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185 思い残すことは…

いよいよ都大路二日前…


全体練習は今日が最後。。


もうここで駅伝部として

過ごせるのももう…


「…いよいよ…(´・ω・`)

 明後日なんやな。。」

「…ああ。(;´・v・)

 けど明日は開会式や、、

 まともに練習できるんは

 今日が最後やて。。」

「…その通り無理は禁物。

 本番は明後日、、

 疲れは絶対に残すな。」


「…そうですね。千林さん。

 名残惜しいですけど…」

「…ちぇっ、(。-`v-)

 最近の俺は伸び盛り。。

 もっと練習したのにな…」

「…そう言うな浜寺、、

 今は今できることだけを

 ぶつけるしかないさ、、」



 12月18日(金)、


 ついにその日が二日後にまで

 迫って来た。(・_・;)



 あの府予選から一か月半…


 ワシら駅伝部はまだ気持ちは

 切れていない。。

 それどころか盛り上がる。。



 みなみのこともあるのかも

 しれない、(・.・;)


 ただ都大路に出たいから

 都大路で戦いたい…


 そして、、


 都大路で勝ちたい、

 力を示したいに変わって

 きているのが分かる。。



 浜寺は急成長。(;'∀')


 六区での走りで自信をつけた

 府予選直後に15分を切ると、


 一気に14分41秒を記録。


 三区で戦える実力を…

 準エースとしての地力を

 つけつつある、(・.・;)


 コイツは陸上選手として

 大成するかもしれん。。


 

 能勢と赤阪はとにかく

 スピード練習。


 ここ一か月半は一度も

 5000mを走ってない。

 (・c・;)


 完全に3000mに特化。。


 おかげで設定タイムの

 8分半をほぼ確実に

 二人とも出せるように…


 これまで故障者が出たら

 どんな距離もこなせる

 赤阪が穴埋めする前提で

 練習させてきた、、



 けど今、その穴埋めは…

 遥の役割となった。。

 (;'∀')


 控えの役割を明確とし

 全区間の控えとした。。



 あくまで都大路では

 区間は移動しない。。


 自分に与えられた区間を

 充分に準備して走る。。



 それで勝つか負けるかは

 自分の実力次第。。


 そう認識することこそが

 最後に賭ける心根には

 大事やと思うから。。 



 ただ…(;´・ω・)

 どこかで自信はない。


 後ろ盾がない。


 創部一年の素人集団が

 初出場の都大路でどんな

 走りができるかなんて

 考えも及ばない、、

 (´・ω・`)



 では…何にすがる??


 どうすれば少しでも

 心穏やかに本番の日を

 迎えられる??


 今日が最後の練習日…


 疲れを残さない練習しか

 できない状況で何が…



「千林さん。今日の練習の

 メニューですけど、、」

「…ああ。(・n・;)

 今日は調整だから軽い

 ロード走の予定だが…」


「ならば行きたい場所が…」

「…うーん。(;´・ω・)

 そこはちょっとその…」


「あきまへん??(´・ω・)

 片道5キロ程ですけど…」

「…まぁ、、(。-ω-)

 距離的にはいいのだが…」


「…何か?(・.・;)」

「いや…だけど、、

 あそこは天下茶屋の原点

 とも言える場所だし…」



 そう、行先は豊国神社。

 (`・ω・´)


 今年の正月…

 ほぼ一年前にワシらが

 勝ち運を授かりに訪れた

 有難い神社。。


 そして…



「…やっぱり…(;´・ω・)

 ボクも一緒に行った

 方がいいよね。。」

「…そりゃ今日は調整の

 スローペースの予定

 ですから簡単について

 これるはずです…」


「…けどボクにとっては

 良くない思い出が…」

『…あのねぇ、(-C-)/

 いやぁな思いしたのは

 ウチの方でっせ。。』


「…あらら…(;´ーωー)

 すっかり忘れてました。

 けどそれを含めて…」

「…天下茶屋の始まり…

 ではあるよな。。」



 …その通り、、

 (;´・v・)


 千林さんと泉には少々

 あったけれどここは

 我が駅伝部の原点。。

 【049~053など参照】



 思えばその直前に

 <部>として承認され…

 (*'ω'*)


 去年の都大路中継に

 その怖さを学んで…

 (;゜n゜)


 西風にケンカ売って、

 (;。-`c-;)


 なんというのかその

 痴漢騒動があって、、


 それを機に駅伝部は

 大きく宣伝されて…



 思えば遥が入部した

 のはそのおかげ…


 遥が居なければ放出も

 入ってなかったかも…


 そして千林さんが

 コーチになることも…


 もしかしら彼らが居な

 ければキックスも…


 そんな全ての契機に

 なった神社への感謝も

 あるけどそれ以上に…



 確かめたかったから。

 (; ・`n・´)


 あの時に聞いたこと…



 年初が大凶なら年末に

 運気は上向くはず。。


 それには厄落としを…


 耐え間なく訪れる厄災に

 真っすぐ立ち向かえば 

 ワシらはきっとその、、



 けど思えば…(;´・ω・)


 あの時は選手が5人の

 最低限以下の駅伝部。。


 実力も実績も指導者も

 なかったのに今は…



 コーチがいる。

 (・v・;)

 名目だけを含めるけど

 選手登録は10名いる。


 南方は自転車やけど、

 選手とコーチ計10名は

 その成果を見せるべく

 その脚で豊国神社へ、、


 そこで祈ることは…



『…千林さんにおケツを

 触られませんように…』

「…ゴメンね、(。-`ω-)

 けど佐野が願うべきは

 それじゃないだろ…」


『…たしかに、(-ω-)

 ただちょっと気には

 なるんよね。。』

「…そういえば古株の

 面々から聞いたが

 あの時はたしか、、」



 …決め事があった。

 (`・ω・´)


 神様に願うのは自力では

 どうもならんことだけ。


 努力の頑張りと工夫で

 なんとかなることまでを

 神には頼らない。。


 だったはずなのに…

 (・.・;)



「…ワシは…(;'v')

 いやワシらはちゃんと

 頑張ったから、、」

「…だから??(・.・;)

 天保山は何を言って…」


「多分…神様に頼らんでも

 ええことは全てやった。。

 そんな風に思えるように

 なったから…(;'v')」

「…お前…(・.・;)」


「人事は尽くした。(ーvー)

 そう言い切れるから…」

 あとは神様に頼ったかて

 バチは当たらん思う。。」


「……だな。(;-∀ー)

 僅か一年だったけど…」

「…やりきったよな。。

 何の後悔もない程に…」


「…そんな日々も…

 もう終わりなんやな。」

「…ああ。(;´;v;)

 でも結果はどうあっても…

 思い残すことはない。。」



 やりきった…

 思い残すことはない。

 (;´・v・)


 そう言い切れるから…


 人事を尽くし切ったら

 堂々と天命を待てる。。



 せやから…祈れる。


 ワシらの都大路を…

 ワシらの未来を…


 そしてこの支えである

 みなみの…(´・v・)



 だってワシらは全てを

 出し切ったから。


 それだけは…だから…



「…なぁ天保山…お前よく

 笑うようになったな。。」

「…そうかな放出…(;'v')

 まぁ以前より少しはマシに

 なったかもしれんが…」


「…いや、(`・v・´)

 屈託のない素敵な笑顔だと

 俺は思ってるぞ。。」

「…ちょ、(#´゜д゜`#)

 そういうこと真顔では…

 放出ほどの男前にそんな

 こと言われたら、、」


「…そう言うな、(;´ーvー)

 俺もきっと本番では…

 天保山に負けない笑顔で

 ゴールしてみせる。。」

「…?(´・n・`)?」



 少し引っ掛かったけど…

 (;´・v・)


 …てかノーマルのワシで

 さえ危ななる男前に

 凄いこと言われたけど…



 全てを出し尽くした。

 本番の日を迎えるだけ。


 そう言い切れるだけの

 ことは尽くした。。



 せやからワシらはもう

 何も言葉を交わすことは

 なく祈りを捧げ、、


 …学校に帰ってから、

 今まで取り壊されずに

 残ったこの場所に…


 全て見守ってくれた

 この場所に頭を下げて

 締めくくりとした。。


 

「…ワシらの…(; `c´)

 天下茶屋高校駅伝部の…

 グラウンドに礼!!」


「有難うございました!」





全てを尽くした者だけが

神に頼めるのかもしれない。


笑って運を天を任せられるは

きっとその後悔がないから。


だから天下茶屋駅伝部は…

都大路に会っても…


きっと戦える。(`・v・´)

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