138 天下茶屋の得物
ついにスタートした
駅伝地方予選。
(。・ω・。)
1区 赤阪は如何に?
そして天下茶屋駅伝部は?
「いけぇ!赤阪ぁ!!」
<(`O´)>ノ
ワシは…叫んだ。
他の学校の連中もみんな
叫んでたと思う。。
だが多くの選手が
我関せずの中で赤阪は…
小さく手を上げた。
スタート直後で既に
先頭集団から遅れている
にも関わらず…
…余裕。(・c・;)
まだ何の問題もないと
言わんばかり。
第二集団の中でいい位置を
キープしている。。
ただこの第二集団の先頭を
走り選手はこれを
鬱陶しそうに見ている。
なんなんやろう??
(・.・;)
ワシのサポートに来てくれた
西中島に聞いてみると…
「…気付いた??(・v・)
アイツ随分と赤阪のこと
気になるようだな。。」
「…西中島…(;´・n・)
あの男を知ってるん??」
「…ああ。(-v-;)
ヤツは赤阪と同じ中学の
同期で河南というんだ。
けっこう速いぞ。。」
「…へぇ、(;´・ω・)
それが何で赤阪のことが
気になるんやろう??」
「…プライトが高いから。。
ずっと自分よりも遅かった
赤阪に風除けに使われる
のが不快なんだろう。。」
「…そうか…(;´・n・)
でもそれならば多分…」
やはり。(・.・;)
河南はスピードを上げて
先頭集団にまで迫った。
これに連れて第二集団は
大きくばらける。
後方に残された赤阪は
第三集団。。
13位集団に落ちたけど…
「理想…とまではいかんが
いい展開らしいぞ。。」
「…おいおい、(・.・;)
それが西中島の意見??
かなり遅れてるのに…」
「…俺じゃない。(-v-;)」
報告を受けた千林さんの
いわば…プロの意見だ。」
「…千林はん、(;´-ω-)
仕事サボって大丈夫??」
「…だがな。(;´・v・)
赤阪の一キロの通過は
3分20秒ジャスト。。
二キロ地点も予定通りに
通過する見込らしい。」
「…ほう。(・c・;)
けどそれなら理想では?
何が問題なん??」
「…予想してたより全体の
レベルが高いとか。。
(;´・ω・)
例年ならばこのペースで
13位集団なんて…」
「…たしかに、(・.・;)」
その通り。。
…赤阪の通過タイムは
去年のキャプテンよりも
僅かではあるが速い。。
それで…去年は7位。
むしろこのペースならば
それが例年通り。
(;´・n・)
なのに今年は…
理想的な気象条件もあって
レベルがかなり高い。
これは気になる…
けど実はそれ以上に気に
なっているのは、、
「…放出…(・n・;)
ようやってるよな、、
1キロごとのラップを
ラインで報告って…」
「ああ。(;´・v・)
これはバイクの免許を持つ
放出だけの特権だよ。」
「…けど…冷静でないと。。
レース展開に惑わされたら
間に合わんやろうから…」
「ああ。(´・v・)
これもまた一流ならではの
胆力なんだろうな。。」
「せやけどこれ…
本番では使われへん。。
そこどうすれば…」
「…それは…(-v-;)
俺たちに任せとけ。。
お前たち選手に負担は
かけさせないから…」
「…らしいな、(;´・c・)
ホンマに有り難い、、」
「…まぁ府大会だけの応援に
なったけどさ、(-v-)
みんな参加したいんだ。
お前たち…いや、、
俺たちはそれだけのこと
やってるんだよ。。」
「…何人ほど集まったん??」
「…陸上部OBが4人。。
天下茶屋の生徒が5人。。
府大会のコースを考えれば
この人数でも1キロごとに
人員配置できると思う。」
「…も少し増やさんと。(-u-)
女子もおるんやから一人で
何か所もカバーでけんど…」
「…もう少し集めるよ。。
中継所は俺らがカバー
するから心配するな。。」
「…ああ。(;´;ω;)
頼りにしとるから、、
必ず都大路に行くから…」
「…ああ。。(;´-v-)
一緒に行こうぜ。。」
そう…か。(;n;)
陸上部のOBも在校生も
みんなワシらのこと…
選手の裏でみんな…
ならばワシらは期待に、、
そんな時…
「赤阪が中間点を通過した…
5キロのラップは??」
「16分…40秒?(゜∀゜)
ここまで一秒もブレないて
アイツ…精密機械か??」
「…ホンマ凄い。(・.・;)
せやけど時計通りに走って
順位は13位集団のまま…」
「…そうだな。(;´・ω・)
先頭は一分以上も前方だ。
さすがに少し焦るが…」
「…ああ。(;´・ω・)
実際、赤坂の実力やったら
もう少し前でええのに…」
「だが…それが方針。。
100%レースを壊さないのが
最優先だからな。。」
その通りやけど…
(´・ω・`)
そのストレスを一番感じて
いるのは赤阪やと思う。。
おそらくまだ先頭集団は
視界に入ってるはず。。
疲労はあまりないはず。
追える手応えもあるはず。
そしてそのことを誰よりも
考えてるのはおそらく…
いわゆる首脳陣。。
千林さんとみなみで…
「…いい調子だな。。」
『おそらくこれで赤阪…
自信になった思います。
花の一区に余裕で通用する
ことを体感してこそ。。』
「…まったく、(;´・ω・)
アイツの持ちタイムなら
これくらい余裕だろ、、
もっとできるはずだぞ。」
『…けど赤阪には…(;'v')
きっとなかったんです。。
だから100%確実に…』
「…なるほど、(-v-;)
それは解る気がする。。
たしかにボクも…」
『…成功体験、(;´・v・)
それさえあれば赤阪は
もっと強くなる。。
今回でそれはできた…』
「だが…足りるか??
前方の集団からの脱落者を
まだあまり拾えてない。。
12位集団の先頭程度では
成功とは言えないぞ。」
『…もちろん。(`・v・)
もうすぐ赤阪がこの前を
通過ですからその時…』
「…そうか、ここ…(・v・;)
7キロ地点だったよな。」
『はい。(*^v^*)
余力充分の赤阪には…』
つまり通過時点で…
(・n・;)
赤阪が本番で走る予定の
残り3キロの地点で、、
仕掛を打つ心積もり??
(´゜д゜`)
ここまで…(;´・ω・)
周囲の動きに一切動じず
イーブンペースを守り
続けてきた赤阪。。
そのおかげもあってこの
12位集団は…安定。。
6キロ通過時点で未だに
10人近い大集団。。
これが…7キロ地点に
差し掛かってきた。
23分20秒ジャスト…
精密機械のような時計。
先頭との差は1分30秒。。
そこでみなみの激が…
『赤阪ぁ!!( `O´)ノ
遠慮なく飛ばせぇ!!』
「…へっ?(・.・;)」
『残り3キロや!( `v´)
こっからが赤阪千早の…
ホンマの駅伝やで!!』
「い…いいの??(;´・v・)」
『ああ。(;^v^)ノ
ここまで蓄えたストレス…
纏めて晴らして来い!』
「……応、(; ・`v・´)」
赤阪、、(・.・;)
コイツは素直やから…
クソがつくマジメやから…
しかも3キロだけなら
8分30秒台で走る実力者。
それが余力充分なら状態で
残り3キロならもう…
ギアが入るとその、、
「な…なんだ!?(゜Д゜)」
「ここからスパート??
にしても速すぎるぞ!?」
有り得ない、(・.・;)
ここまで愚直にペースを…
時速18キロを守り続けた男が
急にスピードアップ、、
時速20キロを上回ってきた、
( ;;゜Д゜;)
高校レベルではあり得ない
ペースチェンジ。
まともに巻き込まれたら…
確実に潰される。。
赤阪についていこうとした
ランナーたちは例外なく
そのペースを大きく乱して
余力を全て使い果たして
その周辺はまさに…
…地獄絵図、(;O;)ノ
顎が上がり足がもつれ、
潰されたランナーたちが
苦悶な顔で走り続ける。。
これが赤阪がこの一年の
努力で手に入れた…
強烈な得物。。
そして完全に集団を
突き放した赤阪が
早々に8キロ地点を通過、、
タイムは…26分15秒!?
( ゜Д゜)ノ
なんとこの一キロを
2分55秒でカバー!?
そして僅か1キロで
2人を抜かした赤阪の
目の前には大集団が、、
6位集団が迫って来た。
<`c´>ノ
ここから…
本領発揮です。
٩( 'ω' )و




