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17/41

連休前の、朝

 遅くなりました、17話です。

 短いけどどうかご容赦を…

 優陽に二つ返事してから早2週間。

 特にデートをするでもなく、あたしも優陽も未冬も、何一つ進展することなく時間だけが過ぎていた。


 あの日送った件のメッセージは、優陽のヘタレっぷりもあって実行までには至れていない。

 …まぁ、確かにあたしが逆の立場だったら似たようなことすると思うけど。


「ユミちゃんおはよー!」


 あたしの思考を遮るように、玄関口から勢いよく飛び出す未冬。

 目の下に隈ができてるあたり、この娘は相変わらず徹夜をしていたっぽい。


「おはよう未冬。あと、何回も言うけどあたしはミユだからね」

「わかってるわかってるって!──それよりさ!今日のガチャの話なんだけど…」


 未冬の何気ない話をスルーしながら、高校へと向かうあたし達。

 優陽は今日、学級委員の仕事で早出らしいし、何気に未冬と2人での登校は久しぶりかもしれない…


「ミユちゃん?おーい」

「──えっ…あ、何!?」

「いや、なんかぼーっとしてたから…大丈夫?」

「あ、うん…大丈夫大丈夫」


 あたしの顔を覗き込みながら、目の前で手を振る未冬。

 まぁ、どうせ優陽もいないし、今ぐらい何も考えなくていっか…

 巡らせていた思考を放棄して、鬱陶しい未冬の手をそっと退ける。

 きっとなるようになるはずだよね…?


「それでね、ミユちゃん」

「うん」

「明日から始まるGWゴールデンウィークイベントで登場する新キャラがさ、私の好みに──」

「ちょっと待って」

「ん?」

「未冬今、ゴールデンウィークって言った…?」

「ぇ?だって明日からゴールデンウィークでしょ?」


 何を言っているのとでも言いたげな表情で、足を止めて首を傾げる未冬。

 確かに明日は祝日だと思ってたけど、そういえばもう4月も終わる…完全に失念してた…


 しばらく流れた沈黙の時間。

 無言のまま、しばらくあたしを見つめていた未冬は、何を思ったのか成程と言うように口角を上げると、あたしの両肩をガシッと掴んできた。


「み、未冬…?」

「大丈夫だよミユちゃん!この大型連休…この私がなんとしてでもミユちゃんとユウヤとのデートを実現させてあげるから!」

「あ、うん…でも──」

「大船に乗ったつもりで待っててよ!」

「あっ…」


 あたしの言葉なんて聞く間もなく、言うだけ言ってその場を離れる未冬。

 …昔から変わらないとはいえ、なんだろう…この嫌な胸騒ぎは…


 あたしは、そんな不安を振り払うように首を振ると、先を走る未冬を追いかけるようにそっと地面を踏み込んだ。

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