202 集団の傾向と人それぞれと…
先頭集団の最後尾につく浜寺。
(; ・`n・´)
第三中継所で浜寺を待つキックス。
けどそこには彼にとって様々な意味で
大きな敵がいるわけで、、
「…コノ人ガ…( ゜n゜)
鱧川ノちた・せんとりあ…」
「…ソウダ。(-v-)
世代No.1ノ留学生選手ダカラ
聞イタコトアルダロウ?」
「タシカ…ダギャ族ノ…(・n・;)」
「…ラシイケド、(;・∀・)
ソレガドウカシタノ??」
「ツマリ彼ハ、(; ;`C;´)
我々デッセ族ノ仇敵デス!」
「…ソウカ。(;´・ω・)
タシカニ僕ニトッテモ敵ノ
部族トハキイテイルガ…」
第三中継所。( ゜n゜)
ここに待つ外国人留学生に
不穏な空気があり。。
なぜなら天下茶屋の四区
キックスに近づいてきた
鱧川の四区セントリアは…
敵対部族の出身。
つまり…(;´・ω・)
キックスの村を滅ぼし、
村人たちを殺害したのに
セントリアの部族も
含まれていたらしい。。
…許されざること、、
(/ω;\)
けど一方で…
引き合わされた二人の
会話は意外なもので…
「…ケド…(;´・ω・)
謝ルワケニハイカナイ。。
ソコハワカッテ欲シイヨ
きっくすクン。。」
「…ナゼ…(; ・`c・´)
私ニ何ガアッタノカハ
聞イテマスヨネ。。」
「…ダガ…(;´;n;)
俺モ同ジナンダヨ。。
キミノ部族ニヤラレタ
ワケデハナイケドネ…」
「…(;´・n・)」
「…俺モ…郷里ヲ失クシタ。
部族全員デけにあニ渡ッテ
ナントカ紛争カラダケハ
逃レラレタケレド…」
「…ケレド?(;´・ω・)」
「…俺ダケダ…(-v-;)
コンナニ良イ暮ラシヲ
デキテイルノハ…」
「…エッ?( ゜n゜)」
「…俺タチニ…(;´・v・)
走ル以外ニ生キル道ハ
ナカッタンダ。。
多分…競走馬ト同ジ…」
「アナタモ…(;´・c・)
苦労サレタンデスネ。」
「ケド…ソウイウモノ。。
誰カ憎ンデモ仕方ナイ…
俺ハタダ運命ノ中で、
前進スルダケダ。。」
「ダカラ…謝ラナイ。。
自分ガ間違エテナイナラ
ソウナルンデスネ。。」
そう…やな。(;´・ω・)
無闇に謝ることはない。
謝られたくない。
謝罪を求めるなど大恥。
自分が常に正道を尊び、
恨まず憎まず生きようと
している漢であるなら、
そう心得るのが道理。。
けどそれ以上に、、
紛争の悲惨。( ;n;)
誰もが不幸になる。
誰もが憎み恨み合う。
皆が村を失い、
生きる道を失い…
セントリアに至っては
走ること以外に生活の
手段さえなかった。。
速く走れない者は即ち
野垂れ死ぬだけ。。
そして…それこそが
彼の強さの源泉。。
(`・ω・´)
不遇すぎたがゆえに
速くなるしかなかった
運命を受け入れたから
こその…強さ。。
けどそれは…彼個人。。
人それぞれのこと。
同じ環境で同様に真摯に
生きて来たとしたって
全員がそうはならない。
謝罪要求や恨み言ほどの
狭小はないにしても、
心は必ずしも同じには
ならないものだから、、
「…私ハ今、(;´・ω・)
生マレテ初メテ戦イタイ
ト思イマシタ。。」
「…戦ウ??(;´・v・)
語学留学生のキミガ
本職ノ俺トカイ??」
「…勝テナイトハ思ウ。。
ケド私ハ…(; ・`n・´)
ソレ以外ニ貴方ノ人生ヲ
理解デキナイト思ウ。」
「…ナルホド。(; ・`v・´)
ソレガキミナリノ真摯ナ
人間ノ在リ様ダロウ。。」
たしかに。(;・∀・)
真摯に生きる者同士なら
そうなるのだろう。。
根は同じでも異なる
人生観を知りたいなら…
誇りをかけるなら…
ランナー同士ならば
競うのが道理。。
語学留学生であっても
戦いの場に立つのなら
卑怯は起こりえない。
正々堂々。(;・∀・)
逃げ隠れせず正直に
まっ直にぶつかる。。
これが人間ならではの
戦いなのだろう。。
けどその在り様は実は
人それぞれでもあり…
「…ケドネ。(;´・v・)
陸上留学生ハ強イゾ。
日本人ヨリモナ。」
「…ソウデショウカ??
三区ハ大接戦。。
全員一団デ走ッテルシ
アノ留学生ハモウ、、」
「マァ…人ソレゾレダ。。
三区ハ日本選手モ強イ
ノモアルシ…(^ー^;)」
「…ソウイエバ、('c')
鱧川ノ選手ハドコニ?
第二中継所デハ大シテ
差ハナカッタノニ…」
「…作戦ダ。(;・v・)
ソレガ日本人向キノ
戦イ方ダロウカラ…」
「…人ソレゾレナノニ…
集団ナラデハノ性質モ
アルノデスネ。。」
人間は…(;´・ω・)
人それぞれの部分と
集団で語れる部分が
あるのが事実。。
…例外かってある。
例えば黒人留学生でも
必勝とは限らない。。
(;・n・)
浜寺を含む先頭集団、
9人から最初に脱落した
のはなんと留学生。
(;゜Д゜)
萬代育栄が…遅れた。。
そんな現実もある。。
けど一方…傾向もある。
日本人より留学生が
強いのは絶対の…傾向。
ここに集団を規定する
差別は存在しない。。
そしてもう一つ…
黒人留学生は概して
後半に強い。('Д')
前半ならば勝負できる
日本人の多くは後半に
置いて行かれる。。
大差をつけられる。
だから、、
「俺タチ鱧川ハ三区ハ
集団ニハ付カナイ策デ
戦ウコトニシタ。」
「…ソウナンデスカ??
ジャァ鱧川ハ、、」
「…余力ガアル。
後半デ追イ上ゲル、、
四区ノ俺ガ差ヲ詰メテ
上位進出スルノサ…」
「…(;´・c・)」
「…悪イケド多分…
天下茶屋ハコレマデ。
三区ノウチニ鱧川ガ
逆転スルト思ウヨ。」
「ソンナコト、(# ゜n゜)
浜寺サンハ大丈夫、、
キット粘リ切ル。。」
そう…その浜寺は、、
天下茶屋の日本人は…
(;゜n゜)
耐えてる。。
留学生を含むエリート
集団を相手に辛うじて
ついている。。
これは駅伝における
<連れて行ってもらう>
ということ、、
そう…浜寺なら、、
泥臭いヒーローならば
こんな集団の中でも
粘り切れる。(^n^)
もちろん体力は限界。
けど長丁場の三区も
残りはあと二キロ。。
(; ・`v・´)
叡山からの向かい風も
今日は吹いてない。。
これなら仮に留学生が
後半の強さを見せても
大差はつかないはず。。
やったのに、、
「これは…壁?(; ゜Д゜)」
聳え立つのは壁…
ではない。(+n+)
普段なら何でもない
ただの上り坂。。
けど体力限界の浜寺に
とってのこれは…
そして当然予想される
レース展開は、、、
唐突に浜寺の視界に
飛び込んできたのは
最大の難所、、
(; ・`n・´)
平坦な山城盆地を走る
都大路における唯一と
されるアップダウン。。
通称…跨線橋。。
都大路最大のアップダウン。
唯一ともいえる高低差。
叡山電鉄を横切る大きな陸橋。
それが…跨線橋。。
この高低差は言うまでもなく
三区の…勝負所。。




