121 酷い話やな…
暴走車に撥ねられた昇…
ようやく目覚めた彼が直面した
不幸とは、、(;_:)
「それで…(・.・;)
天保山はその後のことは…」
「だから…覚えてない。。(;´・ω・)
ただ二日後にワシが目覚めた時…
また別の違和感はあったんや。」
「…二日もたって…
…別の違和感??(´・ω・`)」
「だってワシは二日も寝てたた
自覚なかったから…
せやのに目覚めた時に病室に
オカン一人だけやって…」
「一人だけって…(;´・ω・)
他の人はどうしたんや??」
「………葬儀、、(._.)」
「…やっぱり…(;_:)
亡くならはったんやな。。」
「…。。(/ω;\)
ワシなんかを庇って……」
即死…やったらしい。(;_:)
幼いみなみはその遺体すら
見せてもらえんかった。。
血も繋がらん出会って一年の
子供を助けるために…
ワシは…(-_-;)
取り返しのつかんことを
したんや思ってる。。
けど…(;_:)
本当に辛いのはその後。。
ウチの両親は…
あの時なぜ昇の近くに自分が
いなかったと自身を責め、
やがてオッちゃんとも
疎遠になってしまい…
みさき叔母ちゃんの親族は
みなみを引き取ると騒ぎ立て…
ショックを受けたおバアは
その半年後に亡くなり…
オッちゃんと二人きりで
暮らすことになったみなみは…
心を閉ざしてしもうた、(;_:)
口には出さんけどワシのことは
あからさまに避けて…
多分…恨んでたんや思う。。
…事故や事件で突然大事な人を
失った場合の周囲の不幸は、
単純に一人の人間を失くした
場合とは大きさが違う。。
ましてみさき叔母ちゃんという
誰からも愛され大事に思われる
善人を失ったこと…
一人分の哀しみでは済まない。
やはりあの時…
死ぬべきはワシやった。。
子供心にそう思ったワシもまた
強く心を閉ざした。(;c:)
けどもちろんそんなこと…
誰も望んではない。。
みさき叔母ちゃんかって…
命に代えてまで救ったワシが
そんなことではアカン。。
まして娘のみなみを始め
みんなが不幸になるなんて…
死んでも死に切れんと思う。。
(´・ω・`)
けど…それが現実。。
頭では分かっていても
心は立ち直れない。。
まして…
右腕に残った後遺症のせいで
少年野球を辞めることになり、
傷だらけの見た目のせいで
新たな仲間も友達もできなかった
ワシにとっては…
その切っ掛けさえなかった。。
(´;ω;`)
「…酷い話やな…(._.)」
「…やとは思うけど。。(;_:)
それでもワシはマシやから…
亡くなった叔母ちゃんや、
みなみやオッちゃんよりは…」
「…それで…(´;ω;)
天保山がずっと孤独に苦しんで
きた理由はそれかもな、、」
「…かもしれん、(/ω・\)
ワシはどこかで自分は一生
表に出れんと思てたと。。」
「…けどそんな天保山がなぜ
中学では陸上部に??(・_・;)
仲間と関わること自体を
望んでないようやったのに。」
「…それは…(・_・;)
みなみに誘われたから……」
「難波が??(・c・;)
だって心を閉ざしてたって…」
「…言うても…三年や。(-v-;)
アイツ自身もワシのことは
気にかけてくれてたし…」
「…そうやな。。(・v・;)
難波が心を閉ざしてるうちは
天保山の性格としては…」
「…たしかに助かった。(:_;)
おかげでみなみとの関係も
元に戻って行けたし、、」
実際…助かったとは思う。
(´・ω・`)
みなみとは小学校は違ったから
避けられたのかもしれんけど、
中学からは同じ校区。。
互いを避けられんのなら
仲違いだけは…
けど…ワシからは言いだせん。
謝るのも筋が違う。。
せやからワシが気を使わず
みなみと一緒にいられること…
その場を確保で来たことは
ワシにとってこの上なく
有難いことであったと思う。。
とはいえ…(´・ω・)
そこは大阪下町の公立中学。
陸上部といってもまぁ…
普通はロクなもんではない。。
試合に出られるのはいわゆる
部を仕切るグループ連中。。
みなみやワシのような
人付き合いさえでけん連中は
いわゆる花形でない種目の
補欠扱いにされる。。
(;´・ω・)
大柄で野球経験者のワシは
砲丸投げで頑張れたけど…
みなみはそうはいかん。
(・_・;)
せやからワシはみなみに
付き合って…
練習とは別に走り込んだ。。
やがてワシは…
みなみと付き合えることに
喜びを覚えたワシは…
走ること…好きになった。
(・v・;)
幸いワシらは…陸上部。。
どんな不遇な扱いをされようが
不当な評価を受けようが、、
時計は絶対にウソをつかない。
贔屓も差別も人間関係も
へったくれもない。。
タイムで勝ったワシとみなみは
一年の秋からは試合に出して
もらえるようになったけど…
(´・ω・`)
そんな陸上部やからワシらが
活躍しても誰も喜ばん。
それ以前に実力もつかん。
こんなワシが一番速いような
長距離陣はまるでダメダメ…
やったけど、、
「…そんな頃やったかな。
陸上部で一番速かった天馬が
中長距離の練習に参加する
ようになったんや。(・_・)」
『…扇町が??(;'∀')
アイツは元からの中距離選手や
なかったんか??』
「…そんな陸上部や…
足の速いもんはまずは100m、
花形種目ってもんでな、」
『…なるほどな。。(-_-メ)
けど扇町ならスプリントでも
そこそこいけたやろ。。
それがなぜ長距離練習を??』
「…能勢と似た感じ。。
短距離練習で100よりも400に
適性あるとわかったから。」
『ならばもっと長い距離でも…
って安易な気持ちで??』
「…ああ。(´・ω・`)
最初は興味半分でただ練習に
参加してただけが…」
『中三で全国に行ったヤツや…
ちょっと本腰を入れるだけで
そんな陸上部では…』
そう、浮いてしまう。
(´・ω・`)
レベルの低い環境では強者は
弱者に爪弾きにされるという
奇妙な現象が起きる。。
中距離に転向して僅か半年で
府大会に進んだ扇町天馬は
完全に浮きあがる。。
けどそんな天馬にとって…
いや…ワシと天馬にとって
幸いやったことは、、
「なるほど。(;'v')
浮いた者同士は惹かれあう
ってことか、、」
「ああ。(・c・;)
なにせワシ以外は練習でも
天馬の相手にならん…
一個上が引退後はずっと
二人で走ってた思う。。」
「良かったやないか、(;'∀')
天保山には仲間ができたし
実力も付けたいうわけや、、」
「けど陸上部は相変わらずや…
そんな環境では…(´・ω・)」
誰も…ついてこんかった。
はぐれ者二人が主力になった
長距離陣は全く熱がなく、
まるで練習にさえならん始末。
さらに空気は女子にも飛び火…
真面目に競技に取り組んでいた
みなみまで浮いた存在になり…
いつしか三人だけで練習する
日々が続くように、(-c-メ)
けどおかげでみなみは…
ワシと天馬と同じ鍛錬をした
女子選手は大きく成長、、
やがて陸上にのめり込み
本気でアスリートを目指そう
とした矢先の練習中、、
(;´・ω・)
みなみは…倒れた。。
たった一つの切欠が招く
不遇の連続。。(:_;)
自らの幸福さえ拒むように
なる現実。。
どうすれば本当の意味で
立ち直れるんだろう??




