122 雨宿りの要らない…
雨宿りから始まった
駅伝部員たちの身の上話。
とりあえず今回で完結です。
『みなみ先輩が…倒れた??』
「…ああ。(´・ω・`)
中三の春頃やったと思うけど、
ある日の練習中に突然…」
『なぜですか!?(; ・`д・´)
あんな元気そうな先輩がなぜ…』
「まぁその…何というか…」
「…もしかして…
それは難波の心臓のこと??」
「…そうか。。(;´・ω・)
赤阪たちは知ってたよな。。」
忘れてたわけやないけど…
(;´・ω・)
みなみの心病気はまだ一部にしか
知られていなかったこと。。
というか哀しいことは言いたく
なかったからやけど…
ワシも詳しく知らんからやけど…
ここはワシもその…(´・ω・)
全てを語りたい心持ちやけど…
「……さっき言うたけど…
みなみは叔母ちゃんの連れ子…」
「…だから??(´・ω・`)」
「実父とは…死別、、(;´・ω・)」
「おいおいまさかそれって…」
「まぁワシも詳しくは知らんが…」
「そういう…ことか、(;´・c・)」
そういうこと。。
つまり病名を一言で言えば…
…遺伝病。(;_;)
心臓病を持っていたみなみの
実の父親は…
25歳という若さで病死。(._.)
その後にその同級生でもあった
ワシのオッちゃんと縁あって…
義理の父娘になった。。
(・_・;)
とはいえみなみは実父と
同じ病を引き継いでいたんや、、
だからその…(;´・ω・)
一言では言えんことなわけで…
『じゃぁまさか…(;c;)
みなみ先輩はみなみ先輩は…』
「…それはない、、(・_・;)
長生きはムリらしいけど
ムリさえせねばそれなりに…」
『…それなりって??(;´・ω・)』
「まぁ60年か70年か…
もしかしたらそれ以上かも。。」
『……充分では??(・_・;)』
「まぁ・その…
100まではムリらしいとやら、、」
…てな感じ、、((+_+))
ワシが聞く限りではみなみは
天寿を全うできるとか…
というか日本人は長生きすぎる
から問題があるようなその…
まぁそれはともかく、、
ムリをできなくなったみなみは
せっかく手に入れかけた夢…
アスリートになるという目標を
失うてしもうた…(:_;)
引退を待たずに中学三年の春、
退部届を出してケジメをつけて
自からその道を閉ざした。。
つまりみなみは…
形になりかけた目標を、、
走ることを…(;´・ω・)
捨ててしもたってこと。。
けど高校生にしてその辛さを
本当の意味で理解できる人間は
そう多くはないはず。。
けど…ここではその…
(;´・ω・)
「…なんだよ…(;c;)
だから難波はあの時あんなこと…」
【011など参照…】
「そういうことや。。(・_・;)
みなみにとっては初めての夢…
諦めたわけやからな。。
煮え切らん態度は嫌うみたい…」
「それは…病気と関係あるのか??
ノンビリと生きてはいられない
気質になってはいないか??」
「…あるかもしれん、、(´・ω・)
持病のことはようわからんけど
アイツは両親ともに短命…
どこか人生を焦っているとこは
あるようには思う。。。」
「まぁ…気持ちは分かるが、、」
「そうやな、、(´・ω・`)
放出にはわかるんやろうな。。」
「…ワカリマス。。(;´;ω;)
日本人ハ命ニノンビリ過ギ…
モット真剣ニ生キルベキデス。」
「…はい、、(;´・c・)」
なんか申し訳ありません、、
(;´・ω・)
けどまったく以てその通り。
当然のことながら…
命は有限。
選手生命も有限。
できることなど知れている。
だから自らを短命と意識してる
みなみはワシらよりも焦り…
真剣に生きたいんやと思う。。
けど自分ではできないこと
だってあるはず。。
アスリートを夢見たことのある
人間がもしその思いを
叶えられないのだとしたら…
『託す…繋ぐということか。。』
「…泉の言う通りかも…(;´・ω・)
正直ワシもそこまで考えたこと
ないし、みなみのこと…」
『ならば聞くが…(`・ω・)
天保山はなぜ天下茶屋に??』
「…いや…(・.・;)
別に対した理由は、、」
『せやかて天保山はけっこうな
優等生なはずやで、、
公立の進学校にも行けた男が
理由もなく場末の私学にか??』
「…かなんなぁ、、((+c+))
まぁ頭の良さではどう考えても
ワシは泉に敵わんけど…」
さすがに…泉は鋭い。。
(`・ω・´)
ワケ合って場末の私学に進学。
目立たないよう定期試験でさえ
好成績を取らないようにして
いるとはいえやはり…
その地頭は鋭敏そのもの。。
場末の私学の優等生程度では
隠し事さえ通せない。。
だってワシが天下茶屋高校を
選んだ理由は…(;´・ω・)
みなみを放っておけんから、、
目標を失った後のみなみの
落ち込んだ姿がまるで
あの頃のように見えたから。
せやからワシは…(._.)
まぁ…(-_-メ)
実際にはそこまでの心配は
要らんかったようで…
みなみは帰宅部ながら普通に
高校生活をできてはいた。
けど…何かが虚ろ。。
少なくともワシにだけは
そんな風に映ってたと思う。。
だからワシはそれなりに真剣に
陸上に打ち込んでたけど…
(´・ω・`)
みなみの分までとは思っては
いたけれど、、
「なんか…分かる気がする、、
天保山がなぜ陸上部の中で
ずっと孤独を貫いたか…」
「…そんなんでは…(;´・ω・)
ワシはただ不器用やから
仲間ができんかっただけで…」
「…難波のため、(;´・v・)
自分よりもアイツのことを
第一に考えた不器用なお前は
自分だけが幸せにはなれん。
いや…拒絶したんじゃないか?」
「……かもしれん、(/ω;\)
自分より仲間を大事にする
滅私奉公の能勢の目から見れば
ワシは…そう見えるんやな、、」
「…けどそれが行き過ぎて…
けっこう苦労したとか??」
「…たしかに…(/;ω;\)
伸び悩んだときとかも誰にも
相談でけんとかあって…
ホンマ…本音では、、」
「…だから結局は…(-v-;)
仲間を求めて今に至る、、
ってとこなんかな…」
「…かもしれん。。(-c-)
陸上部が解散してしもて…
本当に走る場所を失うて初めて
自分の本音に気付いたかも…」
「やろうな…(;´・v・)
その気持ちはようわかる。。」
「…やろうな。(;´・ー・)
そこは浜寺以外にはわからん
心持ちかもしれんな。。」
こうしワシの話はその…
しばらくの沈黙になってしもうた、、
けど何か閊えがとれたようで…
心を覆っていた闇のようなものが
薄くなったようで。。。
ここからオチに持って行こうと
思うてたのに、、(;;´・ω・;)
「わっ、もうこんな時間!??」
「はよ戻らんと難波が心配してる…」
「急げぇ!!<`ヘ´>
アイツを怒らしたりしたらその…
色々と拙いからな!!」
「…おいおい、待てって…(・_・;)
せめてオチくらい語らせて…」
まぁ…ええけど、、(:c;)
そんなワシの気持ちと同じように
雨も止んで雲も晴れて…
もう雨宿りは不要やから。。
けど考えてみれば…
ワシは…いやワシらはこんなにも
語りたくないはずの過去を
さらけ出せたんやろうか…
その答えはキックスの言う
仲間・戦友なのやろうか??
ならばワシには今
雨宿りの要らない道を、、
陽の当たる道を歩める仲間が
できたのかもしれん。。
始めて得られた本当の仲間。
自分の幸せを拒んでいた箍が
外れたであろう瞬間、、
これからが本当の意味での
勝負なのかもしれません。。
(*'ω'*)
てなわけでまたしばらく休載します。
駅伝本番までイベントが後二つほどあるのですが
夏合宿の案が纏まってないんです、、(^^;
もう一本の連載が一段落(春高終了後)あたりに
また再開すると思いますのでお待ちください。




