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都大路の風になれ - 不器用な出来たて駅伝部の全力疾走。。  作者: ふみた
勝てば都大路…大阪府予選スタート。
152/240

151 最初からそのつもりで…

レース直前。

もう全員が顔を合わせる

こともない。。


天下茶屋駅伝部は…

其々の中継点に散ります。


「じゃぁ…先に移動するから。

 (`・ω・´)」

「ああ。(`・c・)

 ここから先は…」


「ラインは送るから。。

 意思伝達はできるはずさ。」

「ワシ…(;´・ω・)

 イマイチ操作がわからん…」


「…キャプテン、(;´・ω・)

 そこも含めて頼みます。。」

「…わかった赤阪…(-v-;)

 成長したと思ってたのに

 その辺は相変わらずみたい

 だな、天保山は。。」



 高校駅伝大阪府予選

 スタート直前。。

 (`・ω・´)


 各区間を走る選手たちは

 其々のスタート位置に

 移動していく。。


 なお移動手段はバス、


 大会側が用意したバスに

 各校のランナーと

 スタッフが乗り込む。。


 とはいえ…(;´・ω・)

 乗れる人数は限られる。


 選手以外のスタッフやら

 付き人やらを乗せたら

 定員オーバーは必然。。


 せやからバスに乗れる

 付き人は選手一人に

 対して一人だけ。。


 この制約は部員の多い

 名門高も辛い。

 他の付き人は各自で

 現場入りやけど…

 (;´・ω・)



 天下茶屋のような

 弱小校も困る。。


 なにせ他の中継所と

 兼務がでけんから。。

 (´・ω・`)


 それで誰の付き人に

 誰を付けるかも

 大事になるんやな。。


 ちなみに付き人には

 陸上経験者が適任。

 (・.・;)

 そこで元陸上部員の

 ワシ・赤阪・能勢には

 駅伝部外の陸上経験者を

 手配することになった。


 それで元陸上部でない

 連中には駅伝部の

 控えを付けることに…



「だから俺の付き人は

 西中島か…(´・v・`)

 今日はよろしくな。。」

「ああ。(;´・v・)

 陸上経験の浅い浜寺には

 経験者の俺が適任だと

 いう判断らしい。。」


「…有難いよ。(;'∀')

 西中島はアップにだって

 付き合える走者だし…」

「…嫌味かよ、(-c-;)

 まぁこの太った身体で

 付き合ってみるさ。」


「…けどそれなら…(・c・;)

 なぜ南方が泉に付くの?」

「…仕方ないよ、(-v-;)

 三区は重要区間だし

 それに加えて、、」



「…なるほど、(;'∀')

 南方がワシの付き人とは

 適任者かもしれん。」

「…まぁな、(´・v・)

 泉は注目選手だから。

 まして今のお前は…」


「…それで…(;´・v・)

 アップはできるの??」

「…悪いな。(;´・ω・)

 まだリハビリ中だ。。

 アップは一人になるが

 泉はベテランだから…」


「…わかった、(;'v')

 一人で注目されるんには

 慣れてるから。。

 男の姿なら奇異な目では…」

「…正直…(;´・c・)

 性的な部分は俺には理解

 できないところはある。

 俺ができるのはあくまで

 防波堤の役割だから…」


「…有難い、、(-v-;)

 こんな難題を任せれるん

 他にはおらんわ。。」

「…頑張るよ。(;'v')

 泉が万全で走れるよう

 できる限り精一杯…」



 まず…(`・ω・)


 陸上経験の浅い浜寺には

 アップに付き合える

 元陸上部員の西中島を、


 注目選手かつ普段と違う

 男の姿でレースに臨む

 泉には元陸上部員で

 人格者の南方を付けた。


 文句の付けようのない

 ところやと思う。


 では元陸上部でない

 残り二人はその…

 (;´・ω・)



「…すまほらいん??

 ドウ使ウノ??(・c・;)」

『…あれ??(;'∀')

 キックスくんはスマホを

 使ったことない??』


「…少シシカ。。(;´・ω・)

 ぱそこんハ使エマスケド

 すまほデ日本語入力ハ

 マダデキナイデス…」

『…昭和だねぇ…(-v-;)

 日本語は上達したのに

 まだ不便はあるのね…』


「…唱和??(・.・;)

 乾杯ノコトデスカ??」

『……前言撤回、(-c-;)

 とりあえず勝ったら

 キックスくんが乾杯を

 音頭してもらうね。。』


「勝ッテ…完敗?(・n・)?

 音頭トハ河内音頭シカ。。

 ♪エぇーサぁテワ~、、」

『…まあいいから。(-v-;)

 今はレースに集中して…』



 キックスに付き人には

 遥が付いた。(・v・;)


 なにせ遥は二年生やけど、

 陸上経験は誰より長い。。


 その遥を経験の最も浅い

 キックスに充てるのは

 道理やと思う。。


 相変わらず娯解釈の多い

 キックスやけど最近は

 同期の遥との関係は良好。


 まぁ元々が善人同士やから

 そりゃそうなる。。

 人間的にも成長途上や。

 


 とはいえ…(-c-;)

 キックスの日本語力は

 成長イマイチみたい。。


 留学生の成果としては

 駅伝以外は今ヒトツ??


 スマホも使えんとか、、


 まぁワシの他人のことは

 言えんけど遥には

 21世紀女子の適応力で

 サポートしてほしい。

 _(._.)_、、



 そして残りは…四人。

 けど実質は三人。


 だって二区と七区だけは

 スタート地点が同じ場所

 になってるから。。


 その能勢とワシを一人で

 担当してくださるのは…



「キャプテン…(・c・;)

 宜しくお願いします。」

「…おいおい、(-v-;)

 俺はもう主将じゃないぞ

 天保山部長さんよ。。」


「…せやけど、(´・ω・)

 ワシらずっとその…」

「まぁ…呼び方はいい。。

 けど天保山部長はもう

 俺なんか超えてるぞ。

 地区予選も突破できない

 情けない主将なんか…」


「…いやいや、(-ω-)/

 そんな言い方ないっしょ

 キャプテン。。

 俺らはただ好き勝手…」

「…お前もだよ能勢。。

 俺は主将として有望な

 スプリンターを守っては

 やれなかったから。」


「…けど俺…(;'v')

 今の方が幸せッスよ。」

「…えっ??(・.・;)」


「…俺はずっと…(-v-;)

 天下茶屋の名のもとに

 走りたかったから。。

 今日こそその集大成に

 なるはずですから。。」

「…そうだったな、、

 能勢はそんな滅私奉公の

 考えの漢だったよな…」


「…それは先輩も、、

 卒業しても俺たち後輩の

 付き人をして下さる…

 全てはムダになっては

 いませんから。。」

「…ありがとうな。(-v-)

 けど誘えたOBの人数も

 ムダのないギリギリ…」


「…しかも今日は…( ゜v゜)」

「ああ。(;´-v-)

 赤阪には悪いことした。」



 …そう、(-ω-)


 ワシらに付いてくれるのは

 去年のキャプテン。。


 解散した陸上部を最後まで

 率いた人格者です。。


 守れなかった陸上部、、

 そのDNAを引き継いだ

 一年限りの駅伝部、、


 これに最も協力してくれて

 いるOBがこの人。

 そして…(・_・;)


 ずっと上のOBまでを

 1キロ毎の経過報告する

 役を担ってくれる

 スタッフに誘ってくれた

 のもこの人。。


 しかも一人あたりの

 担当は3~4か所ほど…


 最大で10キロ近くを

 各自で移動しながら

 報告してくれはる。。


 頭が下がる思い、、

 _(._.)_



 やけどこの配置は

 上手く行ったと思う。


 なのに当日になって

 OB一名が病欠、、


 それで余計な問題が

 発生したみたいで…



「な…なぜ百合がボクと

 同じバスに??(゜∀゜)」 

『…知らない。(-ω-)

 お兄ちゃんに付く予定の

 OBが休んだから

 代打をしてくれって…』


「…代打は仕方ないけど…

 なぜお前が??( ゜Д゜)

 他にOBはいるのに…」

『だって陸上部の関係者は

 経過報告するから…

 手スキなのは一般生徒の

 私たちだけで、(-v-)』


「だからって妹に…(-c-;)

 なんでボクの付き人だけ

 シロウトの身内??」

『…素人はないでしょ、、

 私だって中学は陸上部…

 県大会にも行ったよ。』


「…砲丸投げだろ、(-c-;)

 駅伝はシロウトだろ…

 それにどうせやるのなら

 放出とかのイケメンに

 付いてた方が、、」

『…何それ??(; ・`n・´)

 実の妹を知らない男に

 押し付けるの??』



 あらら、(´・ω・)

 また要らんことを…


 県まで行った投擲選手に

 赤阪くんの腕力では

 負けちゃいません??


 というかこれが赤阪の

 大人しい人格形成に

 関係してるのかな??



 ちなみに赤阪の妹…

 放出は好みやないって。


 大きな体の彼女には

 もっと逞しい男が

 ええとやらで、、



 まぁ…(;´・v・)

 期待半分不安半分。


 この期に及んでモメる

 人間関係はない。。


 けどあと一名…

 ここだけはそうでも

 ないようで、、



「…難波…(;´-v-)

 何が狙いでこうした??」

『…流石に気付くか。。

 連中は何の疑問もなく

 行ってくれたのに…』


「…なるほど。(;-v-)

 お前の方こそいつから

 気付いてたの??」

『…最初から…(-v-;)

 ただ何となくやけど

 放出の選手寿命の炎が

 見えたようでな、、』


「…なるほど、(-c-)

 俺は故障して他の者の

 故障に気付くように

 なったが…

 選手生命を絶たれてる

 難波が気付くのは…」

『…かもしれん。(;'c')

 せやけど放出のそれ…

 他の連中とは明らかに

 違って見えるから…』


「…まさか…(´゜д゜)

 最初からそのつもりで

 言ったのか??」


『…そうでなきゃ…

 あんなこと言えるかい。

 けどあれはウチの

 偽らざる本音。。

 潰れてもろうたら誰も

 得せぇへんから…』



 そういうのはある…

 らしい、(´・ω・)


 何かを絶たれた人間は

 同じことが起きる気配を

 感じ取る勘が冴える…

 

 と言われている。。



 ならばそれは…


 選手生命の終わりを

 経験したみなみは

 もしかしたら…


 最初からそのつもりで

 あんな無慈悲なことを

 言ったんかもしれん。



 本当に危ない時は…


 緩めてもええと。。



最初から気付かれていた

選手生命の灯。。


放出はどこまで…


そしてなぜみなみには

それが見えて…


それに応じられるのか。。


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