192 先行き
ついに走り出した
都大路の一区、
(`・ω・´)
主人公・天保山昇は
一キロ通過時点で、
秒差なしの二位です。
「おお、(; ・`V・´)
一キロ通過時点で昇のヤツ
二位につけてるぞ!」
『…まだや。(; ・`n・´)
順位を語るには早すぎるで
お父ちゃん。。』
「…そうなん?(;´・ω・)
一キロも走ったのに…」
『…特大集団や。
50人以上の先頭集団なんて
誰も経験ないんちゃう??』
「…凄い…です。(;Д;)
高校生があんなに速く
走れるなんて、、」
『…昇がそれだけの努力を
重ねたということや、、
アンタが奪おうとした命は
…頑張ってるんやで、、』
「…はい。(´;ω;`)
取り返しのつかないこと…」
『けど…まだや。。
あれくらい走れる高校生は
全国に何百人とおる。。』
「…そんな、( ゜Д゜)
あんな頑張ってるのに…」
『…あんなもんやない。。
集団にいるうちは十人並…
本当に頑張ってるってのは、
この先にしか見えん。。』
…厳しいことを、、
(`・v・´;)
けど…その通り。。
自分なりに頑張った程度で
満足するのは自分だけ。
特定一部の世間知らずだけ。
その先をさらに輝きたいなら
こんなに頑張ってる連中の中で
一歩抜け出さんとあかん。。
心配されていたレース序盤の
横風の影響はなし。
ペースは速くも遅くもない。
流れは緩やかで脱落者なし。
そんなワシら大集団の眼前に
都大路の名所ともいえる…
阪急京都線。( ゜v゜)
序盤にこの下を潜るのは
レース全体に大した影響は
ないとされてるけど…
実はそうとも言えない。
(;´・ω・)
だって大集団で狭い道を…
暗いトンネルを下るとなると
少々足元が安定しない。
一列目を走る者はスピードが
上がらないよう制御するが、
後方の者の中には疲れでその
抑えが効かない者もいる。。
そうなると…
集団が密になる。(@C@;)
コロナには関係なくこれ…
特に集団中央にいる選手は
窮屈に感じること、、
けどそこで集中を欠くと
その直後に…
上り坂が来る、(/ーnー)/
一列目を走ってたワシには
あまり影響なかったけど、
背中から聞こえる息遣いが
荒くなったのがわかる。。
そしてこの辺りから沿道に
観衆が増えてきた。
(; ・`v・´)
ワシらと並走しようとする
子供たちもチラホラ。。
改めて自分たちがその…
周囲に憧れをも与えられる
存在になった自覚する。
…そんなワシらの目前に
現れた分岐点は、、
西大路五条。(/・v・)/
この交差点を左折すれば
ついに京の洛中。。
都大路を…西大路を走る。。
声援が上がる。。
そのまま四条通へ北上して
三キロ地点を通過。
今まさに都大路の風になる
と実感した瞬間、、
『ファイト! o(; ゜▽゜)o
…天保山先輩!!』
遥が待っていてくれた。
( ;∀;)
ここは阪急西京極の隣…
西院駅のすぐ近く。。
並走して励ましてくれる。
子供とはワケが違う彼女の
走力なら中間点まで…
放出の待つ第六中継点まで
2キロを並走するかも…
(; ゜v゜)
…は無理か、(-v-;)
走って初めてわかるけど、
車道ってホンマに…
走りやすい。(;・∀・)
まさに走るための道。。
特に平坦な西大路では
前がよく見える。。
んやけど、(;´・ω・)
少しだけ先行きが
見えにくなった。。
いや…ランナーズハイに
入ったわけやない。
これは…( ゜n゜)
アップダウンや。。
ここから5キロ地点の
あたりまで小さな起伏が
連続して見えてくる。。
つまり…ここで仕掛ける
のは危険を伴う。
少し落ち着いた展開のまま
5キロ地点手前、、
「行け!昇!!(; ・`д・´)」
「頑張れ!天保山さん!!」
ここに待ってたのは…
ワシらと都大路を争った
西風の扇町天馬と桃谷。
(;´゜v゜`)
天馬はワシの中学時代の
友人でありライバル。。
…後で聞いたら…( ;∀;)
照れ臭かったって。。
レース前にワシらと会うの…
それでワシと泉と放出…
旧知の人間を全部
見られるこの5キロ地点。
放出のいる中継所付近に
いることにしたとか、、
(;´ーvー)
それで更に照れ隠しのため
放出の中学の後輩である
桃谷を連れてきたとか、、
…ありがたい。(;・v・)
予選敗退させられたのに
ワシらを応援してくれるて…
同じようにライバル校が
応援が来てる学校は他にも
あるみたい。。
こういうのはホンマ……
力が湧いてくる。。
( ;`v;´)
先頭集団の他の選手たちも
同じなんやろう。。
5キロを14分30秒程で通過
というハイペースにあっても
脱落者はあまり出ない。。
そしてワシはここでついに…
ランナーズハイが発動。
無敵モードに入ったはず。
これで…怖いものはない。
こんな強い選手たちの中に
あっても尚とさえ思える。。
先は見えてきた。
コースのアップダウンは
一段落したように見える。
すると…
<前に出る!!>
仕掛けが来た。(; ・`n・´)
やはり動いたのはこの男…
日本海水産の竹島出雲。。
高校No.1、<日本の竹島>が
一気にペースを上げる。。
これで一気にレースは…
動かない。( ゜n゜)?
名門・強豪の実力者たちが
誰も竹島を追わない。。
なぜなら…日本海水産は
チーム力が弱いから。。
残り5キロを独走されても
必ず挽回できるという計算が
なされているから。
まして今はハイペース。。
いくら竹島でもそこまでは
上げてこれないはず…
けど…ええのか??
(; ・`n・´)
ワシは…逃げたない。。
世代No.1を目の前にして
勝負を挑んでみたい。
幸いにしてワシは今は
無敵モード。。
目の間に遮るものはない。。
これが偶然でないのなら…
運命の巡り合わせなら…
<い…け! (;`C´)>
心の中で小さく叫んてワシは
ペースを上げた。。
ワシは…竹島出雲に挑む。
たとえ一人でもついていく。
…スルスルと二位集団を
抜け出たワシは再び、、
竹島の斜め後ろに付けた!
予想された展開、、
覚悟していた展開、、
(; ・`n・´)
昇は高校No.1ランナー、、
[日本の竹島]を相手に勝負を
挑むことを決めました。。




