211 否
猛追してきた鱧川の
セントリアに並ばれた
天下茶屋のキックス。。
(; ・`n・´)
両者ともに限界の中で
残り一キロの展開は。。
『…わっ、並ばれた。(;゜Д゜)』
「どうしたみなみ…(;´・c・)
そんなに震える展開か??」
『…だってお父ちゃん…(;´・ω・)
まさかキックスがよりによって
世代最強留学生と競るって…』
「…それでも…落ち着け。(;゜n゜)
人のことよりお前はまず自分の
ことを心配しろ。。」
『…けど…あれ?(;・∀・)
震えが止まらへん。。』
「…じゃぁこれでも羽織れ。。
少し冷えてきたみたいだな…」
緊張に煽られる展開がもたらす
身体の冷え…寒気。。
加えて予報外の気温低下。。
まして病身のみなみなら厳しい
寒さを感じることやろう。。
けどそれ以上に厳しいのは…
…競技者本人たち。(;゜n゜)
残りの一キロの我慢比べを前に
キックスたち当事者はどんな
仕掛けがあるかというと、、
「グッ!(; ・`n・´)」
鱧川のセントリアが出る。
追い上げた勢いそのままに
一気に抜きにかかる。。
六位集団を負かすため?
それとも戦いを挑んできた
キックスと決着をつけるため?
…否、(;゜Д゜)
更に前を見据えるため、、、
後半のコマ不足ゆえにまだ
入賞確定圏とまでは言えない
鱧川の助っ人留学生、、
何としてもここで少しでも
前に行くことが彼の仕事。。
けど、、(;゜n゜)
「サセルカ…(; ・`N・´)
私ハ負ケナイ、、、」
キックスが合わせた。。
(;゜C゜)
既に体力は限界のはず…
けど…体は冷えていない。
心静かに身体は熱く。。
限界を超えてなお奥底から
力を絞り出せる所以とは…
戦う意欲。(; ・`n・´)
単なる根性論とは異なる。
ここで勝つことに…
この一瞬に絞り出すことに
意義を見出せばその心は
奮い立つというもの。
身体の限界を超えること
さえ起こりうるもの。
否…それはない。。
心で体は限界を超えない。
いつもの自分が最高と言えて
初めて競技者と言えるのが
アスリートの心の鍛え方。。
身体の限界を出し切ることが
正しい心の持ちよう。。
他方それはあくまで限界が…
事実であればの話、、
もし心身のポテンシャルが
抑えられてるのなら…
不遇な環境ゆえ抑圧された
限界値が体の奥底にあったと
するのならば、、
その枷を開放するものこそ…
戦う意思というもの。。
闘志と抑鬱は同居しない。
緊張と怒りは同居できない。
極限の緊張を怒りで開放し、
抑えていた限界の壁を一気に
解放させる非日常状態、、
それが…
「私ハ…戦ウ、、(;`n´)
私ハ今…私ヲ超エル。。」
おそらくキックスにとって
初めての感覚。(;・∀・)
戦うことによる高揚…
闘志の齎す心身の成長…
そしてその結果は、、
「う…ウソ!?(;゜Д゜)
天下茶屋にこんなこと…」
「剝がしやがった!!
Σ(・□・;)
キックスのヤツ凄ぇ。。
相手…報緑やぞ!!」
残り一キロを切って、、
六位集団で並んでいながら
常に一歩前にいた報緑を…
キックスが剥がした。
抜け出した。(;・∀・)
一度は横に並ばれた
セントリアをも一歩も
前には出させない。。
キックスはただ前へ…
愚直に前へ、、
(;・∀・)
陸上を始めて8か月の
語学留学生が解き放った
非常識なポテンシャル。
鱧川のセントリアと共に
報緑を突き放して更に…
五位の諏訪久聖を視界に。
(;゜Ⅴ゜;)
ワシらから見ればもちろん
沿道の観客も大興奮の
凄い状況やけど、、
あれ??(;゜n゜)
テレビの画面は切り替わって
第一中継車に、、
三校がひしめく先頭集団に
何があったかと言うと…
<出る!!(;・▽・)
5メートル…10メートル…
播州工業主将の加東が一気に
突き放しにかかる!!>
播工が来た!(;'∀')
もんの凄いロングスパート。
一昨年まで二連覇していた
高校駅伝界のの王者が
この四区でついに先頭に…
ここ暫くの播工は留学生の
いない不利に悩んできた。。
三区を終えた時点で先頭に
位置することはなかった。。
けどだからこそ…
四区が鍵。(; ・`v・´)
一区二区で上位を伺い
留学生が大挙する三区で
粘って差を開かせず…
四区で詰める。(*'ω'*)
さらに他校が有力選手を
配置できない後半区間にも
最高級の実力者を配する。
抜かれる心配はない。
(;゜v゜)
先頭に立つまで攻める。
(`・ω・´)
先頭に立てば突き放す。
こうやって留学生抜きで
高校駅伝界のトップに
君臨してきた王者こそが…
兵庫代表・播州工業。
今年も五区・六区ともに
区間トップ級の実力者。。
七区は3000mSC高校王者の
垂水高丸が控えるという
圧倒的強者の配置、、
\(゜ロ\)(/ロ゜)/
この強者が四区終了時点で
先頭に立てば優勝は確実。
(*'ω'*)
第六中所では垂水と…
放出が手を取り合って
大喜びしてる、(;v;)
…放出が途絶えたさせた
播州工業の連覇。
今それを取り戻さんと。。
拳を突き上げて先頭で襷を
繋いだ播州工業・加東。
笑顔で受けた五区の三木。
あとは逃げるだけ、、
そこから…
5秒遅れで二位の笹羅。
その直後に三位の略南。。
この両校の五区では前の
三木は追えない。。
だって下手に格上を追えば
終盤に余力の差が出る。
一気に引き離されて…
5秒では済まなくなる。。
播工を追える五区の選手は
ここにはいない。。
いや…けどその後には…
「…赤阪これ…(@c@;)
えげつなくないか??」
「…何が??(;・v・;)
望んでいた最高の展開で
来そうだと思うよ。。」
『…そうなの??(;n;)
ちゃんと両隣を見てよ。』
「…たしかに…怖い。。
けどボクの力を試すには
最高の相手でもある。。」
そう、(/ω・\)
赤阪の両隣りにいるのは…
追える実力者。(;゜Д゜)
800m国体王者の諏訪久聖の
寺参と同インターハイ王者の
鱧川の田神宮。。
高校最高の中距離走者にして
区間最高の実力者二人に
挟まれてなお赤阪は、、
「…ボクも戦う。( ー`vー´)
相手にとって不足はない。。
だから…何も言うな。。」
「…不足て…(;´・ω・)
お釣りが札束で来とるで…』
そうこう言うてる間に
四位の槍敷が通過。。
そして…見えてきた。。
第四中継所直前、、
天下茶屋のキックスは
中継点まで残り100m。
鱧川のセントリアと
鍔迫り合いを続けながら
五位を走る諏訪久聖を…
捉えた。。(; ・`n・´)
ここで一位通過は播州工業。
あとは逃げ切り体制。
5秒差の二位が笹羅。
6秒差の三位で略南。
34秒差の四位で槍敷。
五位は…大接戦になりそう。。
(; ・`v・´)
なおこの小説は実在の団体等とは
一切関係ございません。(`・ω・´)
多分…(;´・ω・)




