戦闘終了
2月から2日に一回の投稿に変ある為、次の投稿は2月2日です。
「師匠なんで此処に居るんですか?!」
クラムは自分の師匠が人嫌いなのを知っている為、こんな人がいっぱい居る場所辺りに理由もなく来るはずがない事が分かっていた。
「そんなのクラムの応援だよ。」
「えっ??」
それこそあり得ない理由だった。そのためだけに人の多い首都にこの人が来るわけがない。
「ラッカアが去年の今辺りに手紙を寄越したのよ。」
久しいな。アンライ。
お主は前置きとか嫌いじゃから。
早速本題に移るが、お主の弟子とワシの弟子が学園祭の武闘会で戦ってようでな。いやー結果がワシの弟子の圧勝だったんじゃよ。お主とは良きライバル関係であったが、弟子育成ではワシの圧勝の様じゃな。
まぁ、お主は前から人間関係を作るのは苦手のぼっちだったしな。弟子を上手く育てられなくて当然か、いやーすまんかったな。
ハーハハハ!!
「という、うざいすぎる手紙が来たので、今年こそ私の弟子が勝てるように育てに来たのですよ。」
「ワシが送った手紙?そんなじゃったか?」
アンライの言い分に疑問に思うラッカアであった。
「あの〜武闘会。明日からなんですが。」
外野となっていたカハナがアンライのあまりにも遅い到着に疑問に思った。
「此奴の事だ。どうせ、人混みに来る覚悟を決めるのに一年要したと言うところじゃろう。」
アンライとは長い付き合いらしいラッカアがアンライの行動を読んで発言した。
「………………」
「図星のようじゃな。」
返事をしないアンライの表情を見て自分の言った事が当たっていることを確信した。
「それより、なんでお主はワシの弟子を吹き飛ばしてるんじゃ。」
「そちらこそ、私の弟子を随分といじめてくれたようですね。」
己の弟子が傷つけられた事に憤慨している師匠達だった。
「オンリーはなんで、俺の師匠と戦っているんだ。」
「無言の挙動不審のエルフが居たので、話しかけたら師匠の知り合いだったようなので案内しようとしたら、戦いを挑まれた。」
「いや?!なんで??!」
自分の師匠が同級生に補導されたと思っていたら、いきなり試合を申し込むと言う行動に相変わらずと思うクラムもかなり毒されていた。
「…………って!俺のこと知っていたのか?!」
クラムは今までの話から自分のことをラッカアは会う前から知っていた事に今気づいた。
「当然じゃ。見ず知らずの小僧と戯れ合うほどワシは暇ではない。」
クラムの返答に逆に気づいていなかったのかと疑問に思うラッカアであった。
「当然です。貴方のことを話してませんから。」
「何故じゃ!」
ラッカアは自分の事を何故弟子に話していないのかアンライのことが分からなかった。
ラッカア自身はアンライや他の友人の事をオンリーに話していたから。会ってすぐにオンリーはアンライの事を気付けていた。
「貴方みたいな性悪の事なんて話してクラムが性悪になったらどうするですか!」
「なるか!バカ!」
ネガティブ思考が強すぎるアンライに柄にもなく大声でラッカアはツッこんだ。
「それより強かったろう。ワシの弟子は。」
ラッカアは胸を張って誇らしげに言った。
「確かに強かったですよ。私の魔法を受けて原型を留めているだけではなく、ピンピンしてますね。」
アンライはクラムの隣に立って疲れた様子を見せない姿を見てオンリーの耐久力と回復力に感心していた。
「私の弟子もなかなかでしょう。」
アンライはラッカアに対抗して胸を張って言った。
「ふむ、確かに潜在能力は認めるが………小僧!」
「なんだ?!」
いきなり、話を振られてクラムは慌てて返事した。
「お主、アンライの弟子ならもう少し自分の力を知れ。それしたらより化け物に近づく。」
「いや、近づきたくないんだが!」
勝手に化け物じみた力を求めていると思われていたクラムは否定した。
「オンリーを越すにはそのくらいしないと不可能じゃ。化け物になるくらいの覚悟はしておくんじゃな。アンライの弟子だろう。」
「ラッカア!」
クラムへのラッカアのアドバイスに対してアンライは怒っていた。
「なんじゃ?いきなり?」
「私は別にクラムを化け物にするつもりはありません。」
アンライの目には何処か達観したような諦めているような感情が見え隠れしていた。
「はぁ…………そんなんじゃから。ワシの弟子に勝てないんじゃ。」
「クラムには、クラムの人生があるんです。私達とは時代も価値観も変わっています。」
「………人里離れた所に住んでいる者に時代の移ろいを解かれても説得力はないが、まぁ、あってはいるな。」
アンライの言い分に納得したラッカアは口を閉ざした。
「オンリー、戦いは終わりじゃ。ワシは疲れた。お主の家に案内せい。」
「分かりました。師匠。………クラム、武闘会楽しみしていますよ。」
オンリー達はクラム達より一足先に街に戻って行った。




