表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
203/240

202 集団の傾向と人それぞれと…

先頭集団の最後尾につく浜寺。

(; ・`n・´)

第三中継所で浜寺を待つキックス。


けどそこには彼にとって様々な意味で

大きな敵がいるわけで、、


「…コノ人ガ…( ゜n゜)

 鱧川ノちた・せんとりあ…」

「…ソウダ。(-v-)

 世代No.1ノ留学生選手ダカラ

 聞イタコトアルダロウ?」


「タシカ…ダギャ族ノ…(・n・;)」

「…ラシイケド、(;・∀・)

 ソレガドウカシタノ??」


「ツマリ彼ハ、(; ;`C;´)

 我々デッセ族ノ仇敵デス!」

「…ソウカ。(;´・ω・)

 タシカニ僕ニトッテモ敵ノ

 部族トハキイテイルガ…」



 第三中継所。( ゜n゜)

 ここに待つ外国人留学生に

 不穏な空気があり。。


 なぜなら天下茶屋の四区

 キックスに近づいてきた

 鱧川の四区セントリアは…



 敵対部族の出身。

 つまり…(;´・ω・)


 キックスの村を滅ぼし、

 村人たちを殺害したのに

 セントリアの部族も

 含まれていたらしい。。


 …許されざること、、

 (/ω;\)

 けど一方で…


 引き合わされた二人の

 会話は意外なもので…

 



「…ケド…(;´・ω・)

 謝ルワケニハイカナイ。。

 ソコハワカッテ欲シイヨ

 きっくすクン。。」

「…ナゼ…(; ・`c・´)

 私ニ何ガアッタノカハ

 聞イテマスヨネ。。」


「…ダガ…(;´;n;)

 俺モ同ジナンダヨ。。

 キミノ部族ニヤラレタ

 ワケデハナイケドネ…」

「…(;´・n・)」


「…俺モ…郷里ヲ失クシタ。

 部族全員デけにあニ渡ッテ

 ナントカ紛争カラダケハ

 逃レラレタケレド…」

「…ケレド?(;´・ω・)」



「…俺ダケダ…(-v-;)

 コンナニ良イ暮ラシヲ

 デキテイルノハ…」

「…エッ?( ゜n゜)」


「…俺タチニ…(;´・v・)

 走ル以外ニ生キル道ハ

 ナカッタンダ。。

 多分…競走馬ト同ジ…」

「アナタモ…(;´・c・)

 苦労サレタンデスネ。」


「ケド…ソウイウモノ。。

 誰カ憎ンデモ仕方ナイ…

 俺ハタダ運命ノ中で、

 前進スルダケダ。。」

「ダカラ…謝ラナイ。。

 自分ガ間違エテナイナラ

 ソウナルンデスネ。。」



 そう…やな。(;´・ω・)


 無闇に謝ることはない。

 謝られたくない。

 謝罪を求めるなど大恥。


 自分が常に正道を尊び、

 恨まず憎まず生きようと

 している漢であるなら、

 そう心得るのが道理。。



 けどそれ以上に、、

 紛争の悲惨。( ;n;)


 誰もが不幸になる。

 誰もが憎み恨み合う。


 皆が村を失い、

 生きる道を失い…


 セントリアに至っては

 走ること以外に生活の 

 手段さえなかった。。


 速く走れない者は即ち

 野垂れ死ぬだけ。。



 そして…それこそが

 彼の強さの源泉。。

 (`・ω・´)


 不遇すぎたがゆえに

 速くなるしかなかった

 運命を受け入れたから

 こその…強さ。。


 けどそれは…彼個人。。

 人それぞれのこと。


 同じ環境で同様に真摯に

 生きて来たとしたって

 全員がそうはならない。


 謝罪要求や恨み言ほどの

 狭小はないにしても、

 心は必ずしも同じには

 ならないものだから、、



「…私ハ今、(;´・ω・)

 生マレテ初メテ戦イタイ

 ト思イマシタ。。」

「…戦ウ??(;´・v・)

 語学留学生のキミガ

 本職ノ俺トカイ??」


「…勝テナイトハ思ウ。。

 ケド私ハ…(; ・`n・´)

 ソレ以外ニ貴方ノ人生ヲ

 理解デキナイト思ウ。」

「…ナルホド。(; ・`v・´)

 ソレガキミナリノ真摯ナ

 人間ノ在リ様ダロウ。。」



 たしかに。(;・∀・)


 真摯に生きる者同士なら

 そうなるのだろう。。


 根は同じでも異なる

 人生観を知りたいなら…

 誇りをかけるなら…


 ランナー同士ならば

 競うのが道理。。


 語学留学生であっても

 戦いの場に立つのなら

 卑怯は起こりえない。



 正々堂々。(;・∀・)


 逃げ隠れせず正直に

 まっ直にぶつかる。。


 これが人間ならではの

 戦いなのだろう。。


 けどその在り様は実は

 人それぞれでもあり…



「…ケドネ。(;´・v・)

 陸上留学生ハ強イゾ。

 日本人ヨリモナ。」

「…ソウデショウカ??

 三区ハ大接戦。。

 全員一団デ走ッテルシ

 アノ留学生ハモウ、、」


「マァ…人ソレゾレダ。。

 三区ハ日本選手モ強イ

 ノモアルシ…(^ー^;)」

「…ソウイエバ、('c')

 鱧川ノ選手ハドコニ?

 第二中継所デハ大シテ

 差ハナカッタノニ…」


「…作戦ダ。(;・v・)

 ソレガ日本人向キノ

 戦イ方ダロウカラ…」

「…人ソレゾレナノニ…

 集団ナラデハノ性質モ

 アルノデスネ。。」



 人間は…(;´・ω・)


 人それぞれの部分と

 集団で語れる部分が

 あるのが事実。。


 …例外かってある。


 例えば黒人留学生でも

 必勝とは限らない。。

 (;・n・)


 浜寺を含む先頭集団、

 9人から最初に脱落した

 のはなんと留学生。

 (;゜Д゜)


 萬代育栄が…遅れた。。

 そんな現実もある。。



 けど一方…傾向もある。


 日本人より留学生が

 強いのは絶対の…傾向。


 ここに集団を規定する

 差別は存在しない。。


 そしてもう一つ…



 黒人留学生は概して

 後半に強い。('Д')


 前半ならば勝負できる

 日本人の多くは後半に

 置いて行かれる。。


 大差をつけられる。

 だから、、



「俺タチ鱧川ハ三区ハ

 集団ニハ付カナイ策デ

 戦ウコトニシタ。」

「…ソウナンデスカ??

 ジャァ鱧川ハ、、」


「…余力ガアル。

 後半デ追イ上ゲル、、

 四区ノ俺ガ差ヲ詰メテ

 上位進出スルノサ…」

「…(;´・c・)」


「…悪イケド多分…

 天下茶屋ハコレマデ。

 三区ノウチニ鱧川ガ

 逆転スルト思ウヨ。」

「ソンナコト、(# ゜n゜)

 浜寺サンハ大丈夫、、

 キット粘リ切ル。。」



 そう…その浜寺は、、

 天下茶屋の日本人は…

 (;゜n゜)


 耐えてる。。


 留学生を含むエリート

 集団を相手に辛うじて

 ついている。。



 これは駅伝における

 <連れて行ってもらう>

 ということ、、


 そう…浜寺なら、、

 泥臭いヒーローならば

 こんな集団の中でも

 粘り切れる。(^n^)



 もちろん体力は限界。


 けど長丁場の三区も

 残りはあと二キロ。。

 (; ・`v・´)


 叡山からの向かい風も

 今日は吹いてない。。


 これなら仮に留学生が

 後半の強さを見せても

 大差はつかないはず。。


 やったのに、、



「これは…壁?(; ゜Д゜)」


  

 聳え立つのは壁…

 ではない。(+n+)


 普段なら何でもない

 ただの上り坂。。

 

 けど体力限界の浜寺に

 とってのこれは…


 そして当然予想される

 レース展開は、、、 


 

 唐突に浜寺の視界に

 飛び込んできたのは

 


 最大の難所、、

 (; ・`n・´)


 平坦な山城盆地を走る

 都大路における唯一と

 されるアップダウン。。



 通称…跨線橋こせんきょう。。




都大路最大のアップダウン。

唯一ともいえる高低差。

叡山電鉄を横切る大きな陸橋。


それが…跨線橋。。


この高低差は言うまでもなく

三区の…勝負所。。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ