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015 プールはアカンやろ!!

選手は三人になりましたが…

どうやらここで打ち止めの空気です。。


「ふぅ…これでやっと三人目か。。」

『順調やないか。たった二日で二人も増えたんや。』

「…それはそうやけど…いろいろと問題のある二人やで。

 それにもう誘えるヤツもおらんのに…」


『…そうやな。この日誌を読んだところによると…

 陸上部のメンバーで有望なんは他にはおらんようや。』

「…やな。ワシも誰も思いつかん。。」



 …みなみのヤツ…

 ホンマに陸上部の日誌を持っていた。


 ただ、図書室にあったというのはウソやったらしい。

 事情を知ったキャプテンが貸してくれたって。。


 …けど部員の秘密を自分がもらしたとは言えず…

 図書室にあったことにしたらしいんや。


 そりゃ…そうやわな。

 図書室で日誌を貸し出すって…


 いくら金欠の学校でも無茶すぎるわな。。



「…しゃあない。。

 もう一度、西中島と南方を誘うか。。」


『…ムリやろうな。

 実は今日、キャプテンが頭を下げてくれたんやけど…

 あの二人はきっぱり断ったらしい。。』

「…そうか…キャプテンが頼んでもあかんか。。」



 …ここにきて完全に行き詰った。

 人望のあるキャプテンをしても元陸上部員は勧誘できない。


 つまりあと4人は…陸上部以外から集めんとあかん。。

 しかも都大路を目指せる有望な人材を…


 …くそ…なんとかならんか??



『ま、悩んでてもしゃアないな。

 明日はちょっと変わった場所で練習をしよか。。』

「なんや?どこでやるんや??」

『ほれ。またこれ、お客さんからもろたんや。。』


 …みなみが持ってたのは、近所の温水プールのタダ券。


 【鉄板焼き・難波】の常連客が時々くれるらしい。

 …それは知ってるけど…


「…で…プールはアカンやろ!?」

『なんでや??』

「な…お前が事情を知らんわけないやろ!?」


『まぁな。けどこれはコーチの命令や。

 コーチに逆らってサボるんやったらクビにするで。』

「どアホ!そんな横暴なコーチがどこにおる!?」



 …みなみ曰く


 プールトレーニングは有効だと本に書いてたらしい。

 こいつ…これだけの本をホンマに三日で読破したんやな。


 …その執念に免じてプールには行くことにはしたけど…

 ワシがさらにブツブツ言うてると…



『なぁ昇。別に泳げんでもええねんで。

 カナヅチでもできるトレーニングにするからな。』

「…いや…それもあるけど…」


 …たしかにワシは泳げない。。


 けど泳げないから行きたくないんやない。

 本当の理由は別にある。



 それはみなみも…わかってるはずやのに…


次回はみんなでプールに行きます。。

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