表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/6

第三話「5月19日」

今日は土曜日、前日の6時限目終了チャイムは全生徒にとって最高の効果音であろう

だが僕は学校に来ていた。しかも現在PM11:19分

もちろん動機は影谷のことでだ

彼のクラスを見つけること、何か彼についての情報を探すことが目標だがわざわざこんな夜中に来るのにはわけがある

一度学校に訪れようとしたが、運悪く彼に見つかってしまい・・・

というか、4回も休日に彼と出会うことがあるだろうか

僕は彼に尾行されていたのだ。まるで学校には行かせないかのように

以来僕は気味が悪くなり、休日も外へ出れない

夜はもちろん親が阻止するので不可能なのだが、父は出張 母は風邪でもう寝ている。今日がチャンスなのだ

と、すでに校門をうまく飛び越え昇降口に入ろうとしているわけだが

土曜日も3人ほど教師が仕事をしているため昇降口は開いている

僕は音を立てないように2学年の二階へと向かった


ここからが問題である

我が校はA組~L組、つまり12組ありさらに1組に30人もいる大型高校なのだ

計360人、そこから自分のクラス(B組)除いて330席を探さなければならない

教室の電気をつければ先生にバレる

かといって、この暗い空間で影谷の席を見つけるのも苦難だ

「どうしたものかな・・・・」

とりあえずA組から調べてみようと廊下を歩いた


「・・・・ん?」


その廊下の窓の向こう側に見えたのは窓が開いて外に出ているカーテンだった

この時間帯ならすでに教師の見回りが終わっているころだろう

だとすると考えられるのは1つ・・・・・・「誰かがいる」

あの窓の位置からしてI組、僕はその教室へと向かった


ーーーーーーーー

「ここに来るって言ったのは本当だね・・・?」

「疑いが深いですね。反抗期ですか?」

「そんなに疑ってもいないだろ・・・?被害妄想が激しい神様だなぁ」

「被害妄想が激しい母親でもありますけどね」

「・・・それはいやかな。」

「ふふっ、そろそろ時間ですね。私は帰ります」

「うん。わかった、気をつけて」

ーーーーーーーー


I組がある校舎は月の光があたっていて見やすく

案の定そこには人がいた、窓縁に座っている

誰かと話していた気がするが1人しかいないようだ

その人は僕が話しかける前に後ろを振り向く

「やぁ。君も学校探検かい?」

とても軽い声の人だ。とりあえず聞きたいことを聞かなければ、

「あの・・・誰ですか?」

「僕はアテ。外人ではないけどね

 言っておくけど、僕はこの高校の生徒ではないよ」

「生徒ではない?じゃあなぜここに?」

するとアテはニコリと笑いこう言った


「君に会うためさ、瀬木島 照也くん。」



続く

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ