178 生きるとは、、
みなみが倒れて数日…
(・_・;)
駅伝部の空気はちょっと
複雑なようです。。
「…おおい赤阪、(´・ω・`)
天保山は居てるか??」
「…いえ中津先生。(・.・;)
アイツは自主トレというか
練習前練習といいますか…」
「なんとまぁ…(´・c・`)
全体練習だけでは走り足らん
とか言いだしたの???」
「…ちょっと焦ってるかと…
難波のことでかなり考える
ことがあったようで。。」
11月も中旬。。
みなみが倒れて数日。。
(・n・;)
駅伝部は引き締まりを増し…
てはいるがその空気がかなり
重くなっている。(-_-;)
だってあの翌日の放課後…
(ワシを除く)駅伝部全員で
見舞いに行ったところ、、
追い帰されたらしいから。
(*C*;)
こんなとこで油を売ってる
ヒマがあったら練習しろ!!
都大路で結果を出せ!!
もう先のない者のことより
自分自身の未来を考えろ!!
って怒鳴られたらしい。。
(。-`ω-)
オマケに病院からは、
<患者を興奮させるな>とか
<こんな大勢で来るな>とか
いろいろ言われて事実上の
出禁状態とか…(;-n-メ)
それもモヤモヤの原因で
あるやなしやで、、
「それより中津先生。('c')
天保山に何の用です??」
「…あっそうだ。(・.・;)
またこれが届いてたんだ。」
「…大学の推薦状。(;'∀')
たしか三校目ですよね。
しかも…赤山学院大!?」
「…凄いことだぞ。(・v・)
天下茶屋からスポーツ推薦
なんて何年振りの快挙か…」
「けどこれまでと同じなら
天保山は多分…(-n-メ)」
「…断るだろうな。(-ω-;)
全く何を考えてるのやら…」
大学陸上部からの推薦。。
(・.・;)
現時点で大学の本推薦を
受けてるのはワシだけ。。
( `ー´)ノ
しかも…今回は赤山学院。
陸上のレベルだけではなく、
ワシの学力レベルでは
合格できない学力レベル。。
ネコまっしぐらのはず。。
場末の高校のワシなんかが
断る理由なんかないけど、
中津先生にはその…(-_-;)
「…ダメか。。(;´・ω・)
けどこれ以上の条件はない。
少しは考えてからでも…」
「けど…ワシみたいなモンが
東京の大都会やなんて…」
「…大阪も都会だぞ。(-c-;)
その前にお前は京都蚕業も
断ってるだろうが。。」
「…いやその…(´・ω・`)
ワシみたいなモンに古都の
雅は似合わんとも、、」
「…酷い言い訳だな。(*n*)
では上式大はなぜ断った??
群馬は都会でも古都でも…」
「…スンマセン。(;´-ω-)
けど箱根を目指せってのは
ワシには似合わんかと…」
「…都大路を目指してきて
箱根はダメ??(;゜c゜)
さすがに意味不明すぎて
言い訳になってない。。」
「…スンマヘン。(;´-ω-)
今回もなんとか穏便に…」
仰る通りです。(-ω-)
推薦をくれた大学に断りを
入れる中津先生はかなり
困ってはるそうです。。
けど…今はまだ進学しない
ことは言いたくない。。
というか高校から実業団に
進むのは大学から推薦を
受けるよりも難しい。。
せやからワシは学力で…
一般入試で受験をしたいと
いうことにしました。。
(・ω・)ノ
ちなみに天下茶屋高校での
ワシは成績上位です。
<(`^´)>
とはいえ場末の高校やから
赤学は難しい思います。
京都蚕業には行け…
たらええなと思ってます。
(*C*;)
偉そう言えるレベルやない
とは自覚してますけど。。
その中でもう一人…
「…ほぉ。(*'ω'*)
浜寺も一緒だったか。
練習量を増やしたとは噂に
聞いてはいたが、、」
「…ええ。(・v・;)ノ
俺の担当は三区です。。
留学生にだって負けない
つもりですから。。」
「…頑張れよ。(;'∀')
都大路の活躍次第で推薦を
検討してるって大学は…」
「…うーん。(-_-メ)
正直そこは迷ってて…」
陸上での大学推薦。
(・.・;)
浜寺は迷ってるそうです。
そりゃ推薦されたら将来が
有利なのは分かってる。
けど…浜寺はスイマー。
大学で陸上を続けるか、
再び水泳に戻るかは
迷ってるのが現状。。
(;´・ω・)
これは…能勢も同じ。
長距離で陸上推薦されたら
専門のスプリントができる
かわからん。。(-_-;)
赤阪は…自信がないとか。
大学から誘われてもそれに
応じるかは未定とか。。
あと故障で陸上は高校限りと
はっきり決めてる放出と、
高校卒業後に性別変更予定の
泉は事前に断りを入れてる。
全国レベルになったチームの
レギュラーがこれ程までに
スカウトに応じない。。
おそらくこういうのは珍しい
ケースなんやと思う。。
(`・n・´)
進学して競技を続けることで
さらに成長するのが当然の
選択であるはずやけど、
なぜかワシらは。。
迷ってる時間はない。
(;´・ω・)
ゆっくりアイドリングする
時間など短い人生においては
一分一秒でももったいない。
それはみなみに学んだこと。
だから早く一人前になろうと
誓ったばかりやのに…
進路を決めるなら早い方が
ええに決まってる。。
そして今はそのためにも
一日もサボらず練習を、、
と思ってたら…
(・.・;)
「…スマン、(´ーn-`)
今日は帰らせてくれ。。」
「…なんでや能勢。(・c・;)
今は一日でも多く練習…」
「…けどもう…(;n;)
…あと数日の命やとか…」
「はぁ!?(; ・`C・´)
みなみはまだそこまで、、」
「…難波やない。(/ω;\)
そりゃ…わかってたけど…」
「…そういうことなら…
一緒にいてやるべきやぞ。」
聞けば…危篤らしい。。
能勢のジイちゃん。(;n;)
先週の府大会には応援に
来てくれたのに、、
その後すぐに体調が悪化。
本当に最後の力を振り絞って
応援をしてくれたらしい。。
元よりもう長くはないと
知らされてはいても、
簡単には割り切れない。
せめて最期くらいはと
思うのが孫としては
当然の心持ちであって…
それをワシらに止める
理由などなく、、
正直…(´・ω・`)
ワシは不安が絶えない。。
みなみのこと…
能勢のこと…
準エース区間の浜寺、、
故障持ちの放出、、
そしてもちろん何より…
未熟な選手であり部長の
自分自身のこと。(-_-;)
本戦まで時間がないのに
それに合わせた練習を
できてはないと思う。。
一つ一つを考える、、
意味を持たず漫然では
ダメとは自覚してる。。
けどどうすれば…
(/ω;\)
今日も漫然とペース走を
繰り返すだけの練習。。
どう気持ちを整理すれば
そうなれるのかの…
切っ掛けが分からん。。
けどそんな時に、、
練習が始まって一時間
ほどやってのに、、
「…能勢??(・.・;)
お前なぜ戻ってきた??
おじいちゃんは??」
「……追い帰された。。
すぐ練習に戻れって…」
「えっ!?(´゜д゜`)
どういうことや??」
「…お前のやるべきことは
ここにはないって、、
今の大事は病床にないと
叱られてもた。(;v;)」
そう…やったな。
能勢家の家訓は滅私奉公。
(`・ω・´)
大事なことは私より公。
身内の見舞いよりも今は
都大路が…仲間が大事。
天下茶屋の看板を背負って
走ることが第一優先。。
今から死に逝く者のために
今から未来を生きる者が
煩わされるは本末転倒。。
これからを生きるお前は
これからのためだけに
その力を尽くせと厳しく
言い含められたらしい。。
…その通りやろう。
ワシらの見るべきは未来。
未来を生きる者のために
今の全てを…
一分一秒を尽くすのが
正解やと知らされた。。
その数日後…(;´・ω・)
能勢のジイちゃんは
亡くなったらしい。
けど能勢は通夜の日も
葬儀の日も一日たりとも
練習を休まんかった。。
なぜなら能勢はこんな
遺言を承ってたから。。
大事なのは私よりも公。
過去より今より未来。
生きるとは公の未来に
影響すること。
死ぬとは誰にも影響を
なせなくなること。
ならば生きている者が
為すべきは何か。。
死に逝く者ができること
とは何なのか。。
思いを繋ぐ。(・ω・)
簡単に言えばそれだけ。
自分の生死以上に大事な
未来へのタスキ。
それさえあれば人はまだ
完全には死んでいない。
繋がれた者の生き様次第で
生きているも同然になる
のかもしれない。。
ならば…<(`^´)>
ワシは人の倍を生きる。
いや…活きることこそが
繋いでくれた人たちも
活かすことでもある。。
そう思うから。。。
生きているうちが華。
その後は残された…
繋がれた人の生き様次第。。
今を生きるとはそういうこと
だと思います。。




