149 それぞれの朝
ついにその日が…
(´・ω・)
一年を賭けて作り上げた
最終章の始まりです。。
「うえっ!?(;´・O・)
朝からカツ丼って。。」
『せやかて高師、(・.・;)
今日は勝たなアカンから
お前の好物をやな…』
「ありがとうなオカン。。
けど…(´・v・)
俺は今日に向けて大幅な
減量をしたんや。。
せやから今日はその…」
『…そうか。(;´・ω・)
けどその減量いうのは
今日で終わりなんか??』
「…わからん。(・c・;)
けどもう暫くこのままの
体型でいるつもり。。」
『…せやかて…(;'∀')
お前ちょっと痩せすぎ。
そういう競技やとは
思うけどやな。。』
「…俺もそう思う。(^-^)
でもそれが駅伝やから。
今日を勝つためなら俺は…
なんだってやるさ。。」
『…わかった。(;´・v・)
やったら正月には腹一杯
食ったらええから。。』
11月1日(日)の朝。。
駅伝府大会当日。。
浜寺家の朝食はこんな
感じやったらしい。
(・.・;)
筋肉質なスイマーやった
浜寺も今は痩せ形。。
72キロから60キロへの
大減量に成功したが、
たしかに痩せすぎとの
指摘は否めない。。
けどそれはもしかしたら
今日まで。(・.・;)
けど勝てば…
都大路に行ければ…
それは年末まで。。
12月20日までという
ことになる。(;'c')
浜寺の運命や如何に。。
けどこれは…
どの家でも同じみたい。
中にはわざわざ応援に来る
家庭もあるとか。。
例えば能勢家は、、
「いいか豊。(`・ω・´)
学校の代表として全力で
優勝を勝ち取るのじゃ。」
「…わかってる。(`・n・´)
祖父ちゃんに教わった
滅私奉公を俺は意識して
実践するつもりだ。。」
「その意気じゃ!( ・`n・´)
出来ればワシも豊の応援に
行ってやりたいのだが…」
「…無理すんな。。(´・v・)
けど…必ず都大路には
連れて行ってやる。
二区は祖父ちゃんの実家が
コースに入ってるんだ。」
って感じらしい。。
(´・ω・`)
能勢豊の信条は滅私奉公。
天下茶屋のタスキを繋ぐこと
こそが彼の喜び。。
これは昭和一桁に生まれた
祖父ちゃんの影響。。
けど…(´・c・`)
祖父ちゃんももう80代。。
孫の応援にも行けないほど
弱っている御様子。。
となれば何としても…
自分のよりも自分以外を
慮れる能勢にすれば
ここは是が非でも、、
そしてその思いは
赤阪も同じで、、
『…あれ??(;'∀')
お兄ちゃんはまた仏前で
お祖父ちゃんに??』
「…ああ。(;´・v・)
ボクは約束したから。
必ずアスリートになる。。
だから、、」
『…ふーん。(・.・;)
その約束は叶うの??』
「…わからない。(-v-)
けどボクに後悔はない。
勝っても負けても…
やるべきことをやり切った
自負はあるからね。。」
『…カッコいいね。(;'v')
今日は私もスタッフで
頑張るから。。
今日は絶対勝とうね。。』
「ああ。(;´・v・)
お前だって天下茶屋の
一員だもんな。。」
『お母さんとお姉ちゃんも
応援に来るって。(^v^)』
「…いいけど…(´-c-)
お静かにって伝えといて…」
こちらは…軽め。。
赤阪は幼いころの祖父との
約束を叶えるべく…
改めてアスリートになると
仏前に誓ったらしい。。
あと余談ではあるが赤阪の
妹は天下茶屋の一年生。
駅伝部を手伝ってくれてる
スタッフの一人。('ω')ノ
一緒に都大路を目指す
仲間でもあるけど…
声の大きい子。(;'c')
お母さんとお姉さんは
もっと大きいとやら。。
ついでに身体も大きい子。
中学時代は砲丸投げの選手で
県大会に行った力持ち。。
(*´ω`*)
これって赤阪の大人しい
人格に影響してる??
(;´・ω・)
まぁ勝負に影響がなきゃ
別にええんやけど。。
一方で勝負の世界に
賭ける一家は少し違う。
同時刻の佐野家では…
「…なんだ泉。(・.・;)
今日はいつもと様子が
違うのではないか??」
「…ああオトン。(-v-)
けどワシが競技者として
あるのはもしかしたら
今日が最後かもな。。」
「…スマンな。(´・ω・)
ワシはお前の女として
生きたい気持ちを後押し
したつもりだったが…」
「…ええよ。、(;´-v-)
遅かれ早かれやから。。
MtFと競技者は両立
でけへんねんから。。」
「そういえば…(・.・;)
希から電話があったぞ。
お前が起きる前だが…」
「ノンちゃん?(´゜д゜`)
なんでそんな早く??」
「そりゃアイツにとって
今大事な時だから。。
朝稽古を終えたら携帯に
電話するそうだ。。」
「…そうか…(・v・;)
みんな頑張ってるか…」
佐野泉。(・.・;)
女子高生してるMtFやが
その実態はスポーツ一家…
佐野三兄弟の末弟。。
長兄の恵はラガーマン。
日本代表のナンバーエイト。
そして次兄の希…
こと摂津山関は十両力士。
来週から始まる九州場所の
成績次第では念願の
新入幕も狙えるらしい。。
それで朝早くから稽古に
余念がないんやけど、、、
これは凄いプレッシャー。
(;´・ω・)
兄貴たちと並び立ちたい
三男坊にとっては少々
高すぎるハードル。
府大会で負けるようでは
お話にもならん。。
だから…
「……せやな、(`・v・´)
今日は必ず勝つから、、
あと一回…
都大路を走るから。。」
「…そうか。(;´・v・)
一度言うたからには必ず
実現するんやぞ。」
「…ああ。(;-∀-)
男が一度決めたことは
やり抜くのが道理。。
多分…ワシにとっては
これが最後やから。」
「…ややこしいヤツだ。。
だが頑張れ。(; ・`v・)
お前は決して兄たちに
劣る才能ではない。。」
…となる。(;・n・)
アスリートとして足跡を
残してから本格的に
女性としての人生を歩む
つもりやった泉。。
けど父親の好意により
女子高生となった泉には
男子陸上界は鬼門。。
だからこれが…
最初で最後の挑戦。。
男子駅伝の助っ人をする
女子選手という異形。。
こんなの普通の高校では
凡そ実現できない。
けどそれ以上に実現が
難しいのは、、
母国への電話での会話は
なぜか日本語での
記述になってまして…
「…EKIDEN…??(;'n')
ソレガ日本デノ学ビ??」
「…ハイ。(;'v')
仲間ト支エ合イ戦ウ、、
平和ダケド懸命ニ争ウ。。
ソレヲ…学ビマシタ。。」
「ソレハ母国ニ…(・.・;)
ンマリアノ平和ニ繋ガル
精神ナノデスカ??」
「…私ハソウ思イマス。。
敵モ味方モ皆同ジ方向ニ
向カウノガ駅伝。。
自分ノ全テヲ責任ヲ以テ
果タス日本人ノ精神ト…」
これも一つの意思。。
(・.・;)
キックスにとってこれは
大切な学びの場。。
一年限定の留学生にとって
唯一得た日本の精神。。
今日、彼が何を得るのかは
きっと将来に影響する。。
もしかしたら…
世界を変えるかもしれん。
(ノ・ω・)ノ
まぁそんな大袈裟なことは
考えんでええとしても
将来と言えばこの二人は…
『まぁ京喬ちゃん。(;'v')
またお早いお迎えで…』
「…あ、(´・c・)
おはようございます。。
阿倍野のオバサン。」
『いつもゴメンね、(;'∀')
ウチのバカ娘をバイクで
送迎してくださって。。』
『…誰がバカ娘だ。"(-c-)"』
『ほら遥!(; ・`c・´)
御曹司を待たせるなんて
失礼でしょ!!』
「…御曹司ちゃいます。。
ただの取引先会社の
三男坊です。(^c^;)」
『とにかく!(; ・`д・´)
京喬ちゃんが無事に走れる
ようサポートなさい!
万が一のことがあれば…』
『…それは…(;'∀')
言われるまでもなく、、』
『…京喬ちゃん…(´;c;)
あなたが無事に走れたら
私たちはどんなに。。』
「そう…ですよね。(・c・;)
俺は頑張りますから。」
そうなる。(;´・ω・)
この二人の因縁は複雑。
凡そ他人に理解できない
ほど絡まってるから。。
それに遥の母親も元は
陸上競技者。。
故障による絶望も…
駅伝の辛さも理解する。
おそらくこの二人の
ことは誰より、、
けど…それだけ??
(・c・;)
なんか大阪ならではの
おせっかいなオバちゃん
気質もあるようなその…
まぁええけど、(;´・ω・)
ワシにはそんな気質の
オバちゃんおらんし…
けど。。
「…ワシは…(´・ω・)
笑ってくるから。。
それだけ…
見届けてほしい。。」
それだけ伝えた。。
( ;`n;´)
多くは要らない。。
天下茶屋が勝てば…
アンカーのワシが一位で
ゴールすればそれで、、
きっと皆が幸せな
笑顔になるんやから。。
次回から新章。。
遂に…始まります。。
(`・ω・´)




