116 絡み合う三人の関係…
かつてアホボンだった放出の
鼻っ柱を折るつもりだった
陸上実力者の遥…
でもそのレースは
意外な展開を招いたようです。
(・.・;)
「だから勝ったのは俺だ!!(; ・`c・´)」
『いいえ、私です!!(; ・`д・´)
京喬ちゃんのウソつき!!』
「遥ちゃんこそなんだぁ!?(;O;)/
日本人は捏造なんてやらないんだろ!?」
「…あのぉ…(´・ω・)
そこってそんな拘るトコ??」
京喬ちゃん?ハルちゃん??(・.・;)
この二人ってもしかして幼馴染??
というか…どっちが勝ったの??
誠実な日本人の二人なら誤魔化しや
捏造なんてするわけない。。
つまりこの時点での二人は、
決着を見れないほどの互角の走力
やったってわけか。。(・.・;)
でも…これは意外に凄いこと。
府大会上位の五年生と互角に走れる、
ド素人の六年生は滅多におらん。
とはいえ足自慢の男の子にとって、
年下の女の子と互角ってのは…
だからこの出来事はアホボンこと…
六年生の放出京喬に悔しさと自信の
両方を植え付けることになる。。
陸上競技者の強さを畏怖し…
これと互角の自身の才能を自覚。
だから放出はサッカースクールも
リトルリーグも放り出し…
陸上一本と決意することになる。
だから中学に入学すると…
「…阿倍野とは小学校は違ったが…
その陸上クラブは中学で一緒となる
金岡百舌鳥中学の校区内なんだ。
だから陸上部は強かった。(・v・;)」
『そりゃそうでしょう。(*^▽^*)
私も所属した名門クラブですから。』
「特に長距離陣は男女ともに強くてな。
入部した当初はまるで歯が立たなくて…」
「…そうやな。放出ほどの実力者でも、
最初は初心者よな。。(・.・;)」
「けど…だからこそ俺は頑張れた。。
真摯に陸上に取り組んだ。
そしたら三年生が引退する頃には
一個上の先輩を追い越してたし…」
「いつしか校内どころか…
府内でもトップレベルの選手に
育ってたってわけ??(´゜д゜`)」
『大したもんやった思うよ。(-ω-)
放出は陸上を始めて一年ちょっとで
ウチに黒星つけたんやから…』
「…そうやな。。(;´・ω・)
陸上を始めて一年ちょっとで
大阪トップの泉を超えたんやよな。」
『…けど誰より驚いたのは私。。(-c-;
中学にあがって陸上部に入ってみたら
あのアホボンが…(´・ω・)』
「…そりゃそうやよな。。(・_・;)」
そりゃ…そうなる。。(-c-;)
わずか一年半前に自分と互角だった
少年が陸上を始めて一年で。。
中学二年の春になってみるとその…
中学一年の女の子では相手にならん
男子トップレベルに…
佐野泉と五分にまで育ってたから。。
『それで放出先輩は私たち新入生の
教育係になりましたが…(-v-;)
同期の女子はキャーキャー騒いで、
あんまり練習になりませんで…』
「…放出は二枚目やからな。。(・.・;)
けどそんな中で遥はどうしたん??
一緒になって騒いだん??」
『…そんなワケないでしょ…(-ω-)/
私にとって彼はただのアホボン。。
実力は尊敬しましたけど、
憧れなんてありませんでした。』
「…阿倍野…(/ω;\)
お前さっきからえらい言いようだな。」
『けどその割には先輩…(;'v')
私を可愛がってくれましたよね。』
「まぁ…な。。(#・.・#;)
なにせ当時の阿倍野は男子を含めても
新入生でトップの実力やったから…
練習パートナーに選んだんよ。。」
『でもそれは私にも幸いでして…
入部してすぐに上級生と同じ練習が
できましたし試合にも出れたし…
佐野先輩と再会できたし。(^ω^)』
「なんや…(;´・ω・)
いろいろ疑問が出てきたな。。」
というわけでみんな疑問を持って
質問をぶつけていくと、
当時の二人の関係がわかってきた。
わずか一年で大阪府陸上長距離の
世代最強に上り詰めた放出京喬。
その実力に畏怖した陸上経験すでに
10年近くになる阿倍野遥は、
陸上経験まだ僅か一年の先輩に
師事することになる。
そして陸上部で放出と同じ練習を
こなした競技経験充分の遥は
すぐに中学レベルで戦えるように。
さらに放出と帯同することによって
そのライバルたち。。
男子のトップ選手とも親しくなって…
『…その一人がウチってわけ。(-v-;)
当時の阿倍野はまぁ素直な後輩で、
そりゃ可愛かったんやが…
生意気なデカブツになりよって。。』
『それって…佐野先輩にだけは
言われたくありません。(; ・`v・´)
当時から華奢で小柄だったとはいえ
あの頃はまぁ男前でしたよね。。』
『それ…言ってくれるな。。(´・ω・)
当時のままの競技者でいられなかった
ことはウチにとっても悔恨や…』
『…ですよね。。(´;ω;)
私だってあんなことさえなければ
素直で華奢なままだったかも…』
重いなぁ。(´・ω・`)
いや…泉もそうなんやけど。。
幼少期から母の期待を背負って
陸上に取り組んできた阿倍野遥は、
アキレス腱断裂で夢を絶たれた。
その話は次回以降になりそうやけど
人間関係は見えてきた。
するとあと一人の件やけど、
ちょっと疑問があって…
「…放出に質問やけど…(´・ω・)」
「ここで俺??(・.・;)」
「泉とはどういう関係やの??
あまり仲良さそうやなさげやけど
当時はどうやったの??」
「まぁ…俺にとっては先達かな。。
ライバル意識はずっと持ってたけど、
それ以上に憧れだったし…(^v^)
当時は親友のような間柄だったよ。」
「…そうなの??(;'∀')
嫌ってるように思てたけど…」
『…放出。。(-_-メ)
ワレはそう言うこと言うな。。』
「まぁ…色々あったから。(;^v^)
けど少なくとも俺は佐野のことを
嫌いになったことはないよ。。」
『だからぁ…(; #・`д・´#)
ワレだけはそういうの言うな!!』
「…なんで??(・.・;)
佐野は俺のこと嫌いなのか??」
『…せやかてワレ…(´#・ω・`)
自分で思てる以上に男前なんやぞ…
そんなセリフ真顔で言われたら
女の子なら誰かってその…』
「おい…ちょっと待て。。(;´゜д゜)
俺は決してそんなつもりでは…」
『わかっとるわぁ!!!(; ・`д・´)
わかっとるからそんなん言うなぁ!!』
…なるほど。(-ω-)
…まぁそうなるかもな。。
本人同士は男同士と意識しとっても、
泉は中身は女の子やから。。
だって実際、放出を知る女子はみんな
泉と同じような感じ。
後輩は練習にならんかったそうで、
みんな伸び悩んだらしい。。
…約一名。。
モテモテの彼をアホボンと認識してた
阿倍野遥を除いて。
だから長距離王者となった放出と
両雄並び立っていた佐野泉とも
親しく慕うようになり…
彼らに並び立つまでに伸長した。
(´゜д゜`)
けどその急成長が結果として…
彼女の選手生命を縮めることに。。
幼い日の阿倍野遥を畏怖し、
ずっと可愛がっていた放出。。
男前の放出京喬と親友だった
中身は女の子の佐野泉。。
そんな泉を男前の先輩として
強く慕っていた遥。。
もしそういう関係だったら…
一番悩ましいのは作者です。。
(´・ω・)




