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180 意外に難コース。。

都大路出場に向けて

コースを試走中の

天下茶屋高校駅伝部。

(*'ω'*)


一区を終えた感想は??


「よし、(;'∀')

 よく走ったぞ天保山!」

「…けどこのままワゴン車に

 乗ってええんでっか??

 汗だくですが…(-C-メ)」


「…大丈夫だ。(`・ω・´)

 頼んだぞ衛生兵。。」

『…ラジャァ!<(`v´)>』



 衛生兵??(・.・;)

 ワシは肺炎とか無縁やぞ。

 

 けどこれが控え選手である

 遥の役回りやとか。。



 というのはワゴン車の

 構成に工夫がある。


 まずポイントは二列目。

 (・n・;)

 遥が待機して汗拭きとか

 水分補給とかをサポート

 してくれる。。


 走り終えたランナーの

 面倒を見てくれる。


 一応 断っておきますが、

 これは後輩女子に対する

 パワハラでもセクハラでも

 ございません。(`・ω・´)


 控え選手が自ら志願した

 大事な役回りです。


 マジメに考えたら分かる

 ことに抗議はダメだよ、


 差別団体のみなさん。。



 そして中継点で交代。

 (・ω・)ノ

 それまで試走していた者が

 二列目に入って汗拭き。


 二列目にいた者は助手席で

 一人掛けになります。


 そして三列目も二人掛けで

 少し座席を広めに取る。


 それで身体を動かす余裕を

 設け、次とその次の区間を

 走る二人に準備させる。。


 まぁよく考えたけど…



 席替えが大変。。(*C*)


 中継点のたびに全員が

 席を移動します。。


 これがけっこう面倒で…



「…ええと、(;´・ω・)

 じゃぁ能勢が走り終えたら

 どういう並びになるの?」

「…天保山は助手席に移動。。

 三区の浜寺が車を降りる。

 赤阪は三列目に移動だ。」


「じゃぁ四列目は放出と泉??

 ケンカするなよ。。」

『…大丈夫やよ。(#-ω-#)

 けどちょっと狭いねぇ。。』


「…それも大事だが…(-c-;)

 能勢の走りも見てやれ。。

 アイツなにか落ち着かない

 様子がするぞ。」

「…はい 千林さん。(・.・)

 けど…何かあった??」



 能勢の担当区間は二区。

 (・_・;)


 ここは三キロと短い上に、

 カーブは一か所だけ。。


 二キロほどの烏丸通も、

 残り一キロの丸太町通も

 完璧なまでの直線道。


 首を捻る個所はないはず

 やけど、(・.・;)



「分かりにくいが烏丸通は

 緩やかな下り坂。(-n-;)

 調子に乗ると想定以上に

 スピードが出るぞ。。」

「…なるほど。(・.・;)

 そこは注意しないと…」


「…そこで消耗すると、

 残り一キロの丸太町通が

 上り坂に感じるそうだ。」

「…それはマズいかも…

 特に能勢はペース作りが

 下手ですから、(´・ω・)」


「…あれれ?(・.・;)

 能勢のヤツなぜ止まる??」

「…大丈夫かな…(*c*;

 トラブルなら大変です。。」



 …中間点付近。(・.・;)

 能勢が突然その脚を止めた。


 何があったのかと心配して

 聞いてみると…



「ちょうどこの辺から…

 東に少し入ったところの

 お寺なんだ。。(´-v-`)」

「…なにが??(・.・;)

 ここに何かあるの??」


「…能勢家の菩提。(-v-;)

 先祖代々のお墓だ。。」

「…じゃぁもしかして…

 お爺ちゃんも?(・.・;)」


「さすがに納骨はまだだ。

 …けど…(/v;\)

 見守ってくれてるとは

 思うからさ。。」

「…やな。(/;v;)/

 きっとワシら天下茶屋を

 応援してるんよな…」



 とりあえず…(/ω・\)


 ワシら全員で東を向いて

 合掌します。。


 私より公に尽くすこと…


 過去より未来に繋ぐことを

 教えてくれたお爺ちゃんに

 敬意をこめて祈ります。。



 ただ…スピリチュアルな

 パワーでは駅伝は勝てない。


 そこは能勢次第です。

 (`・ω・´)


 残り一キロの平坦な直線。

 丸太町通でどれだけ我慢を

 できるかは…


 走り終えた能勢にその辺を

 聞いてみると、、



「…たしかに…(;´・v・)

 前半はスピードが出やすい。

 そこは注意しようと思う。」

「…そうやな。(・.・;)

 けど抑え過ぎてもそれは…」


「…もちろん飛ばす。(;'∀')

 行けるとこまで行ってあとは

 耐えるスタイルを変更する

 つもりはないから。。」

「…大丈夫か??(-c-;)

 おじいちゃんのパワーだけで

 そこまでは難しいかと…」


「…烏丸通は沿道が広いから

 一般の観衆も多いやろう。。

 あと夏に一緒に合宿をした

 同士社大もコース上やし…」

「…そうやな。(-v-;)

 きっと多くの人が支えて

 くれるやろうな。。」



 これが…能勢の考え方。

 (`・ω・´)


 自分や仲間より公が優先。

 多くの人に支えられてこそ

 動機づけになるタイプ。


 だからこそ…公平公然な

 漢なんやとワシは思う。。


 そんな能勢豊やからきっと

 最後まで走り抜けてくれる

 と信じられるのかも、、



 それに対してこの男は??

 (・.・;)


 長丁場の準エース区間…

 8キロ超の三区を任せられた

 浜寺高師はというと…



「…?(´・ω・`)??」

「どうした浜寺。(;´・C・)

 なにか気付いたか??」


「あっ、京都大学。(;'∀')

 みんな賢そうやなぁ…」

「…観光やないの。(-_-;)

 走りの感想はないの??」


「……特にはその、(;´・ω・)」

「…(*n*)わからないって…」



 そう。三区担当の浜寺は

 まだまだ陸上初心者。

 (/・ω・\)


 コース云々を語れるほどの

 経験がありません。。


 6キロほど走って分かった

 のは叡山の向かい風だけ。


 あとは街路樹が多くて前が

 見えにくいくらいです。。


 <これは効果なし??>


 って思ってた頃に目の前に

 現れたのは、( ゜.゜)



「…これ…(・C・;)

 結構キツイそうやな。。」



 …ここが…(・n・;)

 平坦な都大路においては

 唯一ともされる難所。


 叡山電鉄の[跨線橋]。。



 しかもこれはただの線路を

 横切る橋とは少し違う。。


 多くの陸橋は線路とほぼ

 垂直にすれ違うのに対して

 ここはなぜかほぼ平行。


 線路の跨線橋としては

 かなり距離が長い。。

 (・_・;)


 しかもなぜか歩行者用の

 コースは右車線側のみ。。


 しかたなく本コースとは

 少し離れた場所を走る

 はめになってもた。



 これではあまり参考には

 ならない??(-_-;)


 走り終えた浜寺にその辺を

 聞いてみたら…



「…たしかに分かりにくい

 とこは多かった。(;'n')

 けど跨線橋は相当に脚を

 消耗するとはわかった。」

「…ほう。(;'∀')

 それは収穫やないか。」


「…あとは…(´・ω・`)

 西京極に比べたらかなり

 気温が低いと思う。。

 今日はまだ良かったが、

 12月の本番はきっと…」

「…そうか。(´-v-)

 加えて寒風があったら…」


「けどそこで消耗が過ぎると

 ラストがキツイ。(´-c-`)

 折り返し点のカーブでは

 体勢が崩れるかも。。」

「…(´・v・`)」



 …浜寺も分かってる。

 その自覚はあるんやろう。。


 ただそれ…あくまで

 自分の感想であること。


 特に留学生と競うであろう

 三区では、自分だけの都合で

 走ることはできない。


 ではその次は…



「…イイデス。(;'∀')

 コレハ快適ナこーすデス。」

「…あらぁ。(;´・c・)

 キックスは調子ええなぁ…」


「…すたーと直後ニ下リ坂。。

 ソノアト順風満帆。(´v`)」 

「…注意してぇ。(´-ω-`)

 秋風と冬風は違うでぇ。。」



 一方で順調なのが四区を

 走るキックス。(;'∀')


 実際、都大路の四区は比較的

 容易なコースなんやけど…


 問題は、風と気温。(・.・;)


 冷たい追い風の白川通りを

 終えて中間点を過ぎると、


 ちょっと難しい急カーブ。

 (・.・;)


 その後は何度か曲がりながら

 今出川・東大路・丸太町の

 通りをおよそ一キロずつ

 均等に走るんやけど…


 その辺から体を冷やしていた

 追い風がなくなる。( ゜n゜)


 加えて気温の変わりやすい

 山城盆地の気象条件、、


 中継点から僅か3~4キロ

 南下しただけでも急に

 気温が上がることがある。


 そうなると走り終えた

 キックスが言うには…



『…うわっ!?( ゜Д゜)

 キックスくん汗だく???』

「……暑イデス。(;*C*;;)

 急ニ身体カラ熱ガ逃ゲナク

 ナッタミタイ、、、」


『…これ…(・n・;)

 地球温暖化の影響??

 今日はそんな暑くないはず

 なんだけど、、』

「…違ウ思イマス。(*c*;)

 ケドコレハやばいカト…」



 そりゃ12月は今ほど暑くは

 ならんやろうけどこれは…


 防寒対策に影響する。

 (=゜ω゜)ノ


 少し寒い格好で走り出すか、

 途中で防寒着を捨てなければ

 熱暴走さえしかねない。



 やはり都大路はただの

 カケッコとは次元が違う。。


 勝つために備える。

 とれる対策は全てとる。



 だってワシらはその一瞬に

 全てをかける義務のある

 希望を繋がれた身の上。。


 この難コースを攻略して

 何が何でも…


 勝たなあかんねんから。

 (`・ω・´)



アップダウンが少なく、

直線路が多いがゆえに


難易度が低いとされる

都大路のコース。。


けど…そうでもない。


コースの数だけドラマが

あるのがロードレースです。

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