かあった?」


『…以前に話したよな。(-v-;)

 ウチが中学ん時…全国の決勝で

 どんなレースやったかは、』

「…たしか…(;´・c・)

 大型選手たちにポケットされて

 潰されたって言うてたな。。」

【114参照】



『…それが田神宮と寺参。(ーvー;)

 アイツら大柄で当たりの強さも

 超のつく一流やから。。

 当時ウチの付き人やった三島は

 それ見て震えとったわ。。』

「…同じ中距離選手としてそれ…

 トラウマもんやで。(;´ーCー)

 三島くんも小柄な選手やし。」


『まぁ駅伝ではそう心配ないが…

 アイツらに不用意に近づいたら

 危ないとは知っとかんとな。』

「…それ…(;´・C・)

 赤阪は知ってるかな??」



 多分…知ってる。(;´・ω・)


 知識量抜群の赤阪なら陸上の

 有名人の特徴くらい知らん

 方がおかしい。。


 そしておそらくそれに泉が

 関係してることも…


 まさか敵討ちなんて考えては

 ないと思うけど、、(@_@;)



 …それでもええ。。


 戦う動機があることで

 潜在能力が引き出される

 ことはあるから。。


 そして今目の前には…



 己の限界を超えて戦わんと

 する漢たちが迫ってくる。。

 (`・ω・´)



 まず五位で第四中継所に

 駆け込んできたのは…


 昨年度王者・諏訪久聖。


 留学生二人の追い上げを

 受けながら、一度も後方を

 振り向くことなく、、



 ただ前を向いてただ一秒を

 削り出すことに腐心。

 (`・ω・´)


 振り向いて焦って心を乱して

 得られるものなどない。


 身体は少し冷えてるけど…

 雪国長野の根性は負けない。


 その心のおかげで…



 中継所まで五位を守りそう。

 (;゜Д゜)


 けど気になる次はなんと…



「俺ハ…走ルコトシカナイ!!

 勝ツシカ…(; ;`C;´)」

「私ハ…モウ何ニモ負ケナイ…

 逃ゲナイ!戦ウ!!(;`C´)」



 五位を…見てない。

 \(゜ロ\)(/ロ゜)/


 戦うとは…

 勝つとは負けるとは…

 (; ・`n・´)


 走ることでしか人生を得る

 ことさえできない漢と、

 その哀しすぎる歩みゆえに

 戦わなければ不戦敗の漢。。


 誰より戦いたくないのに

 戦うことでしか自分を

 保てない状況の二人。。


 それが、、



 二人を引き上げた、、

 (; ・`v・´)



 世代最強の留学生…

 (;・∀・)


 他の選手を30秒以上引き離す

 圧倒的区間賞を決めている

 この男はさらに、、


 勝ちに拘る。(;・∀・)


 走って勝つことしか生きる

 手段さえない彼は必死で、、


 それこそ決死で前進する。。



 けどもう一人…


 陸上を始めて僅か8か月の

 語学留学生が魅せつけた

 圧倒的ポテンシャルは、、


 全てを引き付けた。


 自分が前を向くことだけ。

 それ以外できない男に

 闘志が加わることにより…


 まだ…絞り上げる。

 最後の半滴を絞り出す。


 名門・報緑を置き去りにし、

 その前を行く諏訪久聖に

 さえ肉薄の勢いでなお、、

 (; ;v;)



 限界を超える瞬間とは…


 精神が肉体を上回るとは…


 その奇跡をワシは初めて

 この目で見たと思う。。

 (;´;v;)


 だって…



 五位で来た諏訪久聖。。


 五区の寺参りは奪うように

 タスキを受けると最初から

 自慢のスピードで魅せる。


 けどなんとその一秒後…



「出よった…(; ・`C・´)」

「キックス!!(; ・`д・´)」



 身体を投げ出して…


 秒差もない僅かの差では

 あったけど、、


 キックスが競り勝った。。

 (((o(*゜▽゜*)o)))


 そして、、



「赤阪サン!(; ;`C;´)」

「任せろ!(; ・`v・´)」



 平和主義者のキックスが

 初めて勝ち取ったであろう


 大きな大きな…六位。。


 終わってみれば区間三位の

 快走でもあったキックス。



 全てを尽くして倒れこむ

 キックスの0コンマ数秒後…



「頼ム!タカミヤ!(; `n´)」

「応!(; ・`C・´)」



 同じく全てを尽くした…


 一分近く差を詰めた区間賞の

 セントリアが来た、、



 五位から七位までの差は

 公式には一秒。。


 飛び出したはずの五位の

 諏訪久聖はその直後…



 さらなる勢いの天下茶屋と

 鱧川に吸収された。。

 



戦いを望んだことで…


争ったことで己の限界を

突き破ったキックス。

(´;v;`)


そしてここからは…


世界のアスリートたちと

小男の凡人ながら

努力の天才が競う五区。


先頭のとの差は…52秒。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ