表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
131/240

130 悔しい

夏合宿中。。


練習中に倒れた昇は…


凹んでます。。


「…参ったな。。(;´-ω-)

 天保山のヤツあそこまで

 ヘコんでるとは。。」

「…重症ですか、(・n・;)

 怪獣みたいな泣き声が

 聞こえましたけど、、」


「…そう言ってやるな。。

 アイツが感情を出すなんて

 滅多にないことだぞ。」

「…だしかに…(・_・;)」



『…面倒臭いヤツやな。。

 でけんことはでけんねんから

 無理せんでもええのに…』

「…佐野が言うな。(´-ω-)

 全力を出せない不条理を

 お前だってわからない

 わけではないだろう??」


『…そりゃまぁ…(´-ω-`)

 放出ほどやないやろけど、』

「…ったく、(・n・;)

 ウチの駅伝部は不条理な

 ヤツが多すぎる。。」


『…放出ワレが言うな。(゜n゜)ノ』

「…たしかに、(-v-;)

 けどウチは乗り越えるべき

 課題が多すぎるよ。。」



 …放出の言う通り。

 (´・ω・`)


 ウチの駅伝部は色々と

 全力を出しきれない者が

 多すぎる。。


 全員が全力を出しきれても

 なお難しいあろう大目標。


 都大路を掲げた駅伝部。。


 なのに主将でエースで

 言いだしっぺである

 ワシが…メンタル不良。

 (;n;)


 その背徳がどういうもので

 あるのかはもしかしたら…


 器用な人間には理解でけん

 モノなのかもしれん。


 

 けど…せやからと言って

 ワシは駅伝部を辞めるって

 わけにはいかん。。


 ではどうするかというと…



「…天保山を…(・_・;)

 5キロ区間限定に??」

「…そうだ。。(;´・ω・)

 今のところ天保山は

 5キロまでならギリギリ

 力を制御できている。

 それ以内の距離であれば

 なんとかなるかと…」


「……なりますか??

 アイツは5000m走でも

 ランナーズハイを

 発動していますけど…」

「…だが…(;´・ω・)

 他に方法がないんだ。。

 天保山は降ろせないし、

 本人もそれは望むまい。」


「…では具体的には…」

「…(;´・ω・)」



 というわけで、、


 翌日からは泉と浜寺が

 8キロ区間の練習に

 追加された。。

 (;´・ω・)


 浜寺は本音では少々

 複雑みたいやけど…


 結果オーライでもある。


 あえて顔には出さへん

 かったらしい。。


 対してワシは…

 全体練習から外れて

 軽いジョグだけ。。

 (;;´・ω・;)


 立ち直るまでは全力を

 引き出すことさえ

 禁じられてしもうた。


 合宿まで来て…

 やっぱり一人ぼっち。。

 (;n;)/


 昨日から誰とも口を

 きいてへんかもしれん。


 頼るべき仲間の練習を

 見守ることだけ、、



 今は気楽に行けばいい。


 それは理解する。

 いや…

 理解しようとしてる。


 けど今のワシにとって

 一番辛いのもまた…


 その一言。(´・ω・`)


 気楽に行け。

 ドンマイ。

 力を抜けばいい。


 何も考えない人なら

 簡単に口にできる

 慰めの言葉を…


 駅伝部の仲間たちは

 かけてくれない。。



 おそらく連中も…

 そう言いたいと思う。


 そう言えばとりあえず

 連中は心の重荷から

 少しは解放される思う。

 (´・ω・`)


 けど連中は…

 仲間たちはまぁ漏れなく

 ワシに負けんくらいに


 不器用な御仁ばかり。。

 (´;д;`)


 自分の言いたいこと…


 自分が楽になるために

 言いたくても

 言うべきでないこと…


 そんな自分勝手を

 口にしない連中ばかり。 


 

 それが有難い一方で…

 心苦しい。。



 ワシは…何をしてる??


 自分のため皆のため…

 誰よりも真摯にあるべき

 ワシはなぜ今になって

 この為体ていたらくに堕ちた??


 口惜しい。(;_;)ノ



 …あれから数日。。


 今日もまた長距離走に

 向かう四人をただ

 見送るしかでけへん。


 しかも連中はここにきて

 平坦なコースのみを

 走ることになっている。


 ワシが抜けたせいもあり、

 坂道練習を仕込むべき

 選手がいなくなったから。

 

 せっかく菅平高原に来て

 残り数日と言うのに…

 (´・ω・`)



 相変わらず連中は誰も

 何も言うてはくれん。。


 けど…

 その空気は伝番してる。


 連中は…必死。。


 でける範囲ででけること

 歯を食いしばって、、


 ワシの負担を少しでも

 減らそうとそれこそ

 死にもの狂いで、、


 ワシが軽いジョグで

 茶を濁してる間に…


 毎日限界まで走り込みを

 続けているんや。。

 (´;ω;`)



 ならばワシは…

 立ち直らなあかん。。


 どんなに辛くても今は…

 焦ったらあかん。


 前進せなあかん。。



 長距離走に行っていた

 エース候補の連中が

 戻ってきた。。


 今は頼れる仲間に

 任せてええから…


 ってあれれ??

 (´・ω・`)



「…放出は??(・_・;)」

『ああ。(;´^ω^`)

 先にゴールしとると

 思うけど、、』


「…どういうこと??

 なんで泉とキックスと

 浜寺の三人だけ??」

『アイツここしばらく

 調子がええらしいんや。

 (´-v-`)

 ウチらも追っかけたけど

 独走されてもうて…』


「…ということは…

 誰も放出を見てなかった

 ということ??」

『…えっ??(・.・;)』



 真っ青になった泉が

 コースを逆走しようと

 したところ、、


 放出が戻ってきた。

 (・n・;)

 けど…その足は…



「…ああ。(;;´・v・;)

 ちょっと調子に乗り

 すぎたようだ。。」

「…って…(・.・;)

 どういうこと??」


「…ちょっと膝、(;^c^)

 抜けちまったようだ。。

 まぁ症状は軽そうだから

 心配は要らないよ…」

「ほ…ホンマ??(゜Д゜;)」



『…それやったらワレ…

 <(`^´)>

 なんで隠れた??

 コース上に残ってたら

 ウチ等が抱えて帰って

 やったのに。。』

「……そうはいかんよ。。

 俺のせいで…(-v-)/

 佐野たちの練習まで

 妨げるわけには

 いかんだろう??」


『あ…アホが!!(゜Д゜;)

 ワレ自分が何言うとるか

 わかって、、』

「…えっ??(´・c・)」



 今度は放出が…

 シバかれた。(*・・ノ)


 そして…

 泣き付かれた。。



 どんだけ心配かける??


 いや…なぜ…

 心配させてくれない??


 …仲間のはず。。

 …同士のはず。。


 ならばなぜ…

 自分一人で背負う??


 その苦難を自分に

 分けてくれない??



 ワシは…(´・ω・`)

 自分に言われている

 ような気になった。。


 そして…

 第三者の目で見れば

 よくわかった。。


 責任を一身に背負うな。


 仲間を頼れ。

 その上で自分のできる

 範囲を粛々と懸命に…



 合宿終了まであと二日。


 明後日の午前にはこの

 菅平ともお別れ。。


 ワシらはここで…

 何を学べたのやろうか。





全力を尽くせない蟠り、、


これに打ち勝たない限り駅伝部は

前に進まないと思います。



なお来週から 空を飛ぶ を再開します。


それにより次回から都大路は金曜日に移動。

次回は7月27日11時の予定です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ