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作者: ウォッカ

 今日の天気が雨である事は、目を覚ます前から、なんとなく分かっていた。


 張り詰めた空気感。明るいだけで、眩しさのない陽の光。


 今日の空色が、鮮やかな青色ではない事は、なんとなく分かっていたのだ。


聞こえない鳥の声。聞こえない風の音。


では、答え合わせをしてみよう。本当に今日の天気は、雨であるのか。僕は少しずつ、目を開けてみる。少しずつ、まだ夢の中にある意識を、確実で物質的な現実世界へと戻してみる。


臭い。


そして寒い。


僕の感覚器が、この世界に対しての、僕なりの答えを出し始める。


雨がもたらす生臭い匂いと、棘のように鋭い寒さが、開け放ったままの窓から、僕の部屋の中へと入ってきていた。


時計が秒を刻む音が聞こえてくる。


雨の音も聞こえてくる。


そして僕の隣からは、すやすや、と規則的な寝息が聞こえてくる。


莉央はまだ眠っていた。


僕は莉央を起こさないように、ベットから出て、キッチンへと向かった。


そして、円柱形のプラスチックに入れられた、粉末状のコーヒーをカップへといれた。


続いて、カップに沸いたお湯を入れて、ホットコーヒーを作った。


雨の日の朝に飲むコーヒーは不味かった。


莉央が起きたあたりで、空模様は、雨から曇りへと変わった。


今日は何をしようか。


そんな事を考えながら、僕の1日は始まるのであった。

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