デート?(2)
20話です。おまたせしました。
書いてて思った。又聞きだけど今回の内容、多分相当私怨が入ってるわね…
「ふー…美味しかった!満足!」
「あはは…暁さん、見かけによらず豪快に食べるんだね…」
そんな言葉を交わす、ほんのり顔を上気させた未冬と苦しそうなおっぱい女。
時刻は13時過ぎ。
伝えられてた優陽のプラン通り、未冬イチオシのラーメン屋であたし達は昼食を済ませると、ショッピングモールの一角にある広場のベンチでしばらく休憩をとっていた。
「…にしても、よくもまぁ乙女をラーメン屋に連れていく気になったわね」
「乙女?」
「あ゛?」
「ナンデモアリマセン!……えっと、それはほら、ふゆはラーメン好きだしさ?こうやって喜んで─」
「…あたしとおっぱい女もいるのに?」
「それは…ごめんなさい」
小さく萎縮しながら、俯いてそう言う優陽。
優陽視点では一応未冬とのデートになってるとはいえ、まさかこの服でラーメン屋に入るとは思わなかったけど…
2玉おかわりした未冬はともかく、意外にもおっぱい女はその辺に寛容らしく、特に店の雰囲気とか抵抗もなさそうに麺をすすってた。…まぁ今にも吐き出しそうなくらい苦しそうな状態だけど。
「ふふん!私はあの店にはよく通ってるからね!これくらい食べれて当然よ!」
「はは…そうなんだ…?」
いつの間にか面と向かって話せるようになったのか、嬉々としてラーメン屋のスタンプカードをおっぱい女に掲げる未冬。
矢部さんは顔を青ざめながらもそう相槌を打つと、口元を抑えて──
「ちょっ、矢部さん大丈夫!?」
「だいじょばな…ぅ…」
「ごめん2人共!ちょっと席外すわ!」
あたしは咄嗟におっぱい女の手を引くと、目を白黒させてる2人を置いて近くのお手洗いへと駆け込んだ。
ーーー
「ごめんなさい、真田さん…助かりました…」
口元を洗い流し、細い声でそう呟く矢部さん。
…ギリギリ(※乙女の秘密)には間に合ったし、優陽の前で痴態を晒さずには済んだけど…涙目になってるあたり、彼女の心に入ったダメージは大きそう。
しばらく背中をさすってたあたしは鞄からハンカチを取り出すと、そっと彼女に手渡した。
「まぁまぁ…流石にあの量だったし無理はないよ…ごめんなさいね、もっと早く気付い上げられなくて…」
「い、いえ…そんなことは…」
彼女は謙遜するようにそう言って、小さくため息を吐く。
ま、確かに矢部さんが食べてたアレはあたしでも戻すか戻さないかってレベルの量だったからね。優陽と未冬なら余裕で食べ切れると思うけど。
あたしがそんなくだらないことを考えていると、前屈みになっていた矢部さんはゆったりとその姿勢を元に戻した。…どうやら立ち直ったみたい。
「大丈夫?」
「えぇ…お陰様で」
「…まぁ、気にしちゃダメだよ。未冬がどう言うかはともかく、原因は全部あの店をセレクトした優陽だからね」
「ふふっ…確かに、そうですね」
口から出た言葉に、静かに口元を緩める矢部さん。
あたし達はそのまま女子トイレを出ると、広場に向かってそっと足を動かして──
「さ、真田さん?」
今、優陽と未冬が2人きっりってことじゃん!
早く戻んなきゃ!
「ちょ、真田さん!?イタイ、痛いですから!?私の腕を引っ張らないでぇぇぇぇ!?」
だいたい未冬(とそれ以外考えてない優陽)のせい。
これにてデート?編はおわりです。日常パートに戻ります。




