表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
48/105

引退魔法士ルーイッヒの半農半ダンジョン生活②

ユーノ視点に戻ります

 半ば仕方なく始めたルカ君への魔力操作の個人レッスンは、大成功といっていい出来だった。個人レッスンが修了した後もルカ君はトレーニングを続け、すぐに風の初級魔法を一人で展開できるまで成長した。これで、ルカ君の母親である学長殿にも一つ貸しができたというものだ。


 そしてそれから数日が経った頃。冒険者組合のお姉さんからクエストの依頼の伝言魔法(メール)が届いた。


『ネウンベルグ郊外の村、ユルンドルフで魔物が発生しているそうです。すぐにでも討伐に向かってほしいのですが、お時間はおありでしょうか』


 それは緊急の魔物討伐の依頼。ルカ君が「第二の神童」として祭り上げられてしまった件といい、最近街や周辺の村で魔物の活動が活発だ。もしかしたら、どこかに大きな巣でもあるのかもしれない。


 でも、私に直接依頼が来るとはどういうことだろう。これまで街の周辺で発生した魔物はそのほとんどがレベル10から20。討伐なら、他の冒険者だってできるはずだ。受付のお姉さんに返信する。


『私を指名ということですか?』


 すぐに返信が来た。そこには。


「……クエスト難易度A!?」


 高難易度のクエストを受けることのできる冒険者が他におらず、緊急で私のところに依頼が回ってきたということだ。受付のお姉さんが言うには、まずは依頼者が待つユルンドルフの村役場に向かって欲しい。詳しいことはそこで、ということだった。


「ほっほーう。試練の時間(クエスト)、かの?」


 魔物の討伐、と聞いてツアラがやる気になっている。この戦乙女は以前の南の山脈での敗北を素直に認め、私が休んでいる間も天使ちゃんと一緒にアクストドラゴン狩りという名のトレーニングに励んでいたのだ。


 そんなこんなで、二人の仲はとても良好だ。いつのまにか、天使ちゃんはツアラのことをさん付けからちゃん付けに変えていた。


 加えて、最近は魔力操作の訓練にも毎晩積極的に取り組んでいる。でも、はじめての訓練の後、戦乙女が他人に身体を預けるのは特別な相手にのみで、とてもデリケートなことなのだとツアラには念を押されてしまった。それ以降はツアラの反応に合わせて、ゆっくりと進める方法に変えていった。


 ……それでもまだツアラには刺激が強すぎるみたいだけど。


「あの、クエスト難易度Aってなんですか?」


 クエストのシステムについて天使ちゃんが聞いてくる。


「ああ、それはね……」


 冒険者組合が扱う依頼、いわゆるクエストには、依頼達成の難しさに応じて難易度が8段階に分けられている。難易度の高いクエストは成功報酬も高いけど、熟練した冒険者しか受けることができない。


 ちなみに前回のアクストドラゴンの討伐もそれなりに高難易度のB級。そして、魔人やドラゴンの上位種討伐のような「イベント案件」であるS級、伝説のSS級クエストを除けば、今回の難易度A級は冒険者にとって最高位のクエスト。


 そしてA級クエストを受ける資格があり、現在この街に住んでいる冒険者は私を含めて三人しかいないのだった。冒険者組合でもA級のクエストは頻繁には扱わないのだけれど、倍率の低さ故に、時たま私のところには難易度Aのクエスト依頼が舞い込むのだった。


『わかりました。とりあえず話だけは聞いてみます』


 そう受付のお姉さんに返信して、私たちはクエストの詳細を聞くため、郊外の村、ユルンドルフへと向かうことにした。

クエスト難易度表

SS級:???

S級クエスト受注条件:パーティ三人以上。全員がレベル60以上の上級職。

A級クエスト受注条件:パーティ中最低一人がレベル60以上の上級職。

B級クエスト受注条件:パーティ中最低一人がレベル40以上の上級職。

C級クエスト受注条件:パーティ中最低一人がレベル30以上の上級職。

D級クエスト受注条件:パーティ中最低一人がレベル30以上。

E級クエスト受注条件:パーティ中最低一人がレベル20以上。

F級クエスト受注条件:条件なし。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ