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195 戦う宿命


放出がおらん??

( ゜Д゜)


出走まで一時間の時点で

アンカーが行方不明に

なる理由とは…


「なに!?(´゜д゜`)

 放出がおらんってどういう…

 ちゃんと探したのか??」

『探してます!!( ノ;C;`)

 垂水さんとか播工の人たちも

 一緒に探してくれてるのに、、

 携帯にも出ないんですよ!!』


「…どういうことです??

 放出主将は他の学校の選手と

 一緒のバスでこの中継所に

 来てるはずでしょう??」

『…そうなのに…(´;C;)

 誰も知らないらしいの。。

 バスを降りてから放出先輩が

 どこに行ったのかを、、』


「…誰も見てなかったのか??

 天下茶屋の付き人は…」

『……いません。(;´;n;)

 私が天保山先輩のアップに

 付き合ってから合流するって

 ことにしてたから先輩は

 一人でバス移動したんです…』



 放出が…おらん?( ;゜n゜)

 

 あと一時間ほどで出走する

 天下茶屋のアンカーの選手が

 まさかの行方不明??


 さすがに焦った遥が天下茶屋の

 LINEに書き込もうとした時…



「…放出…主将??( ゜Д゜)」

「てめぇ放出、、(; `C´)ノ

 どこをほっつき歩いて…」


「…いやその…(;・∀・)

 退屈だったから散歩がてら

 知り合いに会ってきて…」


「…何スかそれ、(; ・`д・´)

 俺らに勝って都大路に来た

 って自覚をもっと…」

「…そうだぞ!!(; ・`д・´)

 お前が遊んでる間にも一区の

 昇は頑張ってるんだ!!」


「…いや…その、(;´・ω・)」



 放出が見つかった、、

 (/・ω・)/

 …のはええけど怒ってるのは

 ライバル校の連中。。

 西風の扇町天馬と桃谷の二人。


 では肝心のチームメイト…

 阿倍野遥はどうかと言うと、、



『…もしかして…(;´・n・)

 そういうことですか???』

「…えっ??(´゜д゜`)」


『…わざわざ私の帯同を断って、

 一人で中継所に向かった理由は

 そういう…ことですか??』

「…それ…はその…(;´・ω・)」


『…誤魔化さないでください。。

 どこの病院に行ってたんです??

 知り合いって誰ですか??』

「そこの…丸太町病院、、

 そこに知り合いがいてその…」


『…つまり…(; ・`c・´)

 知り合いとはお医者さん??』

「まぁ…そうです、(;´ーnー)」



 …病院??医者??

 (´゜д゜`)


 放出が皆に黙ってそれをする

 理由はほかにはなく、、


 天馬と桃谷も気づいたみたい。。

 (´・ω・`)

 さすがに騒ぎ出そうとしたけど

 遥はそれを許さず…



『…このことは…(;´・ω・)

 口外無用にお願いします。。』

「…えっ!?(´゜д゜`)

 天下茶屋の連中にもか??」


『…ええ扇町さん…(´;n;`)

 放出先輩には必ず都大路を

 走ってもらいますから…』

「…それで…ええの??

 だって万が一のためにキミが

 七区の付き人なのでは??」



「…そうですよ阿倍野先輩。。

 天下茶屋のコーチに報告して

 交代するって手も…」

『…ありえないよ桃谷くん。。

 どうあっても私は放出先輩に

 悔いを残させたくない…』


「…何を言ってるス!?(; `C´)

 同じことやった阿倍野先輩は

 あの時どうなったかを…」


『黙れ桃谷ぃ!!(; `;C;´)』

「……えっ??(+C+;)」


『…何も知らないくせ…(;n;)

 放出先輩があの時どんな想いで

 私を送り出したと思って…』



 一応言っときます。。

 (;・ω・)

 桃谷くんは悪くないです。



 放出と遥の中学の後輩である

 彼は例の件を知ってます。。


 阿倍野遥がアキレス腱を断裂

 したのは放出京喬が出場を強要

 したせいだと聞かされてます。


 …けど実際は…(;´・ω・)


 これは天下茶屋以外には全く

 知られてないことやから…



『…だから…(;´;n;)

 私は放出先輩の気持ちを

 尊重してあげたく、、』

「……けど……(;´・ω・)

 それで放出主将に何かあれば

 阿倍野先輩はどうします??」

「だな…せめて責任者に相談は

 しておかないと、、」


「……いや、(; ー`vー´)

 これは俺が決めたことだ。。」

「しかし…放出、(;´・ω・)」


「…阿倍野を責めるな。。

 これは俺たちにとってもう…

 宿命のようなもんだ。。」

「…(´・ω・`)」



 …宿命、、(;´・ω・)

 正直そうかもしれない。。


 阿倍野遥がこの放出の付き人に

 ついたのはチーム事情。。

 いざという時の交代要員ゆえ…


 けどそれゆえに、、



 今この時に放出を止められる

 人物はどこにもいない。


 いや…止めるべき人物は

 どこにもいないと思う。。


 

 では…ワシは??

 (;´゜д゜`)


 中継所まで残り一キロにして

 目指すべき光を見失って

 しまったワシは…


 ランナーズハイの魔法が覚めて

 正気に戻ったワシは、、



「…くっ、( ;゜C゜;)」


 あの時と同じ…

 いやそれ以上かも、、


 限界を超えたワシは地区大会で

 やらかした大ブレーキ以上の

 壊れ方を自覚してる。。


 沿道の大声援は聞こえる。

 けど…どこか遠い。。



 そんなワシの表情を見た竹島が

 スパートを仕掛けた。


 壊れかけたワシにこれに抗する

 力はないと思ったが…



 …いやや、、(; ・`д・´)


 ここで負けたくない。

 諦めたくない。。



 幸いにして竹島もそこまで

 ペースは上がってこない。。


 なにせ一区の日本人歴代最高を

 大きく上回るハイペース…


 予定してた独走をできなかった

 レース計画の狂い…

 (´・ω・`)


 世界に通用する「日本の竹島」を

 以てしてもこの先を快走する

 体力は残っていない。。


 ならば…見失うな、、


 疲労で目は霞んできたけどまだ

 意識はしっかり残ってる。。


 この姿を見ていた西京極の

 スタンドにいるみなみたちは…



「あっ、そうだ。( ゜n゜)

 こんな時に悪いけどこれ…」

『…なに南方。。('n')

 昇からの預かりもの??』


「…ああ。(;´・v・)

 スタート直前に託されてたのを

 難波に渡すの忘れてて、、」

『…これ…(´゜д゜`)

 あまり気温が下がらんかったら

 毛糸の帽子は分かるけど…』


「…天保山のヤツは言ってた。。

 風になってくるって…」

『…だから1グラムでも軽い方が

 ええってのは分かるけど…

 アイツこれは…、(/;ω;\)』



 ワシが南方経由で渡したもの…

 それは、みさき叔母ちゃんの形見

 の毛糸の帽子と。。


 お守り。(;´・ω・)

 みなみがワシの身を案じて

 託してくれたもの…


 けど、、



 ワシは…風になるから。。



 守ってもらうんやない。

 ワシが大事な物のために戦う。


 だから…あとは自力で前へ…


 その最後の最期の一滴までを

 絞り出すと己に誓ったから、、



 それがワシの…


 戦う宿命と決めたから。。

 


戦うしかない、、


走ることでしか自分を

示すことができない。。

(・ω・;)


そんな男たちの戦いは

まだ始まったばかり…


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