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012 コーチになりたい…難波みなみの場合

駅伝部の選手は二人に増えたけど…

選手以外にも足りないモノはたくさんあるようで…


「なぁみなみ。ホンマになんとかなるんか?」

『何が??』

「赤阪のことや。あいつを戦力にする方法を聞いとる。。」

『それは…今から考える。』


「なんやそれ??無責任な小説家みたいなこと言うな!!」

『大丈夫。絶対に次回までになんとかするから…』

「…次回って…なんやねん!??」



 …どうやら大した策はないみたいや。。

 勢いだけでモノを決めてしまう…それがみなみの短所。


 けど、その短所おかげで駅伝部ができて部員も入った。

 【短所の裏返しは長所】とは上手く言ったもの。


 もっとも大抵の短所は克服すべきなんやけど…



「それより気になってたんやが…コーチはどうする??

 部員が揃っても指導者がおらな話にならんど。」

『コーチは…ウチがやる。。』


「はぁ!?なんやそれ??無責任にもほどがあるど!!」

『ええやろ、それぐらいやらせぃや。

 赤阪をアスリートにすることを思うたら…

 ウチが指導者するぐらいドってことないなろ!?』


 

 …滅茶苦茶の上に支離滅裂や。


 ど素人の指導者で都大路を目指すなんて…

 寝言にもほどがある。


 …せやけど寝言をここまではっきり言えるか??

 何か勝算があるんかも??


 

「それはそうと、その机の上の…なんやねん??」

『あぁこれか??まぁ見てもええで。』

「…ってこれ全部…」

『せや。陸上競技の本や。図書室で借りてきた。』


「お前まさか…これ読んでコーチする気か??」

『…あかんか??』

「あかんことはないけど…無茶苦茶やでホンマ。」


『心配すな。三日で全部読み上げたるから。』

「三日??じゃあ明日はどうするんや??」

『…普段通りの練習しとき。

 赤阪がおるから、何とかなるやろう??』

 


 …まぁ何とかはなるけど…大丈夫か??


 それより本を読んでコーチなんかできるんか??

 …相変わらず支離滅裂な迷コーチやで。。


 …それに赤阪と二人の練習には問題がある。。

 ペース走は二人でできるけど…


 スピードを増す練習は厳しい。。


 赤阪は速いペースを作るのが苦手やから…

 何とかスプリントのあるヤツを誘わんとあかん。。



 そして翌日…赤阪と二人で練習場に行く。


 とりあえずまだグラウンドは取り壊されていない。

 …今日は立ち入りも自由のようや。


 …最初はペース走。

 ゆっくりと長い距離を走って体を温める。

 赤阪はこの練習パートナーとしては適任や。。


 …けどこの先はそうはいかん。

 スピード練習では、スプリント力のある相手と

 競争する方がええのやけど…


 …赤阪にそれを望むのは酷やろうな。



 けど…グラウンドには先客がいたんや。


 ワシの望んだスプリント力…

 いや…それ以上の力量を持つ先客が。。



 陸上部短距離2年生。能勢豊のせゆたか

 

 今年度男子400m…インターハイ出場。。




400mって長いと思う人もいるでしょうけど…

陸上競技では短距離走です。。


スプリンターなんて使えるのかな??

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