187 頑張れる源泉
ついに聖地、都大路に乗り込んだ
天下茶屋高校駅伝部。
(; ・`д・´)
緊張は必至・気合は満点。
やけど大事なことは…
「…行くぞ、(; ・`д・´)
ここがワシらの決戦の…」
「…顔が怖い、(-v-;)」
「…えっ??(;・∀・)
そんな怖かったか赤阪…」
「まぁね。(/ω^\)
あまり最近はなかった顔を
してたと思うよ。。」
「それ…あかんかな??」
「わからないけど…
それじゃもったいないと
ボクは思うよ。('ω')」
「…なんで??
赤阪はなぜそう思う??」
「…見なよ。(*´ω`*)
この大観衆にマスコミ、
それに…テレビでしか見た
ことのない名門高。。」
「…おお…( ;゜Д゜)
緑の笹羅に橙の諏訪久聖、
あの黄色は萬代育栄??」
「…綺羅星だろ。(*'ω'*)
こんなのと走れる機会は
もう二度どないよ。
まさに…夢のようだ。。」
「…なんや、(;-ωー)/
急に怖くなってきた。。」
「…そう言うな、(/・v・\)
ボクらは都大路出場という
目標を果たしたんだ。
だからあとは…」
「昨日…言った通りか。。」
「楽しもうぜ。(/・v・)/
自分らしく走る以上のこと…
この大舞台でできるわけ
ないんだからさ。。」
その通り、(/・ω・)/
今さら細かいこと言っても
どうしようもない、、
まずまずの走力はあっても
圧倒的に経験で劣るのが
わが天下茶屋駅伝部。。
自分らしく精一杯に走って
楽しむ以上はできない。。
そんな哀しい程に情けない
未熟な集団やから。。
けどだからこそ今日一日は
心を乱すことなくただ
走ることだけに集中する。
努めて明るく軽く…
それ以外のストレスはない
ようにしたいというのが
ワシらの合言葉やから…
それはどこの学校も
同じやからその、、
「やぁ…ご無沙汰やね、
天下茶屋の。(-v-)/」
「…あ、ええと…( ゜Д゜)
どこかでお会いして??」
「…おいおい、(-ω-)
たしかキミは春の記録会で
一緒の組だったぞ。。」
「…あっ、、(; ゜C゜)
たしか報緑の主将の、、」
「今日はボクも一区を走る。
お互い頑張ろうや。」
「ええその…(; ゜Д゜;)
宜しくお願いします。。」
同学年やのに思わず敬語に
なってしもうた。。
だってそれだけ威厳のある
佇まいの選手やから。
報緑学園主将、庫川武。
【095参照】
春の記録会でワシに先着した
実力者は層の厚さを誇る
名門・報緑の一区を務める。
強豪・名門の揃うこの場では
僅かとはいえ旧知の選手が
いるってことは心強い。
そしてその実力校にあって
少々意外やったのは、
急成長したこの2人で…
「やぁ、(*^v^*)
ご無沙汰です佐野主将。」
『おお、(*^c^*)
島本に三島やないか。
おまえら変わり具合には
ホンマ驚いたで。』
「…それ…(-ω-)/
俺らのセリフです。。
まるで別人みたいな声を
してますけど??」
『…えと、( ;゜Д゜;)
あのそのこのどのの…』
「…隠さないでください。
そのことは新聞で読んで
色々聞きましたから。。」
「それに今日はその…
お礼しに来たんです。。
あれがあったから俺たち
成長できましたから…」
来たのは同じく報緑の
二年生、島本と三島。
泉の中学時代の後輩で
師弟関係やったとか。。
【086~090参照】
3月はまだ報緑の二軍の
扱いやったいた彼らは
記録会の1500mに出場。
そこで中距離初心者の
能勢を相手に駆け引きを
仕掛けたことを泉に
厳しく叱責された結果…
二人は報緑の中距離陣の
エースにまで成長。
なんと島本が二区で、
三島が五区で起用される
ことになったんや、、
これは泉も大喜びで…
(;・∀・)
こんな特異な先輩を
後輩たちも意外なくらい
受け入れてくれてて…
『…嬉しいな。(*^-^*)
弟子同然のお前たちが
ウチのタイムを上回って
くるとは感慨深いで。』
「…ったく、(-v-)
頑張りましたよ。
佐野泉の弟子に恥じない
走りをって言うから…」
「というか主将はこれから
どうするんです??
やはり記事の通りに…」
『ああ…最後や。(ーvー`;)
もう男子としてレースに
出るのはムリやから…』
「そりゃ…残念です。
もう二度と一緒には…」
「だったら最後に同じ区間を
走りたかったです、、
けど都大路で一緒なら…
それで我慢しますか。。」
これが佐野泉のとって
最後のレース。
(-ω-)
そうはっきり覚悟して
今日に挑むつもり、、
そしてそれと同じ覚悟を
持つ男は天下茶屋には
もう一人いるわけで、、
この男の周りにはずっと
古巣の連中が集ってて…
けど放出は…(-_-;)
その会話の内容をワシらに
聞かせることはなかった。
神妙やったから…
播州工業の全国三連覇を
途絶えさせた張本人を
前にした選手たちの会話は
やはり複雑で、、
緊張してるワシら仲間に
伝えるべきではないと
判断されたんかもしれん。
ただ…この男だけは例外。
(/・ω・)/
寂しがり屋の播州工業の
副主将・垂水高丸くん。
【093~096参照】
ワシらにもワチャワチャ
色々してくる始末、、
(-ω-)/
ただ彼はただの軽い男
ではない。。
高校総体3000mSC二連覇
という超大物。。
(/@C@)/
そしてこんな超大物を
エース区間ではなく
アンカー七区に起用する
のが常勝・播州工業。。
でもそれって…( ゜Д゜)
一区・三区・四区にどんな
選手を揃えてるの??
というか良かったね、
マルくん。(;・∀・)
盟友・放出の最後レース、
同じ区間で走れて。。
って、(;・C・)
「ああ。(-ω-)/
志願させてもらった。
アンカーを走りたいと…」
「…もしかして…
放出と同じ区間を??」
「…まぁな。(*´ω`*)
俺にとってハナは誰より
認め合った相棒や。
だから最後はせめて…」
「…(;´・ω・)」
「…ハナには負けん。。
まぁ競り合う展開には
ならんやろうけど少しは
張り合いあるだろう。」
「…それは、(-_-;)」
志願する者も…
(;´・ω・)
最後に同じ区間で同じ
走りをすることで、、
競り合える敵がいてこそ
力を出せると男。
垂水高丸。
コイツの狙いはおそらく
手負いの放出の走りを…
限界まで引き出すこと。
けどこれが…
都大路の発走前。。
駅伝に限らず多くの
団体競技の全国大会は
同窓会の要素を含む。
全国に散らばって頑張る
有力選手の集う場所。。
都大路、、
けどそんな有力選手でない
雑草集団であるワシらが
会いたいのはやはり、、
『…よっ、(;・∀・)
遅くなってごめん。。』
「みなみ、(*;▽;*)
よう来てくれた、、」
…思わず、(-v-;)
ハグしてしもうた。。
だってみなみが…
ワシらの頑張れる源泉が
来てくれたんやから。。
ただ自分らしく普段通りに走る。
(・ω・)
簡単そうで何より難しいこと。。
けどみなみがいたら…




