表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
174/240

173 アンカーは譲る

急に部室に呼び出されたのは

放出と泉の二人。。


みなみはこの二人だけに

何を託したいの??

(;´・ω・)


「…佐野の言う通りだ。。

 どうしてこんな大事なことを

 俺たちだけで決める??」


『…この場で決めたないんなら

 それでもええ。(; ・`v・´)

 けど…当事者の意見は先に

 聞いておきたいから。。』


「…それなら俺は構わんが…

 他の連中には難波が責任を

 もって説明しろよな。」



『ウチは…(*'ω'*)

 むしろ嬉しいんやけどな。』


「えっ?(・.・;)

 佐野は何が嬉しい??」


『だってぶっちゃけ駅伝の

 花形は一区とアンカー。。

 元々ウチは都大路の最後を

 締めくくりたかったから。』


『……わかった。(・v・;)

 希望通り泉はアンカーでいこ。

 あと放出の一区やけど…』



 オーダー変更。

 (・_・;)


 都大路に向けそれ自体は

 ええけど実はこれ…


 思ったより大きく弄って

 くるみたいで、、



『まず一区は…(・ω・)ノ

 昇に任せようと思う。。』


「…天保山か。(・.・;)

 まぁ俺よりはマシだろうが…

 アイツは特異体質だぞ。。

 大丈夫なのか???」


『半分は…賭けやな。。。

 あいつのランナーズハイが

 上手くハマれば一区でも

 戦えるはずやし、、』


「…逆に言えば他に一区で

 戦える選手はないからって、、

 けどアイツではその…」


『それにアイツは県大会で

 一皮むけよったからな。。

 死んでも棄権はさせんから…

 無茶させたってくれ。。』


「…それ言われると辛いが…

 命懸けはダメだぞ。。

 本当に危なくなってからでは

 遅いとは意識してくれ、、」


『……わかった。(-v-;)

 そこは大事にするから…』



 …というわけで、(・.・;)


 ワシは都大路の花の一区を

 任されてしもうた。。


 責任は重大、、


 全国最高の高校生ランナーと

 走ることになったって、、



 加えてワシは特異体質。。


 危険承知のランナーズハイで

 安全とされる距離は実は

 5キロくらいまで。。


 それ以上はホンマに命に

 関わりかねないから、、

 (´・ω・`)



 ただ間違いなくいえることは…


 ワシはそれでもタスキを繋ぐ

 覚悟はある。。


 いや…この駅伝部での経験が

 そう言わせるんやと思う。


 そしてそれは実は府大会でも

 経験してることで、、



『…そうやな。(;'∀')

 あれには天保山もかなり

 触発されとったし、、』

「…佐野もそうだろう??

 たしかにあれは見事だった。

 キックスは号泣してたし…

 俺も感動したよ。(*'ω'*)」


『…そう。(; ・`n・´)

 駅伝において棄権だけは

 絶対にアカン。。

 繋いでさえおれば希望は

 残るんやからその…』

「…やめて、(*C*;)

 その言葉はさすがに辛い…」



 そうなんや。(*'ω'*)

 ワシらがゴールした約12分後…


 ATC高校が魅せたんや。。


 実はATCは三区で留学生で

 主力のナンコウ選手がまさかの

 大ブレーキ。(´・ω・`)


 膝の棚落ちを起こして

 普通やったら棄権で当然の

 ボロボロやったのに…


 先頭から11分以上も遅れた

 29位でタスキリレー。


 棄権こそ免れたモノの

 レースは終わったハズが…



 決して希望を捨てることなく

 そこから…猛追。(・c・;)


 四区五区ごぼう抜き連発。

 六区でなんと区間賞の快走。


 それで浜寺は知らんところで

 区間賞を逃してました。。

 ってわけ、、(-ω-)/


 そしてなんとなんと…



 最終順位…10位。(◉⌓◉’)

 まさかまさかの近畿大会

 出場権獲得。(;゜Д゜)


 地方枠での都大路出場に

 望みを繋ぎよったんや。。


 これにはワシらみんな

 驚愕・感動した次第で、、



『…せやから、(`・ω・´)

 本番ではまず完走に拘る。

 そこは譲らん!!』

「……耳が痛いです。(-_-;)」


『…やったら…(・C・)

 天保山が一区ってことは

 三区には誰が入る??

 放出はこの区間には…』


『…浜寺を使う。(・ω・)ノ

 縁の下を心得たアイツを

 留学生にぶつける。。』


『…それも厳しいなぁ、

 ってかそれ本人の許可を

 とってからの方が…』


『けど…他に方法がない。

 泉を五キロ区間に戻すなら

 他に選択肢はあるか??』


『…たしかに放出も三区は

 トラウマではあるから

 あかんやろうけど…

 なら浜寺には近畿大会で

 経験を積ませんとな。』



『近畿は…出ない。(`・ω・)

 昨日棄権を申し入れた。』


『は…はぁ!?Σ(゜Д゜)

 なんでそんな大事なことを

 勝手に決める!??』


『……時間がないから、、

 本番に向けて今は遠征など

 してるヒマないから。。』


『…けど難波、(・.・;)

 今年の近畿大会は地元や。。

 別に遠出ってわけでは…』


『はぁ!?Σ(゜Д゜)

 大阪府いうても能勢町!

 そんなド田舎まで行ってる

 ヒマなんかあるか!?』


『……失礼すぎる…(-_-;)

 地元の人らに謝れ、、』


『…それにその…Σ(゜Д゜)

 天下茶屋から能勢町まで

 どう行ける言うねん!?』


『…阪急電車にも謝れ…(-c-;)

 けどそこまで言うなら

 近畿大会に出んってのは

 決まりでええんやな…』



 その通りやろうな。

 (´・ω・`)


 ただでさえ経験不足の

 天下茶屋駅伝部。。


 なんぼ都大路の本戦に

 賭けると言うても

 近畿大会を棄てるって

 選択肢はないやろう。


 では…何が狙い??

 いや…何を恐れる??


 というか本題である

 本戦のオーダーは??



 一区はワシ…(*'ω'*)

 それは嬉しい。。


 二区の能勢は動かせない。

 三区は浜寺って話。

 四区はキックスってのは

 入部当初からの約束。


 それで五区は赤阪って

 ことは残りは??


 泉はアンカー七区を希望。

 なら六区が放出やけど…



『はぁ!!?(;゜C゜)

 六区は阿倍野!??

 それで放出を外すって…

 ワレ難波…正気か!!?』


『…ああ。(`・ω・´)

 千林さんも了承済や。

 都大路に放出は出さん。』


「ど…どういうことだ!??

 (。´・C・)?

 俺は都大路に出るために

 この一年を懸命に、、」


『それは…他の連中も同じ。

 ウチはそんな皆に都大路を

 走らせてやりたい。。』


「だったら…なぜ俺は??」


『アンタの足が限界やから。。

 もし…本戦で壊れたら…

 繋げなんだらどうや??』


「そ…それは、(;´・n・)」


『…途切らせたらあかん。。

 タスキを受け取れんかった

 後続の選手は!?

 予備タスキの繰り上げでは

 およそ都大路を走ったと

 言えんと思うから…』


「…だからって、(´゜д゜`)

 阿倍野は女子だぞ。。

 少なく見て五キロ区間では

 一分半は遅れる。

 それ…わかってるのか??」


『…慮ってくれ、(;´-ω-)

 アンカーの泉に都大路を

 走らせたってや放出…』


「……(:n;)」



 酷すぎる、(;´・ω・)


 そりゃ…棄権は最悪。。

 一分二分の遅れとは違う。


 故障持ちを使うリスクを

 受容なんかでけん。。


 けど…それでも、、


 放出京喬がどんな思いで

 都大路に賭けてきたか

 知らんはずないやろ。。


 なのに…

 仲間ならそこは何とか

 してやるべきやから、、


 こんなん…

 絶対にアカンから、、



『…難波ワレ…(; ・`д・´)

 ええ加減にせえよ。。

 放出を出さんなんてこと

 ウチは絶対に認めんぞ。』


『だったら…(; ・`v・´)

 アンカーはどうする??

 放出が六区に居れば泉は

 都大路を走れないリスクが

 あるんやで。。』


『……じゃあウチが…

 降りたらええんやろ。。』


『えっ!?(*'ω'*)』


『アンカーは…譲る。。

 それより前の六区に移る。。

 放出の後は誰にも走らさん!

 それなら…( ;`д:´)

 それやったら誰も、、』


『……わかった、(-v-)

 それなら何があっても…

 皆が走れるんよな。。』


『くそ!!(`;ω;´)

 けったくそ悪いわ!!

 こうなったらワレが…

 放出がウチらの最後を

 ちゃんと締め括れや!!』


「…いや…(´・v・`)

 ありがとうな…難波。。」


『…ウチにはぁ!?( ;`c;´)』


「…言わずもがな…(´ーvー)

 佐野には感謝の言葉もない。」




 あれれ??(・.・;)

 有難うってどういう??


 もしかして初めから

 こうなることが狙い??

 放出には何か伝わった??


 けどたしかにこれなら…

 (´・ω・`)

 棄権のリスクを抑えつつ

 エース二人を勝負処の後半に

 置く形を考えるなら。。



 一区=天保山昇(14.39)

 二区=能勢豊(8.24=3000m)

 三区=浜寺高師(15.22)

 四区=キックス・オーキャット(14.34)

 五区=赤阪千早(15.18)

 六区=佐野泉(14.26)

 七区=放出京喬(13.56)



 この形は決して悪くない。


 もしかしてエース二人に

 この形を納得させるために

 わざとこんな手の込んだ…


 自分が悪者になってまで

 みなみはなぜあえて…




『……よかった。。

 ウチがやれることはもう…

 大丈夫よな…(´・v・`)』



 泉と放出が部室を出た後…


 誰にも気づかれん程度の

 小さな音やったけど、、



 ドサリ いう音が部室から

 したらしい。。


みなみの役目は…

最後のオーダーを決めたことで

何が終わったというのか。。


ちょっとばかし次回から

展開が変わります。。

(´・ω・`)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ