表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
211/240

210 オカマ心と冬の空

目まぐるしく動く四区の後半。


天保山昇もキックスも感じた

背中を襲う寒気。(;゜Д゜)


だがその原因はもっと単純な

ものであったかも、、


「…なぁ泉…(;´・ω・)

 今なんか背中に寒いモンが

 走らんかった??」

『…そりゃ…(;´・v・)

 これはちょっと予報以上に

 なってもたな。。』


「…たしかに…(;´・ω・)

 キックスは頑張ってるけど

 鱧川があんな追い上げ

 してくるとは予想以上で…」

『…いや…( ・v・)

 それはほぼ予想通りやよ。

 勝負はこれからや。。』


「…じゃぁ…(´・ω・)?

 何が予想以上やの??」

『…予想やのうて予報、、

 見るべきはあっち側やて。』



 そう言って泉が指したのは

 北の空??(;´・n・)?


 たしかにちょっと雲が出て

 きたけどそれが何??



 ってか実はこれ京都近隣の

 人以外には難しい感覚で、、


 けど話を聞いてた京都代表

 略南の六区・上牧選手は

 わかっているようで会話に

 入ってきて、、



「…たしかにな。(;´ーvー)

 これ佐野と競った展開なら

 面倒になってたで、、」

『…どうかな、、(;´・v・)

 天候次第では展開かって

 変わる可能性もあるで、、』


「…語るねぇ高槻市民…

 コロコロ変わるのは佐野の

 女心ってとこ?(;ー∀ー)」

『…からかうな。( `v´)ノ

 上牧相手にワシが乙女心

 出してどないすんねん。』


「…俺もいらんよ。(-v-;)

 オカマの女心なんて…

 それにこれは秋の空やなく

 京都の冬空の特徴やで、、」

『…そうやな。(*^-^*)

 だがこれ…荒れるかも、、』


「…その前兆はありそうや。。

 佐野相手なら気をつけんと…」

『……覚悟しときや。(; `v´)

 オカマ呼ばわりされたんや…

 競る展開になったら上牧ワレ 

 後ろから煽ったるから。。』



 オカマ呼ばわりされたって…


 陸上競技でオカマを掘っちゃ

 ダメです。(@n@;)


 まぁ駅伝なら後方から前を

 捉えるのはありやけど…



 四区6キロ地点で先頭・略南と

 7位天下茶屋の差は58秒。


 ただそれやと不安症で主将の

 ワシは迷ってしまう。。

 (;´・ω・)



 だって天下茶屋の目標は

 あくまで8位入賞。。


 さらに六区と七区にエースを

 配する後半重視の戦略、、


 当初の計画では中盤あたりは

 10~15位で乗り切る計画で

 あったはずなんや。。



 それがなぜか四区途中で…

 大健闘の7位。(;・∀・)


 後半のオーダーを鑑みるなら

 冒険しなければ入賞は有力。


 けど先頭までは58秒。。


 駅伝で逆転可能とされる

 1分差の圏内。。


 後半型の天下茶屋が欲張れば

 もしかしたら…(;´・ω・)



 ただそのためのキーワードは

 先の上牧くんと泉の会話に

 あったんはワシも気づいてて…



「…なぁ泉…(;´・ω・)

 荒れるてどういうこと??」

『…あれ??(;・n・)

 天保山は背中に寒気がしたと

 言うてなかった??』


「…それが何か?(;´・n・)?」

『気温が下がっとるやろ。。

 もうすぐ雪になる。(-v-)』


「…全く気づかんなった。。

 だって予報では…(;´・ω・)」

『盆地の天気はわからんから。

 でもまぁ北山あたりまで。

 この辺まで大雪になる心配は

 ないと思うけど…』


「??(;一_一)??」

『…すまん。。(;´ーωー)

 大阪市民てんぽうざんはわからんよな。』



 高槻市民(いずみ)は教えてくれた。


 山城盆地の天気は特異。

 予想外の天候変化は日常茶飯。


 特に冬は予想外の降雪が多い。


 しかもある地点までは大雪で、

 道路一つ南側は降ってないって

 ことも珍しくない。((+n+))


 まして京都は東西南北に直線の

 通りが何本もあるから、

 <〇〇通りまで雪>という境目が

 できることも多いとやらで、、



『その境目になることが多いんが

 北山通ってわけ。(*^-^*)

 折り返し点はこれより北やけど

 この先のコースはずっとそれ

 より南を走ることになる。。』

「…ならええやん。(;・n・)

 大雪でコースが荒れる心配は

 なさそうってことやろ?」


『けど…もう影響は出とるで。

 急な雪が駅伝に何をもたらすか

 分からんはずないやろ??』

「たしかに。(;゜Д゜)

 じゃぁもしかして6キロ地点で

 キックスに抜かれた丸州学園が

 ペースダウンしてたんは…」


『……ありうるな。(; ・`v・´)

 なにせ特に四区はモロにその

 影響を受けかねんから、、』

「…ということはこの先も…」



 そう。(;゜Д゜)

 天候と同じくらい長距離走に

 影響する要素…それは、、


 …気温。(/・ω・)/


 通り一本はさめば天候が異なる

 特殊すぎる冬の京都、、


 特に一区・三区・四区は、

 最も北の地点と南の地点では

 およそ5キロも隔たる。。

 \(゜ロ\)(/ロ゜)/



 つまり四区の後半はスタート

 地点より気温が高いはず。。


 防寒具などで温度調整する

 選手も多いはず。。


 ではもしそんな走行中に、、

 まして8キロ区間の後半に…



 急に気温が下がったら??

 \(゜コ\)(/C゜)/


 その変化を予期せず不用意に

 防寒具を捨てたりしたら…



 ギリギリの状態の選手は、

 気温の僅かな変化で走りを

 大きく乱すこともある。。


 体が僅かでも冷えた状態なら

 スパートはかけられない。


 陸上とはそんな繊細な競技と

 改めて知るんやけど…



「…じゃぁ…(;゜Д゜)

 キックスは大丈夫なん?」

『…多分。(; ・`v・´)

 予定してた時点で防寒具は

 捨てとらんようやから。』


「…ならええけど、、」

『…感じたんかもしれん。。

 後方からの圧力に寒気を…』


「…けどそうなると…

 追い上げてきた側はかなり

 キツイんとちゃう??」

『…たしかにヤツも見た目に

 消耗を隠せてへんな…

 これはキツイ勝負になるぞ。』



 …かもしれん。(;´・ω・)


 こういう変化が影響するのは

 実力以上のハイペースで

 追い上げて来たに選手にこそ

 大きく表れるモノ。。

 余力を残してない者ほど…


 けど一方で彼は、、


 鱧川高校チタ・セントリアは

 世代No.1の留学生。。

 四区の区間賞確実と言われる

 怪物級の実力者。(;・∀・)


 疲れの見える今からでも

 計り知れない底力を秘めて

 いてむしろ当然。。

 

 安心できる相手ではない。



 だが一方でキックスの表情は

 強く引き締まる。(`・ω・´)


 …わかっている。。


 七キロ地点手前…

 ここからが本当の勝負。。 



 数奇な運命ゆえに、、


 本人同士とは無関係の理由で

 戦いに導かれた二人の留学生

 であり紛争被害者が今、、


 並んだ。(; ・`n・´)


 



哀しすぎる過去を背負うキックス。


その因縁の相手でありながら自身も

似た過去を背負うセントリア。。


走ることしか生きる術のない彼が今

40秒以上の差を追い上げて、、



ここからが本当の勝負。(`・ω・´)



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ