131 課題は100キロ
今回から暫く金曜日掲載とします。
夏合宿中ですが駅伝部は…
ボロボロです。。
「…なんだ??(´・ω・)
なぜギクシャクしてる?」
「実は昨日…(・_・;)
放出が膝をやりまして…」
「…それは聞いてる。(-_-)
けどなぜそれで放出の
顔が腫れる??(´・c・)」
「…それは、(-c-;)
まぁなんというか、、
泉の暴力壁というか…」
「あと天保山…(・n・;)
そろそろいつもの練習に
戻れそうなのか??」
「…戻れるような、、
まだ無理なような…」
合宿ももう残り二日。
(´-ω-`)
まともに練習できるのは
今日が最後。。
…というか明日は午前中に
合宿所を離れる予定。
…だって放出に夜の高速を
運転さしたら危ない。。
なのに駅伝部は…
ギクシャク、、
(;´-ω-`;)
放出の膝は問題ないみたい
やけど心の方は、、、
なぜか泉とは目を合わせて
ないようやし。(;´・ω・)
ワシも…相変わらず。。
(´・ω・`)
というか全力で走れる
下地が整ってない。
5キロを過ぎてからが
怖くて仕方ない。。
けどもう…時間がない。
ワシらの本番と言える
駅伝府予選まであと
3カ月を切ってる。
走力は…伸びてる。。
菅平合宿でそれなりの
練習はできた思う。。
府予選を戦える戦力が
あるやと問われれば、
ないと断言するほどの
弱小駅伝部やない。。
(; ・`n・´)
ならば…何が欲しい。
(・.・;)
ここで何を得られれば
ワシらは前を向ける。
そのあたりのことを
陸上専門記者は
考えられるわけで、
記者には記者なりの
やり方があるわけで…
「…仕方ない。(´-ω-`)
今日は予定変更だ。。
みんなペットボトルを
一本ずつ持て…」
「…分かりました。
今日は長い距離を
こなすんですな。。」
「難波は補給を頼む。
人数分以上のボトルと
軽食を準備しておけ。」
「…えっ、(´・c・`)
ボトルはみんなもって
走ってるのに??」
「今日はこのコース。
平坦で見渡しのいい
5キロちょうどの
周回コースを…」
「…はい。(・_・;)」
「途中で何度休んでも
かまわない。。
ただし脱落者を出さず
全員が集団となって…」
「…集団??(・.・;)
自分のペースでなく…」
「…20周してこい。」
「…へっ??(;゜△゜)」
「…たかが100キロ。。
芸能人ですら完走できる
中途半端な距離だ。
大したことないだろう。」
「…って、(゜Д゜)ノ
一日かければ楽勝ですが
ここは山道ですよ。。
夜は危ない、、」
「だから…日没までには
必ず帰って来い!!
絶対に脱落を出すな。
それが…課題だ。。」
「…(´・ω・`)」
それが課題。。
というかそれが…
今の駅伝部の必須。
狙いは…わかる。
(`・ω・´)
目標に団結すること。
自分のできることと
仲間の存在を
改めて見据えること。
平坦なコースであれば
ケガの心配は少ない。。
ただワシらは長距離の
専門家とはいえ…
一日に練習で走る
距離は最長でも精々…
…40~50キロ。。
それ以上は経験がない
未知の領域。
まして見知らぬ山道で
未知の倍の距離を…
(´・ω・`)
…時刻は朝8時過ぎ。
日没までおよそ10時間。
休憩時間を考えれば
ギリギリ間に合うか
間に合わないか。。
これを成し遂げたら
おそらく…
自信になる。
ただし失敗した時は
きっと、、
ならば…(・_・;)
「……急ぐど、、
今すぐに走り出す。
みんなええな、、」
「おいおい天保山。。
(´゜д゜`)
お前が言うのか??
なぜ急に主将みたいな
ことになって…」
「そ…そんなんええから…
(;´・ω・)
今はワシが引っ張って
行くから皆その…」
「…何を言ってるの??
(・_・;)」
「ええから!!(゜Д゜)ノ
今日は皆で100キロ…
成し遂げるから!!」
「…マジ??(;・c・;)」
大マジです。(;`・ω・)
たかが100キロ…
素人の芸能人が企画で
完走できる距離。。
…たまに出てくる
おっさんも学生の頃、
遊び半分で歩ききった
程度の簡単な距離。。
…けど…時間は有限。
日暮れまでに終えねば
守ってくれる人も
監視も何もない。。
こんなことならもっと
早起きしとけば。。
(´・ω・`)
など後悔は先立たず。。
…進むしかない。
(´・c・`)
練習にすらならない
1キロ5分少々の
スローペースを保ち…
ゆっくりゆっくり、、
(;`・ω・)
あくびが出る退屈も
慌てず焦らず
一切疲れを残さず…
それでも僅か二周…
10キロも過ぎれば
汗が噴き出す猛暑。。
(・_・;)
改めてみなみの用意して
くれた給水を取る。。
しかし、(;´・c・)
「…ぶはっ!?(;=Д=)」
「焦るな天保山!!
給水を取る時は息を
整えて!!(゜Д゜;)」
「ど…どうやって??」
「まず吸水口を絞れ!!
一度に取る水が多いと
陸でも溺れるぞ!!」
放出の指示が飛ぶ。
(;´・ω・)
考えてみたらワシらは
走りながらの給水すら
経験のない未熟者。。
こんな当たり前のことで
さえペースが乱れる。。
(;´・c;)
走り始めて二時間弱。
ようやく20キロ地点を
通過した。。
まだ…脱落はいない。
心配されていた放出や
遥の故障も大丈夫。
このペースならワシの
ランナーズハイも出ない。
しかし…(;´・ω・)
ペースが遅すぎる??
脚がダルくて仕方ない。
…焦れた感がある。。
心が乱れているのかも
しれん。。
一方で、(´・ω・`)
遥と赤阪は好調。。
一定を刻める赤阪と、
本来のスピードに近い
二人には意外にしっくり
来ているみたい。
人それぞれ。。
ここをチームとして
どう合わせるかは…
主将の仕事。(。・ω・。)
いやそれこそが…
「代わるぞ天保山…」
「…放出??(/・ω・)/
ペースを作るのは
ワシの仕事やで。。」
「…後ろに下がれ。。
先頭は消耗するから…
少しは俺に任せろ。。」
「…せやけど…(゜Д゜;)」
「…主将だからだろ??
なら後ろから…
もっと全体を見ろって。」
「…へっ??(・.・;)」
ワシは言われるままに
下がってみた。
全体を見渡してみた。
ワシは…(;´・ω・)
あかんのかな??
皆の走りを後ろから
眺めて考える。。
チーム全体を見据える。
そんなことさえ…
空を見上げてみる。
風の向き…
雲の流れ、、
長い距離を走るには
大事な気象条件。。
そんなことさえ今の
ワシは忘れて…
(・_・;)
7周目を終えた。
ここからはキックスが
先頭に立つ。。
陸上初心者に細かな
ペース配分はムリ。
だから…泉が横につく。
こういう非日常の場面で
ペース配分できない者に
本番でのレース展開など
語りようがない。
そしてスタートから
3時間半…(・_・;)
40キロ経過。。
普段の練習であれば
長くてもそろそろ…
けど今日はここから。
やけど、、
「よ…良し。。(゜Д゜;)
あと一周したら…
休憩する。。」
「…へっ??(;'∀')」
独断と偏見。。
ワシは…
誰の意見もいれずに
ペースを定めた。。
100キロという距離。。
私も経験ありますが、
丸一日かけて歩くなら簡単でした。
けど10時間ほどで走り切るには
相当に厳しい距離です。
日常の練習には組み込めません。。




