初めての友達っぽい会話
オンリーとクラム、二人が着いた広場には既に三人が待ち構えていた。
「お前はっ!。」
「やぁ、少年。久しぶりだな。」
「クラム君。知り合いですか?」
三人の中の一人のご老人をクラムが知っているようなのでオンリーは直接聞いてみた。
「あぁ、俺の仲間を誘拐した奴の一人だ。」
「おい、侵入者は一人ではなかったのか?」
「報告ではそうだったが、何処から来た?」
三人の中で一番背の高い女性が老人から受けた報告と違う事を老人に問いただしていた。
クラムが侵入していた事はバレいたが、オンリーはバレていなかった様だ。
老人はオンリーにどうやって侵入したのか聞いていた。
「あの程度の結界をすり抜けるなんて訳ないですよ。」
「ほう、あれでも我らが構築した最高の結界なんだが。」
「そうですか、やけに低い最高ですね。」
オンリーは敵に対して素直な感想を述べた。
「オンリー、あまり敵を煽るな。」
「煽る?ですか?私は純粋に答えただけです。煽ってはいません。」
「なお、悪いわ!」
クラムは老人との再戦のために色々準備をして来たのだが、まだ、その準備が終わっていないのに、開戦の火蓋を開けそうな発言をするオンリーを止めようとしたが、余計に相手を挑発する結果になった。
「そろそろ、コントは終わったか?なら、お前達を始末する。」
唯一黙っていた女性が動き出した。
「おっと、それはダメです。」
「オンリー!」
クラムに対して放たれた拳をオンリーが受け止めた。
「クラム君、貴方はあのご老人と戦いたいのでしょう。なら、あのご老人は任せます。後の二人は任せてください。」
「え、でも!」
明らかにオンリーの方が負担とリスクが大きい事にクラムは意見しようとしたが、
「大丈夫です。この程度の相手、何人居ようと関係ありません。それに成長したのは私も同じです。もたもたしているとさらに置いていきますよ。」
「っ!はっ!言ってろ。すぐに追いついて追い越してやるよ!次の学園祭を楽しみにしとけ!」
クラムはそう言うと老人の方に向かっていった。
「えぇ、楽しみにしときます。」
初めてクラムと友達っぽい会話で出来て嬉しいオンリーであった。
「さてと、すみません。長々とお話ししてしまいました。」
「別に構わない。」
クラムと話しをしていた為、女性を無視する形になっていたので、オンリーは謝罪をした。
「お二人はあっさり、見逃しましたね。」
「貴方の方が強いから。」
「お前を倒してマルクの爺さんに加勢する方が良いからな。」
なるほど、合理的に思考しているな。もう一人は野生的て典型的な戦闘狂だとオンリーは二人を理解した。
「まぁ、あのご老人の加勢は不可能です。クラムが終わるまで貴方達は私と遊んでいて貰いますから。」
「私達二人を雑魚扱いした割には消極的だな。」
クラムが戦い終わるまで、オンリーは二人を倒すつもりはなかった。
「だって、貴方達を倒してまったら、クラム君を加勢しないといけなくなるじゃないですか、そんなことしたら折角のクラム君の成長チャンスを逃す事になる。そんな事したら、友達になるまでの距離が遠くなるでしょうが!」
「「………?」」
オンリーが言った事がさっぱり分からない女性二人であった。




