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104 仲間とともにあるから

駅伝とは何か??

競技とは何か??


日本を知らない平和主義者相手に…

掘り下げてます。


「…カナメノ四区??(・.・;)」

「…そう。高校駅伝は七区間で争う。

 だからその中心は四区。

 勝負の要となる大事な繋ぎの区間だ。」


「…ソレハワカリマスガ…(;´・ω・)

 ナゼソノ重要ナ役回リヲ私ニ??」

「…絆を重んじる中盤区間であり…

 かつ傷つけることを恐れているキミに

 最適の区間と考えるからだ。」



 わかるような…わからんような。。


 前回もあったように前半には前半の…

 後半には後半の争い方がある。


 その意味では前半の駆け引きも

 後半の競り合いも少ないのは中盤。


 つまり四区あたりが最も純粋に

 襷をつなぐことに集中できる区間で

 あるのはわからんでもない。。



 けど、それだけでは不充分や。


 だってキックスくんは争い自体を

 嫌っているんやから。

 そして駅伝に彼の求める目標…

 平和の礎についてなぜ

 絆が必要なのかは不明瞭やから。。



 となると鍵になるのはやッぱり、

 実際の競技者の生の声。。


 なぜワシらは駅伝をしているのか。

 なぜワシらは戦っているのか。


 その動機とそこで得たモノ。。

 そして…勝ち取りたいモノ。。



 その点であるならばワシらは…

 動機と目的の塊。。(・.・;)


 まずはその先達もある

 千林さんが語りはるわけで…



「ボクは戦うのは自分に勝ちたいから。。

 自分の負けを認めたくないから。。」

「…負ケヲ認メタクナイ??」


「……負けから逃げるのは簡単さ。。

 他人にせいにして責任転嫁すればいい。

 けど…それはできないだろう。。」

「…ナゼ…デキナイ??」


「ボクは…日本人なんだ。(´^ω^)

 …日本人は恥を知る。

 だから自分が満足いく自分であるまでは

 自分と戦い続けるしかない。。

 他人を貶めて…負けを覆すなどしない。」


「…恥ヲ知ルカラ他人ノセイニハセズ…

 アクマデ自分ト戦ウ…デスカ。。」



 …千林さんは…

 …千林さんの戦う理由を説いてくれた。



 負け続けただけの陸上人生。。


 自分の力だけではどうにもならかった

 大舞台で悉く競り負けてきた運命さだめ。。


 けど…違うかもしれん。


 もしあと一秒自分が先んじていたら…

 あと一歩を削り出していたなら…


 …運命は変わったかもしれん。

 …自力で変えられたかもしれん。。

 

 けど同じような思いを持つ者は、

 我が駅伝部にはまぁ仰山おるわけで…

 


「ボクも…似たようなもんだ。。」

「赤阪サンモ負ケ続ケテキタノデスカ??

 練習デハ私ヨリ速カッタノニ…」


「…今ではそこそこ走れるけどね…

 ボクは最近までずっと補欠だったんだ。

 努力も…足りてなかったと思う。。」

「…ナラバ今ナゼ頑張レル??」


「…仲間がいるから。。(´・v・`)

 チームの一員として足を引っ張らない

 存在になりたいと必死だから…」

「…仲間ガイレバ…(´・ω・)

 自分一人ノタメニハデキナイ努力モ

 デキルノデスカ…」


「…それは俺も同じだな。。

 やっぱり学校の代表として戦うのは

 個人競技とは意義が違うから。」

「…たしかに俺も一人で泳いでた時より

 努力も成長もできていると思う。」


「…能勢サンニ浜寺サン…(;'v')

 ミナサンモ仲間ト戦ッテイルカラ

 頑張レテイルノダト…」

「…だと思うかな。。

 同じ目標に向かう仲間と一緒なら

 一人ではできないことも…」



 なんか…ええ感じや。


 仲間とともにあるからこそ、

 成長できるということ。


 これは…不文律とさえ言える。。



 せやけどこの話は"仲間意識"の問題。

 仲間ならESSでも作れるはず。


 ならば…戦いとは??(・.・;)


 戦わずして人は成長できないのか…

 勝つことでしか前進できないのか…


 それは……

 戦いの場に戻った者の口からや。。



『私は…一度壊れちゃったから…(;v;』

「…ソウデスカ。。(・.・;)

 遥サンハ傷物デシタか。。」


『…違います。。(ーcー;)

 傷物ではなくて故障したんです。。』

「…故障??ぽんこつナノ??」

『……(; ・`n・´)ノ』



「…お…抑えろ阿倍野。。(; ・`c・´)」

『…分かってますけど…(;´;ω;)

 どこであんな日本語を学んだの!?』

「…暴力反対デス。。(´゜д゜)

 ヤッパリ日本ノ女性ハ好戦的デス。。」


「…日本人は平和主義だよ!!(*´Д`)

 好戦的な女性はフェミニストと左翼と

 高慢ちきと政治屋くらいだ!!」

「…ソレハ…スイマセン。。(・.・;)」


「あと…ポンコツは俺だ。。

 まだ俺は復活できてないんだから。

 肉体的にも精神的にも…」

「…放出サンハ…(´:ω:`)

 心モ身体モぽんこつデスカ??」


「……そう。だから俺は…

 その場に留まってはられないんだ。。

 勝つにしろ敗けるにしろ…

 抗わなければ腐っちまいそうなんだよ…」

「…留マレナイハ…私モ同ジデス…」



『まぁそれ…ウチも同じかな。。』

「…泉サンハ何ガ問題??(´・n・)

 アンナニ速イ女性ハあふりかニモ…」


『ウチは…女性やないから。。(^-^;』

「…??(´゜д゜`)??」


『…いや…ウチはその…(゜∀゜;)

 女の子やけど男性であってのその…

 女子やけど男子であって…』

「…ツマリ…泉サンガばったモン??」


『……それでもええわ。。(-_-メ)』

「…???(´゜c゜`)???」



 …まぁ…ええわ。。

 泉の謎はおいおい解けるから。


 ここでまたキレられたら

 どうしようか思た。。



 けど…皆が語った今この時に

 問題となるのはワシ。(・.・;)


 駅伝部の部長であり創始者でもある

 ワシは何のために走ってる??

 なぜ駅伝部まで作って都大路を??


 今更やけどなぜ??


 キックスくんに乞うように

 見つめられたワシは…


 思わず答えてしもうた。。。




「……ワシは……

 …大切な人を失ったから。。」




傷ついているのは誰も同じ。

けど…


次回、スカウト合戦は決着します。


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