134 環境は整った
夏合宿を終えた駅伝部…
もう本番は直前です。。
「あれ??(・.・;)
この写真に泉は写って
ないみたい、、」
『…よう見てや…(-_-;)
ほら、ここに小さく…』
「…なんやかなぁ、、
他の家族はみんな前列で
バッチリやのにな。」
『…しゃぁないよ…
ノンちゃんは大事な時。
ウチの存在はまだ世間に
知らさん方がええ。。』
「…それより泉。(;'∀')
昨日は恵さんが大活躍
だったみたいだね。」
『…らしいな。(・v・;)
二軍中心だったとはいえ
まさかあのイングランドに
勝つとは思わなんだ。』
あの夏合宿を終えて
もう8月も末、、
大阪でも走り込みが
できる程度には涼しく
なってきている。。
ワシらも練習と休憩を
効率よく取れるように
なってきてるんや。。
泣いても笑ってももう
府予選まで…二か月。
兄貴たちの活躍の影で
悩みの多い泉のためにも
少しでもええ環境で
練習に励みたいところ。
なんやけど…
『ほら!(゜Д゜)ノ
それよりみんな…
練習再開やで、、』
「おう。(´・ω・`)
一人で準備してもうて
いつもスマンな。。」
『かまへんから。(;'∀')
それよりも休んでた分、
しっかり鍛えてや。』
「…けどなぁ…(;´・ω・)
むしろお前の方が負担が
大くなってないか?」
『…大丈夫。(;´・v・)
だってウチんできるのは
これくらいやから。。
少しは役に立たせてや…』
これが…最近の問題。。
練習の準備をみなみ一人が
行っているということ。
しかも最近、道具を使う
練習が増えたせいもあって
これがけっこう大変。。
さらにタイム測定やら
資料作成やらなんやかや…
けど選手に負担をかけたく
ないという理由で、
みなみはこれを一手に
引き受けてるんや。
この暑い中を、(;´・ω・)
心臓に不安のあるみなみに
これはさすがに…
せめて手伝ってくれる
人がいればええとは
思ってるんやけど、、
『…けどこれ、(;´・ω・)
そう簡単やないで。。』
「…というと??」
『…ただの用具係やない。
ある程度は陸上を知らな
難しい仕事も多いから。』
「まぁせやけど…(・c・)
とりあえず募集しよ。。
時間をかけて仕込めば
助けにはなるかと…」
『…そうもいかんやろう。
本番まであと二か月…
シロウトを育成しとる
時間も必要もない。。』
「…(;´・c・)」
そう…やな。(;´・ω・)
だってワシらは最長でも
あと4カ月で解散する
今年度限定の駅伝部。。
後輩にノウハウを引き継ぐ
必要はない駅伝部、、
あくまで…今回だけ。
来年度はない。。
今からマネージャー募集
なんてむしろ失礼なこと
かもしれん。(´・ω・`)
けどだからと言って
現状の問題がどうにか
なるわけでもない。
だっておそらくみなみ…
限界寸前。(゜c゜;)
顔色が相当にその…
一日も早く陸上を知る者の
手助けが欲しい。。
そんな中、新学期…
9月早々に駅伝部に有難い
来客があった。(。・ω・。)
「よ…よう、(;´・v・`)」
「あれ??西中島に南方。。
今日はまた何しに??」
「…噂に聞いたんだ。。
駅伝部が困ってるって…」
「今さらだけど俺たちで何か
役に立つのなら、、」
「…(´・ω・`)」
来てくれたのは…
元陸上部の西中島と南方。
【009など参照】
今、ワシらが求める最高の
条件を備えた男たち。。
だって二人とも高2秋まで
陸上部やった長距離選手。
5000mのベストタイムは
17分前後。(*´◒`*)
今の駅伝部の中で見れば
戦力としては物足りん。
けど…それでも当時の
天下茶屋ではワシの次に
速かったんや。。
それで駅伝部を作る際には
真っ先に誘ったけど、、
(;´・ω・)
歯科大志望の西中島には
受験勉強を理由に、、
足腰に故障のある南方には
それを理由に断られた。
けどワシはそれを…
人付き合いの下手な自分が
原因やと思ってた。
なのに…(´;c;)
とはいえ今の彼らは。。
残念ながら選手という
位置付ではない。
現役当時は55キロという
細身やった西中島は
受験勉強のストレスとか
その他諸々あって
今年の7月には最大…
24キロの増量。(゜Д゜)ノ
80キロ目前にまで
行ってしまったとか…
これはアカン、(;´・o・)
ってことで夏休みを機に
ランニングから再開。。
それで今は、、
「…だいたい…(;´・ω・)
70キロくらいかな。。」
「…何だかななぁ、(-ω-)
訳アリとはいえ夏休みの
間だけで10キロ減??」
「…まぁ増減が激しいとは
自分でも思う。(;´・v・)
最近は身体が軽くなって
少しはまともに走れる
ようにはなったが…」
「現役時代より15キロ増。
さすがに戦力にはなれん
ってことやな。。」
「…ああ。(;´-v-)
まぁ減量も兼ねて練習に
参加はしたいけど、、」
「それはええけど…(-_-メ)
あまり無理はするな。。
悪いけど駅伝部は当時の
陸上部とはチャウど…」
まぁ…そうやろ。
(。・ω・。)
170センチの70キロ。
デブではないとはいえ
ランナーの身体ではない。
ではもう一人は…
当時から体型のあまり
変わっていない西中島は
どうかと言うと、、
「やはり無理なんか。。
手術したヒザの完治は…」
「…ああ。(´・ω・)
日常生活に支障はないが
さすがに競技は…」
「じゃぁもう…(´・ω・)
練習でも走らんの??」
「…ジョグくらいならば
付き合いたいが、、
それが限界だと思う…」
「…そうか、(;´・ω・)」
「そんな顔するな。(;'∀')
俺はあくまで裏方をする
ために来たんだから…」
これが…南方。。
おそらく天下茶屋でも
指折りの人格者。。
陸上部が存続してたら
おそらくは主将になって
いたであろう人物。。
そんな彼が今…
ワシらの支えになろうと
してくれてる。。
…けど…
どうして??(´;ω;)
だって…ワシは陸上部で
孤立していた存在。。
ほとんど誰とも接点を
持ってなかったはず。。
少なくともワシは…
好かれてはなかったはず
やのに、、(;n;)/
「…前にも言ったろう、
俺たちはお前のことを
嫌いじゃない。。」
「むしろ…(*^v^*)
畏怖してたくらいさ。。
俺らの誰より速かった
天保山のことは…」
「…それに、(;´・v・)
俺にだって夢だったんだ。
けど現実にそんなこと…
口に出すのさえ憚られる
夢物語だろ??」
「けどもし叶うなら…
そりゃ関わりたいよ。。
役に立ちたいよ。。
だって俺たちだって…」
俺たちだって…
陸上選手。ランナー。
たかが高校陸上部員で
あってもそういう意識を
持つ者は少なくない。。
(`・ω・´)
そしてその意識が…
経験に基づいた知識ある
陸上選手の支えは、
素人のそれとは異なる。
…そりゃ受験生の事情も
あるから皆勤とまでは
いかん二人やけど…
実際…
9月からの駅伝部は
それまでと比較にさえ
ならんくらいに
スムーズに進んだ。
(。・ω・。)
みなみの負担も減って
万々歳ではあったん
やけど少々その…
「…待ってくれぇ、(;゜д゜)」
「おいおい。西中島…(^v^;)
もう置いてい行くぞ。
短距離選手の俺に負けて
どうするんだよ。。」
「そうだぞ。(*^c^*)
能勢はともかく俺なんか
まだ一年目の素人だぞ。」
「…というか浜寺ぁ、、
お前の減量のやり方を
教えてぇぇ、(;-Д-)ノ」
少々おふざけ込やけど
まぁ…ええか。
(。-ω-。)
環境は整ったから、、
そしてかつての力関係を
逆転させたワシらを
再認識で来たから。。
けどこれでワシらは…
選手にはもう言い訳を
する余地はない。。
本番まであとわずか…
(`・ω・´)
地方予選の10月17日まで
ついにあと…
一か月を切った。。
あとは本番を迎えるだけ。。
無謀だったはずの挑戦がもう少しで…
(`・ω・´)




