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128 止まるという選択は…

合宿も中盤。(*´ω`*)

浜寺もなんとか復活。。


けど悩める主人公にはもっと

深刻な問題が、、

『おらぁ!もっと走り込め!!』

「…きっつぅ、、(´゜д゜`)

 昨日からずっと一日中走り込み

 ばかりやなんて、、」


『明日はオフやで!!

 だから今日一日は思いっきり

 身体をイジメとけ!!』

「…オフって何するのぉ??

 この近所なにもないよぉ…

 ( ;∀;)、、」



 かれこれ合宿は5日目。


 個別の練習は続けながらも

 さらに長い距離の走り込みを

 加えるという日々を過ごす

 我が駅伝部。(;´・O・)


 身体…ボロボロです。。


 それは練習量の問題もある

 けど他にも色々その…

 (;´・ω・)



 まず昨日から…

 千林さんが来てまへん。


 同支社大ラグビー部が

 協力してくれたおかげで

 最初の頃は調子の良かった

 取材の仕事やけど…


 さすがにネタ切れ。。

 (-_-)/


 昨日からは他校の取材も

 命じられたらしくて、

 こちらには顔を出せない

 って次第やから、、


 久々にみなみコーチが

 気合充分です。。(-_-メ)


 このコーチ、、

 細かいこと知りません。


 とにかく走らせます。

 (@_@;)

 休み休みとか甘いこと

 絶対にさせません。


 これに加えて…



『…なんや。(;´・ω・)

 昇は他の者より疲れが

 溜まってるやない??』

「…そうなんよ。。

 みんなより息が切れる

 のが早いというか…」


『…原因は分かる??』

「千林さんの分析やから

 ホンマかウソかは

 何とも言えんけどな…」



 おそらくその原因は…

 高地やからとか。(・.・;)


 標高の高いこの地では

 わずかではあるけど…


 空気が薄い。(-_-;)


 それが身体の大きな…

 燃焼効率の悪いワシには

 負担になってるみたい。


 練習後の回復具合が

 思わしくないんや。。

 (・_・;)



 しかもワシの走りは

 ランナーズハイを利用した

 体力を限界まで使うモノ。


 元より短期間での回復は

 期待できないタイプ。


 せやけど…



「とりあえず…(-c-;)

 今日一日なら多少は

 無理してみるよ。。」

『…ホンマに大丈夫か??

 午後も結構走り込むで。。』


「…けど明日はオフやから…

 どうせやることもないから

 きっと回復できる。。」

『…明日は勉強の日やで…』



 …忘れてました、(;n;)


 だってワシらは高校生。

 しかも三年生。。


 宿題だけやってても

 全然足らん。。(;´・ω・)


 …今日は目一杯に走って

 明日は目一杯に勉強。。


 そういう年代やから

 主将としては…



「…昼からも持久走!

 1周1キロの周回で

 目一杯まで行くど!!」

「…イヤやなぁ…(-v-;)」


「明日は宿題やど!!

 負けたヤツは倍増!!」

「宿題いやぁ!!(;O;)」



 というわけで…

 疲れた体にムチ打って

 目一杯の走り込み。。


 最初は軽いペース走の

 予定やったけど…


 次第にハイペースに。

 本番さながら様相。。


 すると6キロ地点で…

 みなみから更なる

 ペースアップの指示。


 ここからは…全力。

 残り3キロのガチンコ。

 (`・ω・´)

 


 先頭には放出。。

 一瞬のペースアップ。


 二番手には…

 キックスがつけた。

 こいつの反応速度は

 素人のそれやない。。


 ワシは三番手。

 (;´・ω・)

 すぐ後ろにはワシを

 風除けにする泉。。


 さらにその後ろに

 赤阪がついてる。。

 


 ここは…

 抜いたらあかん。。


 8キロ区間を予定する

 ワシにすればこれは

 恵まれ過ぎた練習。。


 本番を想定するに

 充分すぎる。(`・ω・)


 この疲れた状態で

 ギアを上げれば

 きっとワシは…



 …来た。(`・c・)


 …ランナーズハイ。

 ワシ独自の無敵モード。


 最近はかなり自分で調整

 できるようになったけど

 ここから先は自分でも

 限界が見えない。。


 そしてこうなれば…

 自惚れでもなんでもなく

 ワシは…


 誰よりも速い。。



 意識よりも先に

 体が動く。。

 僅か一歩の踏み出しで…


 赤阪が落ちた。

 (`・ω・´)


 そして泉を連れたまま

 すぐ目の前を走る

 キックスの背中を捕える。


 驚いた表情…

 まるで反応できない。。


 彼が陸上初心者である

 のを差し引いてもこれは

 おそらく…


 ワシの実力。。

 (; ・`O・´)


 二番手を走るキックスを

 一気にかわすと…


 泉が落ちた。。

 

 これで単独二位…

 先頭の放出は目の前。。



 身体は…

 いつになく軽い。。


 視界はボヤケテるけど

 その背中は目の前…

 問題はない。。 


 ラスト一周直前。。

 一気に放出をかわす。


 独走態勢に入って

 さらに半周。。


 フィニッシュまであと

 500mなんやけど…



 何があった??

 (・_・;)


 いつまで経っても

 ゴールが見えない。

 

 というか…

 視界がおかしい。

 (;・.・;;)


 あれ??

 あれ???


 昇…昇って???



 呼びかけるのは…


 みさき叔母ちゃん??

 ( ゜Д゜)

 死んだはずの叔母ちゃん

 がなんで???


 いや…違う。。


 誰が何を必死に

 叫んでるの???



 ・・・・・・



 気が付いたらワシは…

 寝かされてた。。

 (・.・;)


 すぐ近くにラグビーの

 合宿所があったから…


 AEDが備え付けてた

 から何事もなかった

 かのようやけど…


 それがなかったら

 もしかしたら、、

 (;c;)/~~~



 起き上がったワシは

 みなみに…


 …シバかれた、(-c-)/


 けどその直後に…

 抱きつかれた。。

 (#・c・#)


 何を心配かけてくれ

 とんのやと、、


 そりゃ…

 みなみが命に敏感なのは

 ワシが一番理解する。


 コイツにその現実を

 見せたくもない。。


 けど…(´;ω;`)


 

 ワシ自身も薄々は

 感じていたリスク、、


 このままの調子で

 走り続ければ、、


 限界を超えた先に…

 その危険は存在する。


 限界を超えてなお、

 自分の意思では

 止まるこのできない

 のはもはや…


 スポーツやない。。

 (´・n・`)


 ただの…狂気、、



 幸か不幸か…


 ワシはそれをできる

 珍しい体質を

 持ってしもうとる。


 命を削って一秒を

 削り出す走りを

 選択できる、、



 ワシは…

 どうするべきか、

 (´・ω・)


 頭の悪いワシには

 理解不能かもしらん。


 けど…


 一度走り出せばもう

 止まるという選択肢は

 とりえへん。。


 仲間とともに戦う以上…


 その足を止めるという

 無責任は有り得ん、、


 ならばもし止まれる

 地点があるならば。。



 ワシにとって…

 いやワシらにとって

 もうその選択は…


 ないのかもしれん。。



行くも地獄、退くも地獄。

(ㆀ˘・з・˘)


厳しい道を選んだ者にはもはや

宿命とも言える構図です。。

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