145 それが普通
第五区…(;´・ω・)
急にバタバタしてます。
「…能勢ぇ!?(;'∀')
何をバタバタしてる??」
「あれ??(・.・;)
俺さっきまでどうやって
走ってたっけ??」
「能勢おま…(;'∀')
なぜ右手と右足が同時に
出てるんですか??」
「…あらら??(@c@;)
●▽#♂K$O+??」
「もう…いいから…(-v-;)
この先一キロは前の人に
つれてってもらって。。」
「…あ…(・.・;)
それならまぁ何とか、、」
能勢…(・n・;)
なんとか立て直しました、、
全国高校駅伝大阪中央地区
予選の第五区において、
二キロ地点まで区間賞相当の
ペースで走ってきた
五位にいる天下茶屋高校の
能勢豊が…変でした。
スプリンターが本職で
超のつく不器用な能勢は
ペース作りが苦手。(TcT)
一人で走っていた時はまだ
何とかなったけど、
二人になると途端に自分の
ペースが守れない。。
それでとりあえずは前の
選手の後ろにつけることに
したんやけど、、
「…(;'∀')…あれ??」
「少し遅いかな、(;´・ω・)
けどあれなら何とか…」
「…なんだ??(TvT)
速なったり遅なったり…」
「だからぁ!(;・∀・)
能勢はそういう上げ下げに
付き合っちゃダメ!!」
能勢選手…(TcT;)
不器用というか鈍感にも
ほどがあります。。
前の選手が駆け引きして
振り落とそうとしてるのに
気付いてさえいません。
…訳もわからんままに
ペースを上げ下げされて
振り回されてます。。
(@c@;)
まぁそれでも…
余力を残してた4位の
柳星高校の選手に
能勢は連れてっては
もらったんやけど、、
最後が残ってません。。
(´゜д゜`)
というか今の上げ下げで
知らん間に脚を消耗
させられてたようです。
スプリンターの得物で
あるべきスパートが
全くできてません。。
というわけで…
「…くぱぁ!<(`O´;)>」
「おいおい能勢、(・c・;)
最後の方はお前らしく
ない走りだったな。。」
「…そうか赤阪??(;'∀')
そんな悪い走りだった??
タイムはほぼ予定通り…」
「…たしかに、(-_-;)」
トータルは8分58秒。
まぁ悪くはないけど、、」
「…じゃぁ何??(・.・;)
順位も予定通りだし…」
「あのな、(;-∀-)、」
能勢選手、(@c@;)
後でみなみと千林さんから
こっ酷く叱られました。。
せっかくのペース作りを
試す機会に何をしてくれる
のやらか、、
もう…彼は二区です。
周りに人の少ない五区は
とても任せられん。。
(; ・`n・´)
けどそんな叱られ坊主の
バラバラな走りをした
能勢であっても実は…
そのタイムは8分58秒。
区間二位です。(・.・;)
そして実はそれが普通。
(・_・;)
都大路を目指す天下茶屋は
<地方予選で目立たない>
という作戦自体が困難。。
特に他校の力量が落ちる
後半の区間ではそれは
顕著になるワケで…
多少ペースを抑えても
5位という順位を上げない
こと自体が難しくて…
「…あれ??(・.・;)
このペースでええの??」
「…いいですよ。(-_-;)」
「…放出よぉ!(; ・`c・´)
こんなスローペースで
ホンマにええの??」
「…浜寺ぁ…(゜∀゜)
走りながら声かけるな。。
あからさまな手抜きが
バレるだろうが、、」
「…ちぇっ…(;´・ω・)
見せ場やったのに、、」
「…だから。(-c-;)
大きな声を出すなって…
目立ちすぎだって、、」
能勢からタスキを受けた
六区の浜寺高師、、
(・.・;)
こちらも苦戦中です。。
なにせ駅伝地方予選の
後半区間はあからさまに
前半より力の劣る選手が
多くなるから。。
設定ペース通りに走って
いるはずやけど
浜寺からすればそれで…
周りとの力量差は歴然。
(・_・;)
スタート直後に順位を
一つ上げて現在は
四位を独走中やけど…
前に見えてる三位を追う
のは禁じられる始末。。
だって…(;´・ω・)
目立ちたないから。。
ここで総合三位になって
表彰台に乗ったりしたら
府大会でマークされる。
そうなりたないから。
とはいえあからさまな
手抜きも目立つ。
声を出すなど以ての外。
せやから歪も出てると
いうわけで、(;´-ω-)
「…わかってるな泉…
あくまで目立たんよう。」
「…わかるけど、(-_-;)
それは難しそうやな。。」
「…注目やな、、(・.・;)
普通に男のかっこうやし
バレてへんと思うが…」
「……ああ。(-v-メ)
変な目では見られてない
のは救いであるが、、
ワシは自分で思う以上に
有名やったやな。。」
それもそのはず、
(;´・n・)
だってウチのアンカーを
務める佐野泉は…
ここ大阪では伝説とさえ
言われる有名選手。。
それがおよそ三年ぶりの
公式戦出場、、
となれば…(;´・ω・)
むしろいつもの女装姿で
走らせた方がまだ
注目されんかったかも、
(@c@;)
まぁそれで力通りの
走りをしたらまぁ
メチャクチャやけど…
とにかく、、
浜寺はもう中継所に
ついてもたわけで…
「あとは頼むぞ!泉!
(; ・`c・´)」
「おお、(; ・`v・´)
任せんかい浜寺!!」
「…あれ??(;´・ω・)
なんか大丈夫??」
「……(;'ε')♪」
「なぁ天保山、(・.・;)
泉はあんな調子で
大丈夫なの??」
「…知らん、(-_-;)
けど浜寺は元気やな。
5キロを完走してきた
息遣いやないど、、」
「…まぁ…(;'∀')
あれだけ抑えたらほぼ
ジョグと同じ感覚…」
「…それ言うな、(@_@;)
ただでさえ泉のせいで
悪目立ちしてんのに…」
「…あれ?(´・ω・)
泉が目立ったの??
普通に男やったけど…」
「…そうか、(@c@;)
陸上経験のない浜寺は
佐野泉の知名度を…」
知りません。(-_-;)
浜寺はそれくらいの
陸上初心者です。。
けど考えてみりゃ…
(=゜ω゜)
その初心者がこんな
手抜きの走りで、
またまた区間二位。。
先頭を走る逢坂高校
以外にこれを上回る
選手はおらん、、
しかもそれに加えて…
「…佐野…(=゜ω゜)ノ
煽ってどうする!?」
「…(・.・;)??」
「…三位のATC高校に
圧力をかけるな!
二位の桜ノ菅は目前が
迫って来てるぞ!!」
「…そう言われても…
(-ω-)/」
スタートしてすぐに
追いつかれたのは
三位のATC高校。。
しかもその目の前には
二位の桜ノ菅が…
(@n@;)
目立ったらアカン、、
そこを理解してる泉は
あえて前の走者を
抜かずにそのすぐ後ろに
つけたんやけど…
佐野泉のプレッシャー、
後に付かれる圧力。。
これ…想像以上。
(´゜д゜`)
ATCのアンカーが
煽られるようにペースを
上げてしもうたから…
二位の桜ノ菅を吸収。。
天下茶屋は二位集団??
(/・ω・)/
エース放出を外して
女子の遥を入れて
ワシが大ブレーキして
皆がその全力を出さない
内容でなお、、
二位争い??
(;'c')
けどそれが…現実。。
一年をかけて作り上げた
駅伝部の実力、、
有り得ない地力を携えて
本気で都大路を目指す…
その現実を目の当たりに
した瞬間でもある。。
こうなるともう…
目立たないのはムリ。
(`・ω・´)
その覚悟を決めたかは
わからんけど、
首脳陣からの指示は
明確に出されてて、、
「佐野ぉ!(; ・`v・´)
こっから先はもう
手加減無用だそうだ!」
「…へっ??(´゜n゜)」
「残り二キロ!(;'∀')
お前の好きなように
走っていいぞ!!」
「…ラッキー、(;'∀')
ありがとな放出!!」
「…行ったれ!(;v;)
ライバルの雄姿…
この目で見届けるのは
これが最後だろう、、」
「…ああ、(-v-)/
焼きつけとけや…」
スイッチ…(・.・;)
入ってしもたな、、
ただでさえ後半に強い
北摂の白兎の全力、、
河川敷の悪路にして
泉のラスト二キロの
ラップは…
3~4キロ 2分46秒…
4~5キロ 2分42秒…
(´゜д゜`)
断トツの区間賞にして
区間新のおまけを付けて
天下茶屋高校駅伝部…
総合2位、、
府大会進出決定。。
当たり前のように地区大会を
突破した天下茶屋。。
(`・v・´)
本番の府大会は二週間後。。
課題山積みのままだけど
どうするの??




