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019 人財が欲しい

浜寺に保留されて…

駅伝部員はまだ三人のまま。。


あと四人…どうするの??


『そうか。それで浜寺は入ってくれるんかいな??』

「…わからん。けど手応えはあったかな。。

 とりあえず来る前提でないと前には進まれへんで。。」


 …能勢がその…ちょっとした事件を起こしたので

 グダグダになってしもうたけど…

 浜寺の件は駅伝部にとっての最重要事項やな。


 けど…あのプールには二度といかれへんと思う。

 せっかく泳げるようになったのに…残念や。。



『…せやけどな。。

 浜寺が入っても4人や。まだ3人も足らんで。。』

「それに…あんな逸材はもうおらんやろうな…」


 …そうなんや。。


 もともと男子生徒の少ない天下茶屋高校では、

 これ以上期待できる人材は誰もいない。

 あとの三人は来年の新入生に期待するにしても…


 天下茶屋高校へ入学する男子の比率は減る一方。。

 候補者自体がかなり限られてるんや。。



『まったく…どうすればええかな??』

「浜寺はスタミナはあるけど陸上は素人しろうとや。。

 とてもやないが長い距離は任せれん。

 能勢は3キロ限定。となると…」


『最低でもあと一人…いや二人…

 長い区間を任せられる強いのが要るな。。』



 …さて知ってる人も多いとは思うけど…

 ここで高校駅伝のコースを簡単に紹介しておこう。



 第一区は10キロ。 花の一区と言われるエース区間。

 第二区は3キロ。 最もペースの速い最短区間。

 第三区は8.1075キロ。留学生の多い準エース区間。

 第四区は8.0875キロ。三区と並ぶ後半の最長区間。

 第五区は3キロ。 専門外の選手も多い最短区間。

 第六区は5キロ。 終盤のカギを握るつなぎの区間。

 第七区は5キロ。 勝負強い選手が集う最終区間。


 七人合計で…42.195キロや。



 今のままでは花の一区はワシやろう。<(`^´)>

 3キロ限定の能勢は二区か五区。

 浜寺は素人やから…やはり五区か六区やろう。

 赤阪はどこでも行けるやろうけど力不足やから…


 …となるとやはり三区と四区。。

 準エース区間が務まる人材が一人…いや二人欲しい。

 …それが贅沢やと分かっていてもや。。


 とりあえず赤阪と能勢に相談してみたけれど…



「…たしかにボクのクラスは理系だから男子はいるけど…

 準エース区間なんてあり得ないよ。だって…

 こんなボクがクラスではダントツで速いんだから。」


「…赤阪もか。ワシも理系クラスやけど同じやな。

 なぁ、みなみ。一年生はどないやった??」

『…あかん。興味さえ示さへん。。』


「能勢はどうや??文系のクラスにはおらんか??」

「文系クラスは二クラスで、男子は俺を含めて五人だけ。

 全員誘ったけどまったくだ。ただ…」

『…ただ??』


「隣のクラスのあいつなら準エース区間は務まる人材…

 いや…花の一区でも勝負できる人財だろうな…」

『人財??まだそんなんがおるんか??』



 …能勢曰く…

 まだ一人とんでもないのがおるらしい。

 大袈裟でも何でもなくワシの一区を脅かす人財が…


「…ただちょっと…問題があってな…」

『問題なんかええって!!会わせてぇな!!』


「…いやその…ちょっとではない問題かな。。」

『ちょっとでも大問題でもええ!!

 会わせてって!!ウチが絶対に仲間にするから!!』



 …というわけで…

 とりあえず会いに行くことにしたんやけど…


 なんでそんな人財にこれまで気付かんかった??

 男子は全員誘ったはずやのに…


 それに問題ってなんや??

 能勢がこれほどもったいぶる問題って…


 もしかして問題児??

 天下茶屋にそんな素行の悪いアホはおらんけど…



 …せやけどもう選り好みはでけんねや。


 例えどんな問題児でも大問題でも…

 引き込まなあかんやろうな。



ここまで探し尽くしてなお埋もれていた人財。。


…本当にそんなのがいるの??

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