189 価値
都大路スタート直前、
(; ・`n・´)
心静かにその時を待ちたい
昇たちの前に現れたのは、、
最も心を乱すであろう
憎むべき悪人、、
「…じゃぁ…(;゜д゜)
コイツがみさき叔母ちゃん
殺した犯人なん??」
「…ああ、(; ;`д;´)
貴様…二度と俺たちの前に
現れるなと言うたよな!?」
「…あかん、(´゜д゜`)
殴ったらあかんオッちゃん…」
「…けど昇、(;`;C;)
コイツだけは俺は絶対…」
「……今はあかん。。
こんなとこで暴力沙汰を
起こしたらワシら、、」
「……ぐっ、(; ・`n・´)
貴様まさかそれが狙いで、
ここに来たのか??」
「…違います、(´;C;)
本当ただ謝りたくて…
被害者のご遺族がいるとは
思ってもいなくて…」
「……とりあえず…
話だけは聞かんとあかん
みたいやな。(;´・ω・)」
…ぶち壊しや、、
…最悪や、(/;C;\)
心静かにスタートを待つ
だけの時に選りにも選って
この男と会うなんて…
名前も出したくない、、
顔も見たないけどコイツは…
脱法ハーブの中毒で9年前
気狂いを起こし、、
緑地公園で車を暴走させ当時
9歳やった子供を…
ワシを跳ねて殺そうとした
犯人その人。。(/;C;\)
けど…ワシは助かった。
半死半生の大ケガをして、
顔面と右手に後遺症を残し、
笑えない心と体になって
しまったけど辛うじて、、
けどその代わりワシを庇って
くれたみさき叔母ちゃんは…
誰にも愛された善人は、
まだ幼い一人娘と再婚した
ばかりの旦那を残して…
(´;ω;`)
こんなヤツ絶対に許せん、
ワシかて殴りつけたい。。
(。-`ω-)
けど今はそれはでけん相談
ではあるし…(;´・ω・)
謝りに来たってことなら
オッちゃんの言う通り
話は聞かなあかんと思う。
…とりあえず、(;´・ω・)
此奴がこのタイミングで
ワシに会いに来たのは
決して邪魔するためでは
ないのはたしかや。。
これはワシは初めて聞いた
話やけどコイツは…
事件当時は19歳の未成年。
(;´・ω・)
…裁判は秘密裏に行われ、
遺族にも実名は知らされず
薬物中毒ってこともあり
殺人罪さえ適用されず…
懲役10年という遺族には
およそ納得のいかない
判決になったとか、、、
それもあってオッちゃんは
一切の謝罪を拒否した。
連絡先も伝えんかった。。
けど…それは此奴にとって
辛いことやったらしい。
(;´・ω・)
薬物を克服して反省して
手紙を書いて謝罪をしても
一切の返事はこない。。
半年前に仮出所してからは
そんな謝罪の手紙を送ること
さえでけんかったとか。
それでどう謝罪しようかと
悶々としてたつい先日…
千林さんの記事でワシの
ことを知ったらしい。
(@C@;)
きっとあの時の男の子に
違いない、、
と思った此奴はワシに会う
ために西京極まで、、
一区のワシが他の仲間と
離れるタイミングを待って
声をかけたらしいんや、、
(´・ω・`)
とりあえず…此奴に悪意が
ないのは分かった。。
とはいえワシらの怒りは…
憎しみは消えやしない。。
冷静になれやしない。
(;´;n;)
…あと遥…(´゜д゜`)
お前が代わりにどつくって
絶対にあかんぞ。。
そりゃ女に殴られても男は
訴えにくいもんやけど…
ここは衆人環視の中、、
テレビカメラの前。。
(。-`ω-)
この場で暴力沙汰したら
男も女も無関係やから、、
ましてお前の腕力は男より
上なんやからその、、
けどどうしていいか方法は
オッちゃんもわからんで、、
「…とにかく、(;´ーωー)
今は帰ってくれんか??
昇にとって今がどれだけ
大事な時かわかるやろ??」
「…けど、(/;c;\)
私は皆さんの連絡先さえ
知らないんです。。
ここで帰されたら…」
「…悪いが、、(´・ω・`)
俺はお前の謝罪を受ける
つもりはないんだ。。
俺はもちろん昇の前にも
二度と表れないでくれ。」
「…わかりました…(;´;n:)
けど娘さんには一度でも
ちゃんとお話しして…」
これで…ええのか??
(;´・ω・)
…多分オッちゃん…
ワシらのことを慮って
言うてくれたんやと思う。
…今の最優先はワシらに
平穏に走らせること。。
そのためにはこんな男、
一秒でも早く追い返したい
んは言わずもがな、、
けど…みなみは??
(´゜д゜`)
目の前にいる男は、、
紛うことのない親の仇。。
興奮すんのも鼓動を上げる
ことさえ許されない身で
視界に入れることさえ
不適当な男にどう対応を…
けど反省をして謝罪に来た
男にこの扱いってのも…
そりゃ何をされたところで
許せるはずないけど、、
これを逃せば多分みなみは
一生この男と向き合う機会は
ないやろうと思う。。
ならば…何を伝える??
あるいはどう罰する??
けどみなみの答えは…
『ウチも…謝罪は要らん。
いくら頭を下げられても…
アンタの頭に一円の価値も
感じ取らんからな、、』
「……はい、(;´・ω・)」
『ましてやウチは見ての通り
余命幾許もない身や。
アンタの殺した女の血筋は
近く消える価値なきもの…
さぞ嬉しいんやろな。。』
「…そんな。(´;д;`)
決してそんなこと、、
娘さんが重い病気だなんて
自分は知らなくって…」
『せやからもう…( ;v;)
ウチのことはええ。。
未来のない者のことは
気に留める必要さえない
とだけ伝えとくが…』
「……が??( ゜n゜)」
『…コイツには…( ;∀;)
天保山昇には未来への…
輝かしい価値がある、、』
「…はい。。(;´;n;)」
『…見届けろや…( ;v;)
ウチの目の届く場所で。。
アンタの奪おうとした命が
どれ程のモノやったか…
身を以て後悔するがええ。』
…それが…
みなみの提示した贖罪。
真に反省をしたいなら、、
真に謝罪するならまずは
自分のやったことの重さに
真摯に向き合うべき。。
つまり奴のやろうとした
行為責任の重さとは
奪い去ろうとしたもの。
それすなわち…
ワシの命の価値。(;゜C゜)
その示し方とは以前に
キックスの言ってた通り。
自分は全力で走るだけ、、
それをどう感じるかに
自分は関わらない。。
励ましも慰めもない。。
自分は頑張りを見せるから
後は其々が判断すれば…
【158参照】
…あの時に失われるはず
やった一つの命、、
みさき叔母ちゃんの命の
代わりに残った命には…
価値がないとあかん。。
(`・ω・´)
けど今のワシにはそれを
示すだけの力は、、
心静かに…
示すしかないのに、、
今の昇にとっての命の価値とは
ランナーとしての価値。。
今は何よりそれを示せる時。




